master of the life  - blog -

好きなものをもっと愉しむ「人生の達人」を目指す ゆっくりブログ

小田原城甲冑展

2011-07-04 | お城・天守

小田原城で開催されている
「小田原城甲冑展(戦国から近世の甲冑)」に行ってきました。

特別展は、各地から集められた室町時代~江戸時代の
甲冑(具足や兜)が40点以上も展示されています。
ここまで一箇所に集まる展示会は、珍しいのではないでしょうか。

展示している甲冑をみていると
実際に使われて補修されてたのか、草摺の威糸の編み方が反対になっている
部分があったり、異なる素材が一部につかわれているなど
ただの飾りの甲冑でないことがよくわかります。

 

今回特に気に入った甲冑は、
「伊予札萌黄糸綴両引合胴具足」
いよざねもえぎいととじりょうひきあわせどうぐそく
(長い・・・)
安土桃山時代の戦国時代真っ只中の製作らしく
もし戦場でこの甲冑を装備していれば、目立っていたことは明らかです。
それを考えてしまうと少し可笑しいのと、意地のようなものを感じずにはいられません。
昔の日本人は意地っ張りでオシャレです。


(展示内は撮影禁止であったので購入した展示図録より)

兜は、日輪をイメージした大きな前立てが特徴です。
シコロ(首の後ろを守る部分)が2重になっていたり
威色のグリーンが基調色の黒に映えています。
(色落ち?してしまっていますが当時はきっと明るくて美しい
グリーンだったのでしょう。)

この甲冑をみていると、
静かな夜の草原の頭上に優しく浮かぶ満月を思い起こさせます。
とても涼し気な雰囲気でした。
きっと甲冑を装備して歩けば威糸のグリーンが揺れて風にそよめく
草原にみえたのでは・・・
(前立ては日輪なので飾りは太陽のイメージのはずですが、
この甲冑を見たときには、勝手に満月をイメージしてしまいました。)


この他にも多くの甲冑が展示してあり、展示終了までにもう一度見ておきたい気分になりました。