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未唯への手紙

未唯への手紙

未唯にスタバのプリンを!

2016年11月18日 | 7.生活
未唯にスタバのプリンを!

 未唯と赤ちゃんが風邪を口実に、実家に避難してきてから、1週間以上。テレビの前に赤ちゃん、その後ろに未唯が居る風景に慣れてきた。赤ちゃんを除けば、以前の風景そのもの。

 居ついている未唯にスタバのプリンと思って、八時過ぎに駅前スタバへ駆けつけた。やはり、売り切れていた。開店後、5分でなくなったそうです。聞くところ、8つしか無いところに、西高の女子高生が開店前から並んでいた。

 未唯が居る内に買いたかった。可哀想な未唯! こんな個数で、期限限定で行なう理由がわからない。

豊田市の行政は50年経っても変わっていない

 久しぶりに八時前に車で道路に出た。駐車場化していた。移動する道具が移動していなくて、エネルギーと時間だけを使っている。豊田市のエコは車と道路との関係から始めないと。と言っても、50年前に西高に自転車で通っていた道は変わっていない。

未唯へ

 朝だと、少し動いただけで、右胸が痛い。原因不明。

 ゴミ出しを理由にすれば、朝早くから家から容易に出れる。

歴史の進化の始まり

 歴史の進化については、全てを述べるわけにはいかないので、補うカタチで行ないます。今までのカタチは意思の力で行なってきた。そこでは、カリスマとか指導者みたいなものが中心になって変わってきた。

 民衆だけで動くと、変わることができるけど、変革を固定できないし、維持できない。そういうことで、リーダーシップというごまかしが出てきた。これがアラブの春とそれ以後の姿。

覚醒から歴史の変節点

 それに対しての限界が出てきた。アラブの春のように、それぞれが動く時代です。動ける時代です。そのための情報共有の武器を持ち始めている。そこで必要なのは、覚醒と全体を見るための力です。

 そのベースになるのは、生きている意味を問う、存在の力です。それで歴史を変えていく。共有する、新しい循環。幸いにも、時間軸は加速化します。以前の100年が1年になっている。個人の覚醒と時間の力を使って、一気に歴史の変節点まで持って行く。

 こんなのんびりした世界をやはり、変えていかないといけない。宇宙の歴史が137億年と今とが時間軸が異なるように。歴史を変えることに人類が耐えられるかどうかの時代になってくる。

 歴史の変節点以降はどうなるかは多重宇宙の論理に任せるしか無いでしょう。

 歴史の進化を簡単に言うと、意思の力で進んできた。進化の条件は揃った。意思の力で、変節点に向かって動く。その後は多重宇宙の論理に従う。

エコットへの遠出

 豊田市郊外にある、環境学習施設に車が並んでいると、ぞっとします。これだけのガソリンを消費して、どこがエコなのか。会議があるのならば、こんなところまで来なくてもいいような環境を作り出すのが趣旨でしょう。それがミライでしょう。ミイラではなく。クルマなんぞという、中途半端なものを使って、移動していてはダメです。

 ガソリン代がもったいないので、岡崎市図書館は2週間に一度にした。ということで、岡崎への途中にあるエコットに行くのも、最低、2週間に一度にした。

10.6「数学的解釈」

 10.6「数学的解釈」はその名の通り、解釈です。原則となるのは存在と無です。本来、矛盾するものが配置されている。

 それに対して、集合論では無いけど、集合と点との関係です。それによって、次元が上がったり、下がったりします。そのカタチです。全体が個になることは起こります。

 今の社会に当てはめると、組織と個人との関係になります。組織も民族とか国家とか会社とか、色々あるけど、それらが一つと対比される。そのためには真ん中が必要です。中間の存在がそれぞれをつなぎ合わせる。その最終形が、個人と超国家を結びつけるものです。

未唯宇宙の表現スタイル

 最初からバラすのでは無く、アウトライン側でやっていきます。次元を拡げるだけの素材があるのかどうか。

 例えば、10.5.1「意思の力」のなかの「宗教」。三つの宗教を深掘りする必要があります。クルアーン、すなわち、戒律。一神教での来世の思想。日本の場合は、阿弥陀弥陀仏だけで救われるというカタチ。

 これらをアウトライン側だけで、10.5.1の下に置きます。それでカタチが決まれば、プレゼン側に反映させます。非正規の姿に耐えます。

アウトラインの脆弱さ

 アウトライン側を整備するしか無いでしょう。その時は参考資料とのサンドイッチになります。常に挟み込むカタチです。その時は参考資料の方の整備を中心に考えます。何しろ、三千冊の要約でもあるのだから。私のために書いてくれた人に報いることになる。

 そうなると、課題はインスピレーションの不安定さです。20年以上前のバージョンがここまで持っているのが奇跡です。

「あらかじめ語られるロマンス」

 「あらかじめ語られるロマンス」のNHKバージョンがなかなか復活しない。生ちゃん達がぴょんぴょん跳ねる。

新刊書の冊数

 岡崎と合わせても30冊。来週も楽ですね。

『「他者」の倫理学』フッサールによる他我の明証

 一連の過程をへて、初めて「他者」は、「自己」の「類比的統覚」として、私の意識のうちに間接的に呈示されることになるのである。⇒ そんなに単純なものなのか。中学生の頃は、他者が全て、自分だと認識した。つまり、時間の差でじぶんが「他者」として、生まれて、そこに居る。それを<今>の自分が見ている。

 その頃は、相見るのが恐くて、初恋の同級生だけは存在しているものと仮定できた。その時以来、常に「絶対的な存在」を一人決めて、やってきた。

 なぜ、他者が存在しないという、当たり前のことにこれほど拘るのか。それよりも、その先に行かないといけない。「私の世界」と「他者の世界」とする。それが未唯空間第10章のテーマ。

『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』アメリカ合衆国 南北戦争で65万人の戦死者

 米国ほど、欺瞞に満ちたものはない。米英戦争後の南北戦争での殺し合い、それも素人がライフルで撃ちまくった。本当に野蛮人です。終戦後に、そのライフルは日本に売られて、明治維新につながった。江戸無血開城のように、血だけは流さなかった。

 その後の米西戦争でキューバを占領して、ついでにフィリピンを占領した。スペインが弱ったところで、乗り込んだ。この時から、名目と異なる、海外戦争が始まった。

『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』アメリカ合衆国 中国進出に邪魔な日本

 「西部」をアッという間に食い尽くし、それにも飽き足ることなく、つぎは「海(太平洋)」へ向かいます。得意な砲艦外交です。日本は幸いにも、南北戦後で、その時点ではタイミングを逸したが、フィリピン・グァムを橋頭堡として、中国に向けられた。日本は日清戦争、日露戦争の真っ最中。

 中立外交とか門戸開放、機会均等という名目で中国の満洲の利権を狙った。偶々のポーツマツ条約という成果で日露の間に入り込んだ。

『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』アメリカ合衆国 衆愚政治の先にあるものは

 米国ほど、欺瞞に満ちたものはない。民主主義という建前を適当に使っている。トルーマンとかルメイとかなどを生み出す風土。そして、今、トランプ大統領を生み出した。民主制度を信じないものが民主主義制度の欠陥を狙って、入り込んできた。民衆の声という、訳のわからないものを使って。

 アメリカ第一主義は、皆が考えなくなる。考えない民主主語は全体主義です。アメリか合衆国を滅ぼすだけではすまないでしょう。全てのバランスを壊していきます。そのパンドラの白から何が生まれるか。

アラブ地域の住居

2016年11月17日 | 4.歴史
『アラブの住居』より

歴史と伝統

 アラブ地域の広がりは歴史の産物である。元来アラブ族はアラビア半島に居住していた。7世紀に出現したイスラーム教が征服と改宗を進め、今日のアラブ地域を形成する地をアラブ化していった。広域のアラブ化にはいくつかの理由がある。

  -彼らが支配を推進した地域の文化的ルーツは、古代ギリシアやローマなどの植民者よりアラブ族と近かった。

  -彼らの征服は破壊的ではなく、異なる信仰や民族に対して寛容であった。

  -彼らの征服は自分たちと物的条件が近い地域に限られていたので、新たに支配下におかれた人々にはキリスト教よりもむしろイスラーム教が多方面からふさわしかった。

 このようにして、アラブ族は既往の文明の上に、迅速に彼ら白身の力強い文化を打ち立てた。同一の環境と宗教から派生した伝統は、同一性を持ち、広いアラブ地域のまとまりを作り出した。近代のフランス、イタリア、あるいはイギリスの植民地下の影響はかなり異なったものであったが、急速に消えつつある。

社会と経済

 時代を通じ、アラブ地域は遊牧民と定住民の関係で成り立ち、アラブ社会は遊牧民(ベドウィンまたはベドゥ)、農民(ファッラーヒー)、都市民から構成された。上述したように、内陸部には遊牧部族が移動していたので、内陸部の定住生活では敵が近くにいた。遊牧民は自由であり、定住し不在地主のために働くしかない農民よりも素晴らしいと自覚していた。一方、都市民は内陸の交易ルートを横断し、寄港地、あるいは沿岸部のオアシスに赴いた。彼らは商人、工人、地主、地方統治者で、彼らの富を略奪することに喜びを感じる遊牧民の急襲を常に恐れていた。全ての居住地は城塞化せねばならず、安全性の確保は居住地を形成する際に最も重要であった。

遊牧民の影響

 大昔から遊牧民は、砂漠の周辺部で生活し、動物の群れとともに最小限の飼料を求めて砂漠を移動した。通常、生き延びることは、家系につながる社会的絆の強さによってのみ可能であった。このような絆の外では、厳しい環境に個人で対応するしかなかったので、異邦人に対する絶対的なホスピタリティの伝統が培われた。幼児の高い死亡率は、部族を強化するための多産によるもので、反面、女性の集団生活、あるいは男性社会からの隔離を導いた。

 遊牧民は階層序列が強固で、儀式から厳しい規範まで社会関係の複雑な風習がある。砂漠に対して開放的であるとはいえ、テントでは空間によって社会秩序が示され、長い間居住することで空間の区分がより高度に発達した。それゆえ、アラブの住まいを考えるにあたっては扉、通路、間仕切りなどの空間の形を抽出することが必要で、中央部を占めるものとの関わりで空間の序列を語ることが多い。

 遊牧生活からアラブの定住生活へ持ち込まれた特徴はたくさんある。運搬にかさばるため家具は用いず、敷物や枕を用い地面に座る習慣を導いた。テーブルは折りたたみの台と金属盆で、そこに食物を提供した。唯一の家具は高度に装飾された長持ちで、貴重な財産を入れる宝物箱となった。

 限られた世帯道具を運ぶため、遊牧民は大きさよりも価値にこだわった。また、壊れやすいガラスや陶器を避け、皮革や布、銅、錫、真鎗のような金属を好んだ。定住生活のような日常の雑事がなかったので、遊牧民は孤独な野営生活の十分な時間に、無限に続く多様で詳細な工芸品を生み出す技術を培った。荒涼とした砂漠でも、雨の後はつかの間の、開花と繁茂する緑を享受した。色彩の残像と地表の緑を撚りあわせ、彼らはその印象を時を超えた装飾パターンヘと抽象化した。織物、絨毯、木製象眼、彫金、金や銀の宝石縦工など、芸術的で価値の高い工芸品を生み出した。

価値観とイデオロギー

 ・イスラーム時代以前

  3つの唯一神教がアラブ地域におけるセム族に由来することは偶然の一致ではない。砂漠環境にあると、すべての人は絶対的な力を経験し、この地球における人間の存在を説明しようという衝動にかられる。ユダヤ教、キリスト教、そして初期アラブ社会の多神教がイスラームの素地となった。イスラーム教徒(ムスリム)はイスラームを唯一神信仰の完成形であるとみなした。

 ・イスラームの役割

  都市で主流とはいえ、イスラームは遊牧民の価値観に由来し、砂漠でも宗教的義務を果たすことができる。限られた資源環境に生まれた宗教、かつ神が創造した人間の弱さを理解する信仰で、浪費、財産の誇示、奢侈品を否定する。神の前に全ての人間は慎ましくあらねばならない。神はこの地球で唯一卓越し、自ら制定した世俗法による支配者は異端(タティール)である。とはいえ、常に変化する社会を扱う個別の考え(イジュティハード)を通し、聖典コーランの創造的解釈を推奨する。

  アラブ地域の不安定な社会環境で、質素倹約と共同を基本に、イスラームは人々の固有の必要性に対応した。社会のイスラーム的秩序は、部族(カウム)、同胞、ギルドの重要性、そして喜捨(ザカート)や公共財(ワクフ)による利益の重要性を強調する。部族への忠誠が政治への忠誠に優先する。個人の安全を保証するのは一族、すなわち家族や氏族である。とはいえ、宗教と現実問題の結合は、部族や民族を超えた信者共同体(ゥンマ)の統一概念を必要としたので、結果としてアラブ地域の統合をもたらし、さらにアラブ地域を越えてイスラームが拡張した。断食(ラマダーン)や大巡礼(ハッジ)などの年間行事、あるいは礼拝の際にメッカに向かうことはムスリムの結びつきを強化する。

  信者共同体(ゥンマ)の認識は、平等主義の社会を創出する。貧困と裕福の差異はあるが、神の前にみな平等で、神の意志(イスラーム)に服従せねばならない。裕福さはバラバラに分解され、外へ向かって表現されるべきであるという、宗教が課した謙虚さが、洗練された扉のデザインにみられる。さらに、個人は集団のひとりで、欧米の民主主義の基本となる独立した個人の認識はない。それゆえ、個人の判断や価値観を伴った欧米の路線に沿った団体は発達しなかった。

  居住の習慣、加えてモスク、学院(マドラサ)、病院(マリスタン)、商館(ハーン)など施設の共通性は、ムスリム共同体(ダール・イスラーム)の統合に対して、建築的に貢献した。異なる信仰や民族に対する大いなる寛容性があったので、本来明確であったそれぞれの共同体の街区は、対立を減らし、それぞれのアイデンティティーは薄まった。

  預言者ムハンマドの時代のメッカは、古くから巡礼の地で、交易の拠点であった。とはいえ、ムハンマドは質素を好み、「建物は最も不用なもので、信者の富を使い果たす」と感じていた。この伝統に沿って、彼のメディナの家は、長い列柱と簡素な部屋の列がある大きな中庭があった。どんなに住まいが慎ましくても、プライバシーの尊重は最も重要である。禁じられた区画(ハリム)は、女性、子供たち、主人の場である。男性客は入ることはできず、玄関近くの応接室(マジリス)に迎えられる。男女の分離は中束ではかなり古く、イスラーム以前からの慣習であった。

アラブ地域の広がり

 結論として、自然と人間の文脈から広範なアラブ地域を設定することが可能である。大西洋からインド洋にいたる7、600kmの長さと1、000kmの幅を持ち、北緯30度をまたぎ、海岸線の総延長は18、600kmに達する。

岡崎市図書館の10冊

2016年11月17日 | 6.本
678.2『貧しい人々のマニフェスト』--フェアトレードの思想--

382.5『アメリカ先住民を知るための62章』

392.1『日本・韓国・台湾は「核」を持つのか?』

253.0『メイキング・オブ・アメリカ』格差社会アメリカの成り立ち

164『世界を創る女神の物語』神話、伝説、アーキタイプに学ぶヒロインの旅

312.3『ユーラシアリズム』ロシア新ナショナリズムの台頭

304『新ビジョン2050』地球温暖化、少子高齢化は克服できる

192『キリスト教一千年史 下』地域とテーマで読む

104『「他者」の倫理学』レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む

204『「覇権」で読み解けば世界史がわかる』

未唯宇宙を非正規な表現を適用

2016年11月17日 | 1.私
未唯宇宙全体のイメージ

 頭の中にたたき込まないといけないのは、未唯宇宙全体ですね。今日中に第10章までやって、全体を把握する態勢を作ります。寝てる時間というよりも、むしろ、乃木坂の時間を使いましょう。

 そうなると、明日は早いです。新刊書を読むのは土曜日からです。

非正規化していく

 全体のカタチを崩しましょう。修・破・離の「破」段階に入ります。

 ウィトゲンシュタインの「論考」体裁のようにするのが理想です。それぞれの項目で次元が異なるものを表現している。それでも、近傍に埋め込むカタチで次元を使います

 なぜならば、世界はノーマライズでは無い。だから、トポロジーが生まれた。未唯宇宙の表現も同様に考えていきます。そうしないと、またしても、次元の呪いにかかります。特異点をキッチリとは除去します。

歴史は非正規の次元にある

 歴史の難しさは表現にあります。全体を理解しようとすると、バラバラになってしまう。ノーマライズしようとして、特異点に苦しめられる。歴史は連続であり、かつ、非連続です。

豊田市の車の連中

 べったりと後ろにつくな! コチ鱈、前が見えずにゆっくり走っているんだから。車のカメラで、後ろを走っている、人間の顔を撮したら、卑しい人間の写真集ができます。

 以前、プリウスタクシーに警笛を鳴らされた。それ以降、プリウスタクシーを見ると、警笛を鳴らすようにしている。

図書館は老人憩いの場

 岡崎市図書館は何か、老人憩いの場になっています。これではダメです。

レベノンへの旅

 「アラブの住居」にアレッポの屋敷も書かれています。平和な時代ですね。レバノンの住宅地図も載っていた。やはり、レバノンには行かないといけない。玲子さんがソホクリスの農園に行く時があれば、それに乗っかろう。

 レバノンはアラブ社会の中でも、かなり、特殊みたいです。地政学的に言った時に、イスラエルの辺りが交流する三角地帯みたいです。それをユダヤにとられたのは、アラブ社会では打撃だった。レバノンのように、多宗教国家が今後の決め手でしょう。

全国にコミュニティを配置するには

 セブンイレブンはほとんど平屋ですね。あれを二階建てにして、二階をコミュニティスペースにする。足りなければ、三階を作る。それだけも、日本的な規模に拡がります。市町村をカバーにできます。セブンイレブンには駐車スペースを行政が支援すれば、イーブンです。

未唯宇宙詳細 10.1~10.4

2016年11月16日 | 1.私
10.1 他者の世界

 多くの他者

  多くの人がいる

   ①環境問題発生
   ②人が減れば解決
   ③均一性を押しつけ
   ④個人の複数性

  個人を生かす

   ①皆の思いを自分に
   ②自分の思いを皆に
   ③思いをカタチに
   ④私のテーマ

  皆が内なる世界

   ①未唯空間で示す
   ②興味を拡大
   ③専門家
   ④主体的な存在

  外なる世界へ

   ①つながる
   ②まとまる
   ③お互いさま
   ④ひとりに対応

 生きている

  情報共有

   ①共有係数増大
   ②知識と意識
   ③チーム活動
   ④カタチに残す

  情報伝達

   ①集めて伝播
   ②多方面の情報
   ③メッセージ
   ④ナレッジ

  依存から脱却

   ①バラバラな個人
   ②コミュニティ
   ③生きている証し
   ④分化リスク

  知恵を集める

   ①アゴラでコラボ
   ②集合知から集合和
   ③社会の流れ
   ④地域活性化

 存在している

  考えていない

   ①消費資本主義
   ②次工程完結
   ③ルサンチマン
   ④組織の論理

  ハイアラキー

   ①意思の力に準拠
   ②画一的対応
   ③近くにある全体主義
   ④組織内に存在

  配置の考え

   ①配置と循環
   ②オルタナティブ
   ③近傍で行動
   ④柔軟な社会

  つながる

   ①全体を考える
   ②企画から指令
   ③適正規模の集団
   ④その都度つながる

 覚醒せよ

  市民から変わる

   ①サファイア循環
   ②市民の分化
   ③組織に提案
   ④組織を分化

  コミュニティ

   ①組織から支援
   ②分化の場
   ③コラボを保証
   ④市民の接点

  状況把握

   ①要望の明確化
   ②意思の伝達
   ③お互いの時間調整
   ④チームで活動

  意思融合

   ①勇気づける場
   ②市民の意思
   ③行政は支援
   ④国とつながる

10.2 哲学が変わる

 哲学者

  ソクラテス、デカルト

   ①哲学に救い
   ②ソクラテス
   ③デカルト
   ④ルソー

  ベンサム、ロック

   ①神は死んだ
   ②ベンサム
   ③アダム・スミス
   ④ロック

  カント、ヘーゲル

   ①ドイツ観念論
   ②カント
   ③ヘーゲル
   ④ニーチェ

  ハイデガー

   ①現象学を手にした
   ②フッサール
   ③「論考」
   ④ハイデガー

 存在の力

  自由から平等

   ①組織の意思の力
   ②国民国家の役割
   ③多くの人の自由
   ④格差の拡大

  教育が変わる

   ①就職のための教育
   ②持続可能性
   ③情報技術の進化
   ④市民の武装化

  過程が変わる

   ①多様な関心事
   ②地域インフラ
   ③生活者から発信
   ④循環の中心

  企業のサービス化

   ①まち・ひと・しごと
   ②コンパクトシティ
   ③サービス立国
   ④サービスの変革

 歴史哲学

  ヘーゲル哲学

   ①国民国家の存続
   ②意思の力
   ③自由に対する結論
   ④歴史哲学を進化

  社会の様相

   ①格差課題
   ②環境問題
   ③グローバル企業
   ④多様な人の集まり

  存在の力

   ①アラブの春
   ②分化と統合
   ③SNSで情報共有
   ④トポロジーの配置

  啓示

   ①赤ピラミッド
   ②社会が変わる
   ③カリスマは不要
   ④社会の位相化

 平等な世界

  国民国家の自由

   ①資本主義の定義
   ②所有が共有を阻害
   ③格差拡大
   ④若者・女性の閉塞感

  モノつくり

   ①産業ソフト化
   ②消費者から生活者
   ③配置と循環
   ④皆が作り出す社会

  平等社会

   ①平等の定義
   ②環境哲学の進化
   ③監視と自由
   ④課題問題の解決

  多様な世界

   ①国そのものの方向
   ②多様なつながり
   ③共同体の平等
   ④新しい民主主義

10.3 意識の変革

 個人の分化

  めざめる

   ①キッカケつくり
   ②自分の世界つくり
   ③専門性を追求
   ④ソーシャル活用

  つながる

   ①都市は弱いつながり
   ②農村は強いつながり
   ③持続可能性保証
   ④多様な結びつき

  自立する

   ①市民が主役
   ②チームの機動力
   ③グリーン雇用
   ④ムダをなくす

  幸せになる

   ①幸せの定義
   ②自分の満足度
   ③皆の幸せが私の幸せ
   ④スマートな形態

 ひろがる

  近傍

   ①個人の意識改革
   ②共同体感覚
   ③近傍系を認識
   ④標準形で手本

  コミュニティ

   ①市民コミュニティ
   ②業種コミュニティ
   ③企業コミュニティ
   ④緩やかな結合

  チェーン

   ①共感による伝播
   ②自己開示で組合せ
   ③テーマつながり
   ④ライブラリに反映

  枠を超える

   ①サファイア社会
   ②地域インフラ
   ③市民主体民主主義
   ④周辺諸国に拡大

 地域の分化

  マーケティング

   ①つかうことのつながり
   ②メディア戦略
   ③シェアの循環
   ④コミュニティが核

  コンパクト

   ①コンパクトシティ
   ②外部化費用回収
   ③範囲の自律性
   ④シナリオ

  新しい行政

   ①市民状況を把握
   ②個別課題を解決
   ③市民アピール
   ④地域の広がり

  市民活動

   ①小さな活動単位
   ②存在の力を発揮
   ③市民を勇気づける
   ④世界に影響を与える

 地域主体

  配置の考え

   ①いいとこ取り
   ②国の役割
   ③行政は効率重視
   ④サファイア均衡

  支援態勢

   ①地域中心で判断
   ②行政と国から支援
   ③つながり
   ④税と社会保障

  要望

   ①インフラ運営
   ②論理的なつながり
   ③地域の思い
   ④地域の連携

  シェア

   ①商品開発
   ②循環サイクル
   ③活用拠点
   ④変革のきっかけ

10.4 社会の位相化

 配置

  シェア要件

   ①カーシェアが先行
   ②柔軟な社会
   ③所有権の見直し
   ④状況把握が前提

  コラボ環境

   ①新しい循環
   ②コラボ消費
   ③高度サービス化
   ④信頼関係

  ソーシャル技術

   ①形態の多様化
   ②人間性を回帰
   ③デジタル技術
   ④クラウド化

  新しい拠点

   ①フィードバック経営
   ②想像力の育成
   ③マニュアルなき世界
   ④売り方を革新

 伝播

  めざすもの

   ①サファイア革命
   ②地域共同体
   ③知識と意識
   ④集合和の平等

  チェーン

   ①企業のタダ乗り論
   ②道路は誰のモノ
   ③伝播する力
   ④グーグル知の世界

  標準形

   ①企業の存続条件
   ②地域のあり方提示
   ③グーグル20%ルール
   ④町をデッサン

  都市の変革

   ①20%の先行者
   ②大規模な実験
   ③多様なメディア
   ④フライブルグ賛歌

 統合

  配置の定着

   ①柔らかな統合
   ②グローバルの変質
   ③地域主体の政策
   ④最大500万人規模

  地域から変革

   ①原発は30%以下
   ②地産地消エネルギー
   ③クライシス対応
   ④シェアのインフラ

  国家連携

   ①日中韓の連携
   ②中国崩壊
   ③アメリカ覇権衰退
   ④シベリア経済圏

  平和の基礎

   ①平和論
   ②東シナ海周辺
   ③アフリカ共同支援
   ④トルコと連携

 位相

  周縁から中核

   ①周縁から循環開始
   ②周縁の判断
   ③中核は特異点
   ④原因と結果が接続

  開かれた宇宙

   ①宇宙から観る
   ②宇宙を感じる
   ③ソーシャル接続
   ④オープン社会

  内なる世界

   ①外なる世界に外延
   ②多層につなぐ
   ③思いをカタチに
   ④配置を拡大

  個人と世界

   ①チームが仲介
   ②両面の情報共有
   ③意思の明確化
   ④存在の力を発揮

本を読むとは

2016年11月16日 | 6.本
未唯宇宙詳細10.1~10.4

 未唯宇宙詳細の第10章「私の世界の物語」の前半部分の見直し10.1~10.4。早く終えて、次のステップに行かないと、ちょっとした悔いになるかも。

NHKテキスト『正法眼蔵』

 NHK100分で名著の今月の本は『正法眼蔵』道元ですね。伊集院は嫌いなので、テキストだけで理解します。

 テレビは嫌いなやつばかりです。まあ、見ないからいいけど。ガッキーもネット放送でフルで見ます。全て無料です。

本を読むとは

 本を読むとは、その本がなぜ、そこにあるのかという意味を知ることです。

 あまりにも大きな流れの内からそれがやってきた。それを知ることです。そして、新しい流れを作るかどうするのか。


OCR化した11冊

2016年11月15日 | 6.本
『スティーブ・ジョブズ』

 スタンフォード大学

  ひとつめは、点と点を結ぶということについてです。
  ふたつめの話は愛と喪失についてです。
  三つめの話は死についてです。

 次なるNeXT

『エンゲルス』

 限りなく豊作の四八年
 二月革命の波及
 故郷ドイツの反応
 反動のパリ
 エンゲルスの民族観
 エルバーフェルトからの追放
 実戦と敗走

『トイレ』

 TOTO物語

  日本にも水洗腰かけ便器を!
  陶器で便器をつくるむずかしさ
  家庭のトイレにも新風
  ウォシュレットの開発秘話

『ドイツの歴史を知るための50章』

 ドイツ史のなかの人の移動--移民排出国から移民受入国へ

  移民排出国ドイツ--ドイツの外への植民
  国民国家形成とその影--ドイツ系の人々のドイツヘの還流
  移民受入国への変貌--ドイツヘの移民・難民の流入

 ウェストファリア条約--「帝国の死亡証明書」?

  和平への遠い道のり
  欧州国際関係と神聖ローマ帝国
  ドイツ史におけるウェストファリア条約の意義

 一八四八年革命--立ち上がる民衆

  三月前期
  三月革命
  フランクフルト国民議会

 ヒトラー独裁の成立--ヒトラーは選挙(民意)で首相になったのか?

  大統領内閣
  ヒトラー政権の誕生
  授権法とは何か

 緑の党と社会変容--運動政党としての発展

  運動から政党ヘ
  連邦議会への進出と定着
  連邦レベルでの連立政権参加とその後

 ユーロ危機とドイツ--中途半端な「覇権国」

  ∃ーロッパ大転換とユーロ危機
  ドイツのユーロ制度設計の問題点と制度改革
  ポスト・ユーロ危機期のEU・ユーロ圏の課題とドイツ
  ドイツの「独り勝ち」・「覇権国」化と問題点

 メルケル政権--政策の継続性と変化

  福祉政策
  家族政策
  移民政策
  原子力政策
  外交政策
  メルケルの政治姿勢

『スペインの歴史を知るための50章』

 ポエニ戦争とイベリア半島--アルタミラからローマによる征服まで
 「イスラーム世界」としてのイベリア半島--繰り返された文化変容

 地域ナショナリズムの台頭--政治運動としての地域主義の展開

  地域ナショナリズム勃興の背景
  萌芽期の地域主義運動
  20世紀初頭の地域ナショナリズム

 スペイン内戦--「二つのスペイン」の全面衝突

  内戦の位置づけ
  クーデタから全面的内戦へ
  ナショナリスト陣営における単一指揮権の確立
  共和国陣営における革命の試み
  内戦の展開

 欧州統合とスベイン--欧州のなかのスペイン、スペインのなかの欧州

 21世紀における国家と地域の関係への模索--独立という新たな問題との対峙

『ごみゼロへの挑戦』

 ゼロウェイスト戦略とは何か

  ゼロウェイスト戦略の発祥
  ゼロウェイスト戦略の定義
  ゼロウェイスト戦略の特徴
  4Lの重視
  日本のごみ政策と比較した評価

『読書と日本人』

 〈紙の本〉と〈電子の本〉

 電子本元年?

『なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?』

 「持つ」ことへのこだわりの低下。借り物、中古でもいい → シェアリングの仲介者としてのあり方を検討せよ
 エコ意識と人とのつながりを求める意識
 新たな拡大が見込まれるシェアサービス「ライドシェア」と「民泊」
 人の空き時間やスキルを活用できるシェアサービス
 シェアリングの仲介者としての企業のあり方

『無葬社会』

 日本仏教の特殊な成り立ち

  原始仏教と日本仏教の根本的な違い
  サンガの不在と、律の不在

 社会の受け皿としての仏教

  門戸を開くか、税金を払うか
  迫りくる「こころ教」と「原理主義」の時代

 「律」の精神で現代日本を見直すと

  仏教が二五〇〇年永続している理由
  自浄作用を組み込んだ組織が生き残る
  仏教の律は、まさにそういった自浄作用のための法律集なのです。

『天声人語 2016年1月-6月』

 歴史は2度繰り返す? 1・12

 米大統領レースの号砲 2・2

 米国の「民主主義の祭り」 2・12

 絶望ラジオの告発 2・21

 音楽と政治の危うい関係 5・10

 芸人ヒトラーが教えるもの 6・7

 大統領選とアメリカ資本主義 6・9

『世界天才紀行』

 アテネ天才は単純

宗教による覚醒の位置づけ

2016年11月15日 | 1.私

 仏教は本来、覚醒のためにあると思うと、一番近いのはやはり、創造主でしょう。正法眼蔵。そこで、NHKテキストの「100分de名著」の正法眼蔵を買いました。

 小乗の方がまともだと思います。退場にすることで、商売とつながった。南無阿弥陀仏と唱えるだけで極楽浄土にいけるという商法。普段から練習して、葬式の時に、マイクロバスで乗り込んで合唱する。

なぜ、他者に伝えないといけないのか

 自分で確立することを他者に伝えることの無意味さ。自分の内なる世界なのに、なぜ、まとめないといけないのか。まとめてどうするつもりなのか。まして、それを他者のために使うと言うことは矛盾しています。

宗教による覚醒の位置づけ

 宗教による覚醒を未唯空間のどこに入れ込むか。それがこの正法眼蔵が示したことです。ムスリムとキリスト、そして釈迦も含めて、何を望んだのか。

仏教は施しで生きるので循環できるのか

 施しを獲て生きているというけど、施しを行なうものには自分なりの論理があります。施しによって、人を区別してしまう。施しを受ける専門家って、音楽家と異なり、何を与えるのか。

 組織というのは大体そんなものです、誰が仕切っているわけではなく、単に循環しているだけ。これは小さな町の商店街と一緒です。お互いが買うことによって、何となく、商売している気になっている。重要なのはアウトプットとして、毎日生きていること。生きるために何を消耗するか、それをどう補充するか。

 異なるループのスーパーとかコンビニができることで、循環が乱れて、その結果、シャッター街になっていく。当然、消費がなくなったらその論理は回りません。循環しません。

考える時間

 寝ながら考える時間を増やしましょう。乃木坂のネット放送を探している時間の半分でもかなりの時間が生まれます。

乃木坂は本質ですね

 乃木坂は空想の世界です。だけど、ある意味では本質です。硝子張りにしながら、隠すとこは隠している。運営などはそういう世界です。時系列で並べればいいのに、矛盾がないようにすることで見順を起こしている。

世界天才紀行 アテネ 天才は単純 散歩を楽しむ

2016年11月14日 | 6.本
『世界天才紀行』より ⇒ アテネには、奥さんと一緒に行って、アテネ在住の姪夫婦とアクアポリスとかタベルナでの食事を楽しんだ。いつかは古代ギリシャの町を歩いてみたい。アゴラが町の中心だったみたい。

ありふれた日常のなかで、天才たちはじっくりと才能を熟成させる。ジークムント・フロイトは、ウィーンのカフェ「ラントマン」で好物のケーキをほおばる。アインシュタインは、スイスのベルンにある特許庁の窓からじっと外を眺める。レオナルド・ダ・ヴィンチは、フィレンツエの蒸し暑くてほこりっぽい工房で額の汗をぬぐう。彼らはいずれも、世界を一変させる偉大なものを生みだした。だがその舞台はじつに狭い場所だった。彼らが才能を発揮したのは、まさに〝今いる場所〟だ。どんな天才も、あらゆる政治家と同じく、その土地に根ざしているのである。

この新たな、地の利を得た場所から、私は古代ギリシア人について多くを学ぶ。彼らがダンスをこよなく愛していたと知り、現代の曲を聴いたらどんな反応を示すだろうかと想像してみる。古代ギリシアの若い男たちは運動をする前にオリーブオイルをからだに塗っていたことを知り、運動場にただようオリーブオイルの男らしい香りは香水よりもかぐわしいとされていたことを学ぶ。肌着をつげず、一本につながった眉が美の象徴で、イナゴをぺッ卜兼食材として楽しんでいたことも。こうして多くを学び、ちょっとした勘ちがいはともかくとして、彼らがーどうやって〟生みだしたのかではなく、〝何を〟生みだしたかを知る。そしてこれこそが、私が選んだ方法なのである。

とはいえまずは、何はさておき、古代ギリシアになかったものを欲している。コーヒーだ。だがこの〝神の飲み物〟は、飲めさえすればどこで飲んでもいいというわけではない。どこで飲むかが重要だ。

私にとって、カフェは第二の家に等しい。まさに社会学者のレイ・オルデンバーグが言うところの「とびきり居心地のよい場所」だ。食べ物や飲み物それ自体は重要ではない、といっても過言ではない。大切なのは雰囲気だ。テーブルクロスや調度品の話ではなく、もっととらえどころのない空気のようなもの。罪悪感なく長居ができて、周囲の騒々しさと思索に没頭できる沈黙の絶妙なバランスをとることができる、そんな雰囲気である。

古代ギリシア人が早起きだったかどうかは知らないが、二一世紀のギリシア人はそれほど早起きではない。私は朝八時にホテルを出て、眠気とたたかう臨時の店番や警察官の一団がいる通りを進む。暴徒にそなえてロボコップのような装備に身を包んだ警察官のいでたちを見て、古代と同じく、現代のアテネも緊張状態にあることを思い起こす。

相変わらず大げさで、身振り手振りのやたらと多いトニーの道案内にしたがい、活気あふれる歩道橋に足を運ぶ。カフェや小さな店が軒を連ね、まさに古代アテナイ的なコミュニティを示す縮図が目の前に広がっている。しばらく歩くと、とびきり居心地のよい場所が目に留まる。「橋」という名のカフェ。まさに私にふさわしい。なにしろ、いくつもの世紀にかかる橋を渡って旅をするという、荒唐無稽な使命を背負っているのだから。

そのカフェはいたってふつうの店で、ドラコ通りに面していくつかテラス席が設けられているだけだった。さながら、客は芝居の観客で、店に面する通りが舞台だ。こうしたカフエでは、ギリシア人にはおなじみの時間のすごしかたがある。座ることだ。ギリシア人は仲間とでも、一人でも座る。夏の太陽の下でも、冬の寒空の下でも座る。椅子がなくても平気だ。歩道の縁石や道端の段ボール箱で十分。こんな習癖は、ギリシア以外ではまずお目にかかれない。「力リメーラ(こんにちは)」と、たどたどしいギリシア語で挨拶をして「橋」の先客の仲間に加わる。エスプレッソを注文し、カップで両手を温める。朝の空気は身を切るように冷たいが、今日もギリシアらしい爽平かな一日になる予感がする。「たしかにこの国は破綻寸前ですが、天候には恵まれています」と、トニーは私に得意げに言ったものだ。たしかに一理ある。この心地よい陽光に加えて、三〇〇日のからりとした晴天。ひょっとしたら、アテネに天才が生まれた理由はこの気候なのかもしれない。

しかし、残念ながら答えは「ノー」だ。古代ギリシア人の才能を磨くには、たしかに快適な気候も一役買ったかもしれないが、その理由とまでは言えない。そもそもギリシアでは、紀元前四五〇年から現在にいたるまで気候が本質的には変わっていないが、今なお〝天才の国〟と呼べるわげではないからだ。それに多くの〝黄金時代〟は、決して快適ではない環境のもとでも栄華を誇ってきた。たとえば、エリザベス時代のロンドンでは、陰影なイギリスの空の下で吟遊詩人たちが美声を響かせていた。

二杯目のエスプレッソを口に運ぶと、ようやく頭が働きぱじめ、少し先走りしすぎていたことに気づく。私はこうして天才を追っているか、その意味をほんとうに理解しているだろうか。すでに述べたとおり、天才とは〝知的あるいは芸術的な飛躍を導く者〟を意味するか、ではいったい誰が、それを飛躍と判断するのだろうか。

その答えは「私たち」だ。フランシス・ゴルトンの説にはたしかに誤りが多く、性差別的な側面もいなめないか、ゴルトンは天才の定義について重要な点を指摘してもいる。すなわち「天才とは、世界じゅうがその功績に対して大きな恩義を感じるような人物」である。天才の世界にかかわれるのは天才自身だけではない。その仲間や、世の中の人たちもかかわれる。一個人の主張ではなく、世間の評価に意味がある。「天才の流行理論」とでも呼べる理論が、これを明白に物語っている。天才たるには、その時代に特有の気まぐれ、いわば嗜好がものをいう。「創造性は評価と切っても切れない関係にある」というのは、この理論を支持するハンガリー出身の心理学者、ミハイ・チクセントミハイの言葉だ。端的に言えば、私たちが認めれば天才なのである。

この考え方は、一見すると直観とは相いれない。それどころか、冒漬的とさえ言えるかもしれない。たしかに、天才というある種の神聖なものは、大衆の評価とは無縁でなければならない側面もある。

天声人語 2016年1月-6月 米大統領選挙

2016年11月14日 | 6.本
歴史は2度繰り返す? 1・12

 ヘーゲルの『歴史哲学講義』によれば、国家の大変革というものは、それが2度繰り返される時、「確かな現実」になる。最初は単なる偶然かと思えていたことが、繰り返されて定着する。ナポレオンの2度の敗北、ブルボン家の2度の追放がその例だ、と。

 先哲の言葉を、安倍首相の年頭の記者会見で思い出した。首相は4日、憲法改正を夏の参院選で訴えると語った。一昨日のNHKの番組では、改憲の発議に必要な3分の2の議席を確保したいと踏み込んだ。改憲を選挙の争点に据えるという宣言だろう。

 あの時と同じだ。第1次内閣だった2007年の年頭会見である。首相は自分の内閣のうちに改憲を目指すとし、参院選で訴えると語った。言うまでもなくこの選挙は惨敗し、安倍氏の退陣につながった。

 「究極の護憲派」。当時、民主党は首相をそう皮肉った。年頭会見以降、憲法論議での与野党協調はぶち壊しになった。改憲には野党も含む広い合意が必要なのに、選挙の争点にすれば実現が遠のくだけというわけだ。

 今回も、与党内には野党との丁寧な合意づくりを望む声がある。しかし、安保法制を強引に成立させたことで、その芽はすでに摘まれている。おおさか維新の会のような援軍への期待があり、首相は再び争点化に挑むのだろう。

 首相の狙いがどうあれ、私たち有権者は安保法制の是非を含め、憲法にかかわる重い判断を参院選で下すことになる。ヘーゲルの言った「確かな現実」が姿をあらわすかどうか。

米大統領レースの号砲 2・2

 橋を撮るために片田舎にやってきたカメラマンと、農家の妻との4日間の切ない恋。大ベストセラーで映画にもなった『マディソン郡の橋』に胸を熱くした方もおいでだろう。情感あふれる物語は、米アイオワ州が舞台だった。

 一面にトウモロコシ畑が広がる地味な農業州へ、4年に1度、世界のメディアが参集する。うるう年のイベントといえば五輪夏季大会と米大統領選挙だが、長く熾烈な選挙戦の幕が毎回、この州で切って落とされる。

 そのタフなレースの号砲が、きのう鳴った。本日昼頃には初戦の結果が出る。民主党のクリントン氏にとっては、8年前に3位に沈んだ州である。当初は本命視されながら、結局は候補者指名でオバマ現大統領に敗れた。年齢的にも、今回がラストチャンスだろう。

 共和党のトランプ氏は異色だ。当初は取るに足りないと見られていたが、本音を代弁する言いたい放題で支持を伸ばしてきた。「トランプ現象」は、憎悪や偏見をあおって膨らむ怪物を思わせて不気味である。

 米国の大統領とは、多様な国民がその時々に求める「あるべきアメリカ」の象徴といえる。さらに世界に責任を持つ人でもある。影響力が衰えたとはいえ、世界を左右しうる最たる人物なのは変わらない。

 それを思えば選ぶ側の責任は重い。今のケリー米国務長官がかつて大統領選候補だったとき遊説中によく「皆さんには世界に対する責任がある」と語っていたのを思い出す。アイオワの人々の吟味は、さてどうなる。

米国の「民主主義の祭り」 2・12

 アメリカ大統領に最高齢で就いたのは、第40代のレーガン氏で69歳だった。2期目の選挙のとき、討論会で年齢について聞かれ、ユーモアたっぷりに「私はライバルの若さや経験不足を政治利用する気はありませんよ」と切り返して爆笑を誘ったのは語りぐさだ。結果は、大差で相手を退けた。

 さて、第45代を決めるレースは、序盤の2州を終えて高年の3人を軸とする展開となっている。共和党のトランプ氏は69歳。民主党のクリントン氏68歳、サンダース氏は74歳。勝ち抜けば、就任年齢は歴代最高並みかそれを上回る。

 8年前にはオバマ氏が若き彗星だった。サンダース氏は失礼ながら「老いたる彗星」か。無名に近かった候補が、格差に反発する若者らの支持を集めて輝きを増している。その風貌と口調には「希望の種をまく人」の印象が強い。

 一握りの人々への富の偏りを指弾し、医療保険の拡充や公立大の授業料無償化などを主張する。福祉や公的保護の手厚い「大きな政府」の路線で、それもとびきり大胆だ。

 初戦アイオワでは若者の8割が氏に投票したという。「理想主義にすぎないとも言われるが、我々には理想が必要」と語る23歳の声を国際面が伝えていた。2戦目ニューハンプシャーではクリントン氏を抑えた。

 老いたる彗星は、米政界の夜空をいっときかすめて消えるのか。それともワシントンの既成政治を直撃するのか。トランプ旋風といい、「民主主義の祭り」は超大国のかかえる現実を世界にあぶり出す。

音楽と政治の危うい関係 5・10

 すでに多すぎるほどの物議をかもしてきた不動産王トランプ氏が名だたるバンドからかみつかれた。エアロスミスなどに続いて今度はローリングーストーンズから「おれたちの曲を勝手に使うな」と抗議された。

 思い出すのは1984年の米大統領選。再選を狙ったレーガン陣営が、ヒット曲「ボーン・イン・ザ・USA」を運動に使おうとし、歌手ブルースースプリングスティーン当人から拒まれた。

 力強いリズム。しぼり出すような声。「おれはアメリカに生まれたんだ」という叫びに陣営が飛びついた。「スプリングスティーン氏は若者の心をつかんだ。曲にこめられた思いは米国の未来そのものだ」。大統領白身、遊説先で名をあげてほめそやした。

 しかし歌詞の内容は政治不信そのものである。戦地ベトナムで死んだ若者の無念を代弁し、帰還兵に仕事も敬意も与えない政治の冷たさを告発した。そんなメッセージの曲と知っても、陣営は再選の道具として欲した。

 音楽が人々を飢わせる様子を目にすると、政治は禁欲を忘れる。ヒトラーは自国の指揮者フルトベングラーに一方的に心酔した。ナチスが策をろうしヒトラーの生誕を祝う会でタクトを振らせる。ベートーベンの「第九」を指揮する姿を映画に収め、国威発揚に使った。指揮者は戦後、ナチスに協力した疑いで法廷に立たされる。

 さて共和党内で優位に立ったトランプ氏だが、選挙戦は11月まで続く。この先、抗議を受けずに使える曲の手持ちはあるのだろうか。

大統領選とアメリカ資本主義 6・9

 経済的な不平等を分析し、金持ちに高い税金を払わせることを主張する。そんなフランスの経済学者トマ・ピケティがなぜアメリカで人気になったのか。ちょうど2年前、シカゴの学者と話をしたことがある。

 自由競争の好きなこの国に似つかわしくないと感じたからだ。地元でピケティの読書会を始めたばかりだった彼は言った。「資本主義は自然の力ではなく、変えられるものだ。そう教えてくれるからだろう」

 多くの米国民が、リーマン・ショックで突然仕事の場を奪われた。若者は教育ローンの返済にあえぐ。一方で政治は富裕層を優遇しているように見える。「努力すれば報われるなんて、信じられなくなったんだ。まだアメリカの多数派とは言えないが」

 変化は起きつつあった。ただ、これほど早く政治の表舞台に現れるとは。それがサンダース氏の躍進だった。民主党の大統領候補選びに挑んだ老政治家が訴えたのは、公立大学の無償化や国民皆保険制度の実現、巨大銀行の分割など。アメリカ資本主義の修正である。

 大健闘だったが、7日、本命のクリントン氏の優位が確実になった。政策の実現可能性や経験などに、弱さがあった。しかし、既存の政治で異端とされた政策に焦点をあてた功績は小さくない。

 背筋を伸ばしてよどみなく話す多くの政治家に比べ、前のめりで懸命に訴える演説のスタイルは決してかっこいいとは言えない。そんなことも魅力に変わるのが、米政治の閉塞を示しているのかもしれない。