goo

感情知能を伸ばす

『思考力を鍛える30の習慣』より

感情知能の理論では、以下の四つがリーダーシップの要の能力とされる。
 1.自己認識-自分の感情を理解し、その影響を把握する能力。
 2.自己管理―自分の感情や気分をコントロールする能力。
 3.社会認識-他者の感情を読み取り、理解する能力。
 4.人間関係の管理-対立に対処しながら、他者を励まし、動かし、成長させる能力。

気になる、2.自己管理と3.社会認識だけをアップします。

自己管理

ひとつの方法としては、まず近い過去に感じた気分をいくつか書き出し、次にそれぞれの気分からどういう振る舞いや反応が生まれたかをその横に書いてみるとよい。気分と行為の結びつきを見つける作業だ。やりたがらない人も多いが、見返りは大きい。

たとえば、批判されたとき、腹を立て、その結果、攻撃的になったということが思い出されたとしよう。そうすると気分と振る舞いの結びっきがわかるので、なぜ攻撃的になってしまったのかと反省できる。

またさらに重要なのは、それによって、将来の対策を講じられるということだ。会議で批判された場面--正当な批判もあれば、不当な批判もあるだろう--を想像し、さまざまな対応のしかたを考えてみることができる。激怒して、相手を罵倒してしまうというようなものまで含め、ありうる展開をいろいろと考えよう。そしてそのなかから最も建設的と思える対応を選び出し、頭のなかでその練習をしよう。

その後、実際にそういう場面に直面したら、まずはちょっと間を置く。そして気持ちを落ち着かせ、深呼吸をひとつしてから、練習しておいた対応を試みよう。怒りを前向きなエネルギーに変えるということもそこには含まれるかもしれない。

自分を説得するということがここでは重要だ。どういう展開かありうるかを自分に説いて聞かせ、よりよい振る舞いや対応をするよう自分を導く。

たとえば、「次に批判されたときは、黙って耳を傾け、そのなかに肯定的、建設的な要素を見つけ出そう。相手の意見から学ぶことはできる。相手を攻撃しない。指摘してくれたことに感謝しよう」というように。

信頼の置ける人物、たとえばコーチや、メンターや、友人や、妻や夫などに、自分の感情や反応を話すのも、人によっては役に立つ。

自分がどう感じたか、そのせいでどう振る舞ったかを正直に、ありのままに話すことができれば、話す行為そのものがカタルシスをもたらしてくれる。自分のしたことや、今後どうするべきかを話し合ってみよう。

社会認識

社会認識とは、他者の感情を察知し、理解し、それに対応する能力のことだ。多くの人は自分の考えや気持ちにとらわれていて、他人を注意深く観察することができない。

ここで鍵となるのは、「聞く」ということだ。わたしたちはえてして人の話を聞きながら別のことをしている。たとえば、相手の話を聞きながら、頭のなかでは次に自分の言うことを考えているというように。

ほんとうに聞くためには、相手の言っていることに耳を傾け、相手の話しぶりに注意を払わなくてはならない。

相手をよく観察してみよう。胸のうちで「この人はいま、どのように感じているだろう?」とつぶやいてみるとよい。相手の心の内を表わすとても微妙な、ほとんど感知できないほどのシグナルを読み取る能力が、人間には備わっている。その能力を磨こう。

相手の気持ちがわかれば、目的に応じて、対処のしかたを考えられる。建設的な対処も可能だし、策略的な対処も可能だ。

たとえば、相手が傷つき、意気消沈している部下なら、共感や同情を示してから、建設的な意見を述べるという対処が考えられる。討論をしていて、相手が笑われたことにむっとしたようなら、さらに神経を逆撫でするようなことを言って、議論をこちらのペースに持ち込むという対処のしかたがある。

人間は理屈とか、理性とか、合理的な思考で動くわけではない。感情で動くのが、人間だ。相手の感情を理解できれば、互いの関係をもっとうまく、互いのためになるように、コントロールできる。


(コメント)自分相手に心理学をしていれば、両方とも見えてくる。むしろ、見えすぎる。女性を相手にした時は使わないようにしている。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「仕事」ばか... じっくり考える »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。