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事例:喫茶店業界-ドトールコーヒーとスターバックス

『1からの経営学』より

安さと手軽さのドトールコーヒー

 ドトールコーヒーは「安さ」と「手軽さ」をウリにしている。コーヒー1杯の値段は200円と安い。一般的な喫茶店で出されているコーヒーの値段が大体350~400円位であるからかなりのお手頃価格である。注文はカウンターで行われ、その場で調理も行われる。コーヒーなら早ければ10秒ほどで手渡される。こうした手頃さ、手軽さが受けてか、来店するお客はビジネスマンが多い。商談までのちょっとした時間つぶしや、待ち合わせの場所として、また喫煙席が設けられているので、一服する場所として利用されている。お客の滞在時間は比較的短く、スターバックスのお客の約半分ともいわれている。

 ドトールコーヒーでは、こうした「安さ」と「手軽さ」を実現するために、事業の効率化を徹底している。たとえば、ドトールコーヒーの各店舗では店内のイス配置が基本的には1坪当たり2席前後と定められており、客席効率を重視した配置となっている。また、専用のコーヒーマシンを利用することによって、商品の素早い受け渡しを可能にするだけでなく、配置する従業員の数を絞り込んでいる。急いでいるお客さんを対象に、回転率の高いビジネスを実現できているわけである。

 しかし、何といってもドトールコーヒーを支えているのは、その「規模」である。ドトールコーヒーは、創業以来、フランチャイズ店を中心とした店舗展開を推し進めていくことで、急速にその規模を拡大していった。現在は国内で1、119店舗(2011年4月現在)を持ち、喫茶店業界ではナンバーワンの規模を誇る。店舗数が増えればそれだけスケールメリットが働く。たとえば、ドトールコーヒーでは、コーヒー豆の仕入れを自社で集中的に行っているため、仕入れ量が大きければ、それだけ納入業者との価格交渉を有利に進めていくことができる。つまり規模をもとにした効率化が実現されているのである。

居心地のよさをアピールするスターバックス

 一方のスターバックスでは、「居心地のよさ」がウリとなっている。注文してから商品が手渡されるまでの時間はドトールコーヒーよりも長く、コーヒーの値段も1杯300円とドトールコーヒーよりも高い。

 しかし、お客がスターバックスに求めているのは、その居心地のよさである。座席は比較的ゆったりととられており、イスもすわり心地の良いものが数多く取り揃えられている。店内は全面禁煙で、タバコの煙や匂いを気にすることはない。接客も、マニュアルに準じた型どおりの接客ではなく、気さくでありながらも細やかで気配りのきいたものである'。そしてお客はこうした雰囲気の中、自分の好きな本を読んでくつろいだり、オープンテラスで知人と会話を楽しんだりしている。

 スターバックスのこうしたウリを支えているのは、店舗上のさまざまな工夫だけではない。何よりもそこで働く従業員の存在が大きい。従業員が居心地のよさを、あるいは従業員がスターバックスのブランドを作り上げているといっても過言ではない。そしてそれを実現するためにスターバックスでは従業員に対しさまざまな工夫が行われている。たとえば、スターバックスでは接客に関するマニュアルはアルバイトを含めて一切ない。スターバックスならではのもてなしを実現するためには、マニュアルで細かく縛るよりも権限をあたえて、パートナー一人一人の自主性や創意工夫をどんどん引き出した方がよいと考えているからである。

 もちろん、それがうまく機能するためには、従業員の仕事に対する意識やモチペーションが高くなくてはならない。スターバックスはその点も考慮し、従業員の仲間意識を高めることによって、それを実現しようとしている。たとえば、スターバックスでは、アルバイトを含め、すべての従業員が「パートナー」と呼ばれている。それは「一人ひとり(の従業員)がスターバックスにとってかけがえのない資産であり、ブランドを共に築きあげていく文字通りのパートナー」(同社ホームページより)として大切に扱われているからである。その影響もあり、従業員の仕事に対する意識やモチペーションは高く、会社に対する帰属意識も強い。その証拠に、外食産業では半ば常識ともなっている離職率の高さがスターバックスでは極めて低いものに抑えられている。

 こうした意識やモチベーションの高さは、従業員の自主性や創意工夫を引き出す大きな原動力となり、マニュアルレスの接客を支えている。そしてそれがスターバックスの居心地のよい空間を、ひいてはスターバックスのブランドを支えているのである。

 おいしいコーヒーを提供するということでは共通している両社。しかし、ドトールコーヒーは、規模の拡大と効率的な店舗運営で「安さ」と「手軽さ」を一方のスターバックスコーヒーは、くつろぎ空間を実現するような店舗運営と従業員のマネジメントによって、「居心地のよさ」を提供しようとしている。同じ業種であっても、それぞれ異なるウリで顧客の支持を勝ち得ているのである。
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 豊田市から岡崎に向かう道路の信号体系はおかしい。一番前で出て、ふつうに走っても、次の信号が赤です。毎回止まらないといけない。少し、考えればできるのに。

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 レジ袋で考えるのは、何が正義なのかです。スーパーマーケットは自分たちは正義でやっているつもりです。決して、正義ではない。マーケティングに対して正義ではない。お客様に対しても正義ではない。

 同様に考えられるのは、次期ネットのH展開で、ネット2時間停止に対する、Hの反応です。売ることを一番に考えて、ネットワークを止めるな。つまり、止めないことを自分たちの正義にしている。それを押し通したら、正義ではなくなります。

 正義には表向きの正義と、それを押し通した時の不正義です。環境経営の背景には、作ることのデメリットがないし、使うこともない。作る時の原価企画のような話が主になっています。

図書館の諸制度

 図書館の予約制度は今のままではダメですね。予約しても来年ですよ、で済ましている。図書館側だけの論理を超える。新刊書を買った人との連係です。

 読書家は本をシェアするものです。独占しても、利益はないです。個人のライブラリと図書館のライブラリをシェアさせる。

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 323『世界憲法集』

 237『フィレンツェ史(下)』マキァヴェッリ

 010.8『図書館情報技術論』ベーシック司書講座・図書館の基礎と展望

 913.6『覚醒下』

 007.5『かんたんグーグルGoogle入門』今すぐ使える 最新機能をわかりやすく解説! 検索、メース、写真、動画など、充実したサービスがすぐに使える! ネットで予約して入手。

 673.7『商業・まちづくり口辞苑』

 918.6『オキナワ終わらぬ戦争』コレクション 戦争×文学

 311『起源』ルソー・コレクション ジャン=ジャック・ルソー
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