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情報実践術

情報実践術

 『「この人は面白い」と思わせる情報実践術』より

モチベーションが上がれば情報は自然に飛び込んでくる

 本書では、情報活用力というのがひとつのテーマにはなっていますが、これには「モチベーション」が大きく影響します。心のテンションが上がってきますと、情報活用の柔軟性や積極性が上がります。また、いろんな情報が入りやすくなっている状態でもあります。

 情報が入ってくるというよりは、飛び込んでくるといった方がニュアンスに近いかもしれません。モチベーションが高いことによって、偶然であれ必然であれ、たまたま目にする情報が増えるのです。

 「セレンディピティ」は、思いもよらぬものを偶然発見するという意味ですが、モチベーションの高い人ほどこうした偶然が多く訪れます。そのような人たちは、常に自分にとって価値のあるものに意識が向いていてヒントを求めていますので、そういう情報に出合う機会が多くなっていることの裏付けでもあります。

 自然に情報を集めることに関しては積極的になれますし、情報に敏感になっていくということもあって、情報に対するアンテナが立つようになります。逆に、そうでない人にとっては、どんなに情報に接するチャンスがあったとしても、自分との接点を見出すことができません。ただ目の前を通り過ぎていくだけのものになってしまいます。

 情報は大きく二つに分類できます。自分の内部に入ってくる情報と、外部で消えていく情報です。この分類をコントロールすることこそがモチベーションなのです。

 うまくモチベーションが上げられないという人は、アップさせる仕掛けを作るとよいでしょう。仕掛けは人によってそれぞれ違います。テレビドラマの感動シーンから心を奮い立たせるようにモチペーションを上げる人もいれば、街をぶらぶら散歩してほのぼのとした気持ちからモチベーションを上げる人もいます。

 どちらにしても、モチベーションアップのために習慣的リズムを作っていくことです。

 まずは、自分のモチペーションが今どんな状態にあるのか、どうすればアップさせられるかを知ることです。そうすれば、情報効率も必然的にアップするはずです。

本は「二割読破で八割わかる」を目標にする

 今は、読みたい本があればインタ’‐‐ネットで注文することができ、すぐに手に入ります。入手困難と言われていた古書でさえも、苦もなく探し当てることができます。昔の本事情を知る者からすればまさに奇跡の時代です。

 しかし、その分、必要のないものまで購入してしまうことあります。昔は時間をかけてじっくり探して吟味していた本が、クリックひとつで買えてしまいますから、大量に手に入れることはできますが、「(ズレ」に出合うことも多くなります。本を読むとき、全部を読もうとすると時間がかかります。本を読むこと特有の気の重さもそこからきています。インターネットで大量の活字を読んでいる人でさえも、本となると読みたくなくなることがあります。

 もし本を読むのが苦痛なら全部を読まず、スキップしていくような読み方をすればいいのです。意外と思われるかも知れませんが全体の二割を読むことを目標にするのです。

 二割なら何とかして読もうとなるのではないでしょうか。また、二割なら本の重さと気の重さからも解放されます。ゼロよりは二割の方がマシです。

 全部読もうとして結果的に何も読めないよりは、読書的な効果があります。

 ただし、二割のセレクトは大切です。単に二割だけ読めばいいというのではなく、必要なところを二割に厳選して読むようにするということです。

 二割を読んで、内容の八割がわかる。これが目標です。

 では、どのようにしてしぼり込むか。

 この本から何か知りたいのか、どんな情報を得ようとするのか。読む前にそれをはっきりさせておくことが大切です。得ようとすることを念頭におきながら本を開きますと、不思議なくらい必要な部分がくっきり見えてくるようになります。

 その結果、自分の中でその本が生きることになるのです。

 本も読みたいところだけ読む、必要なところだけ読んで満足できればそれでいいのです。情報が氾濫している今の高度情報化社会の読書方法として身につけておきたいワザです。
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グリーン・エコノミーとは

『グリーン・エコノミー』より

グリーン・エコノミーとは何か?

 グリーンという言葉は、自然との共生という意味があり、グリーンはこれまで、「自然」「環境」「エコ」などのシンボルとして用いられてきた。

 しかし現実には、より多くの財、サービスを安定供給することが経済の目的とされ、標準的な経済学モデルでは、「より財が多い社会はよりよい社会である」という価値判断がなされてきたのである。

 グリーン・エコノミーとは、「環境保全型経済」であり、自然と調和し、環境に優しく、エコロジカルであり、社会正義にも合致した経済システムである。持続可能性という面では、「強い持続可能性」のための主要な三条件として、エコロジー経済学のH・デイリーは、①汚染物質の排出量は自然吸収量を超えないこと、②再生可能資源の採取率はその再生率を超えないこと、③枯渇性資源の採取率は再生可能な代替資源の創出率を超えないこと、と定式化している。

 また、社会正義については、①現世代の要求を満たすために将来世代の可能性を奪うことなく、②貧しい人々や貧しい国々が経済的に発展できることを約束し、豊かな人々や豊かな国々が今日の過度な消費経済を見直し、③女性が男性同様に資源および機会にアクセスできること、④良好な労働環境が保証されること、の四点を要求することか提起されている。これらのほかにも、よく運営された政府および民主主義などを、社会正義および公平の視点に加えることが考えられる。

 これに対して、最近、国連環境計画(UNEP)などが提案しているのは、より積極的なグリーン・エコノミーの考え方で、グリーン・エコノミー・イニシアティブとして提起されている。それは第一に、環境に優しく、環境の向上をもたらす財・サービスを生産する部門へのマクロレペルでの投資(グリーン投資)効果を示すことである。ここでいうマクロレペルでの投資効果とは、グリーン投資の生産および雇用に対する貢献という意味である。第二に、とくに貧しい人々の利益となるグリーン投資を、いかに推進するべきかについての方針を立てることである。この試みの最終的な目標は、各国政府が公共・私的両部門から、これまで以上のグリーン投資を引き出すことにある。

 このようなグリーン・エコノミーの新しい考え方は、グリーン・エコノミーについてのこれまでの考え方を補完し、拡張したものである。唯一の違いは、これまでのグリーン・エコノミーの概念では、環境課税や環境基準などの政策が違反行為への罰則として捉えられていたのに対して、新しい考え方では、土壌汚染の浄化と雇用のように、環境に害を与えず優しいこと、森林保全と雇用創出のように、生態システムを強化する環境の向上をもたらす財を生産、交換あるいは消費することへの動機づけを与えるものとして捉えられる点である。

 ここからはグリーン・エコノミーに関連して提案されている諸概念のなかで、持続可能な発展、持続可能な消費と生産、低炭素経済、循環型社会などを検討しておこう。

持続可能な発展

 持続可能な発展は、全世界における最重要な社会目標である。最も確立された定義はブルントラント委員会(環境と開発に関する世界委員会:1984-1987)による定義「将来世代が自らの欲求を満たす能力を損なうことなく現在の世代の欲求をも満足させるような発展」というものである。一般的に持続可能な発展といった場合には、経済的、社会的かつ環境的な持続可能性であり、これら三つを統合したものを指す。

 グリーン・エコノミーは、将来に備えて持続可能な発展を達成するための手段である。グリーン・エコノミーという概念は、環境規制を経済活動に結びつけることで、人口増加に直面し生活水準の向上を目指す発展途上国による経済成長のニーズと、将来に向けて持続的に発展する環境基盤の確保との調整を助けるものである。
持続可能な消費と生産

 「持続可能な消費と生産」は、製品の生産から利用、廃棄に至るまでのライフサイクルを通じて資源の消費や廃棄を最小限に抑えつつ、数世代にわたる消費者生活の質の向上を実現しようという試みである。この考えでは循環経済と同様に、消費・生産の両面において、資源使用の削減、再利用、リサイクルが重視される。

 「持続可能な消費と生産」の達成には、政策、投資、製品ライフサイクルの管理と並んで、消費者の意識変化が求められる。これらの取り組みはすべて、技術の改善、資源使用パターン、市場需要などの変化を伴う。たとえば、エコカーや省エネ家電へのエコポイントによって逆に大型品への買い替えがすすみ、本当に省エネルギーかすすんだのか、検証が必要になっている。
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ローカルとグローバルがつながる絵を描こう

三段ループで設計します

 三段ループによる構成図なら、未来は描けます。つながるの絵のループは、とりあえず、皆の顔を立てて、並べてみましたという程度です。三段ループで設計し直します。

 その際には、自ら変わるところをつなげていく。変わらないところは無視します。販売店のわがままには付き合ってはいられません。

 地域のコミュニティをする時も、多様になっているはずです。上から単純にスルーにするわけにはいかない。意識のあるコミュニティから変えていきます。自立型のやり方です。

バラバラなものをつなげていく

 バラバラにあるシステムはライブラリとコラボレーションで再構成させていきます。それぞれの思いを生かしながら、全体とつなげていく。今のシステムは、ローカルの一部の要求に対応しているだけです、グローバルとロージカルをリンクさせ、どう変えていくかが、設計のポイントです。

 ローカルはローカル、グーバルはグローバルとして、別々ではダメです。

つながるの絵で感じたこと

 メーカーとしては、全てのお客様・商品を相手にするという決意を表したいのでしょう。販売店の存在を抜きにしたら、地域のお客様とのつながりがなくなります。循環を作って、ループを作っていく。それぞれの場の自立性と使ってつなげていくフラットな思考が欠けている。基本は多様性を生かすことです。上からの強制は有効に働かない。

仮想的なコミュニティ

 本当はお客様のコミュニティが必要だけど、一商品で作るわけにはいきません。だから、仮想的なコミュニティとして、店舗を位置付けます。スタッフとという専門家がいて、お客様状況というデータもあるから動けます。

 考える本社と行動する店舗があります。このループが一つの核になります。そうすれば、メーカーとつなぐことができてきます。

 考え、行動するのが得意なのは、お客様です。市民です。今までは個々に動いてきた。今後はSNSでつながります。

 いかに安く使うかということと、別のエネルギーを使ったものはシェアが基本になります。シェアするライブラリとコラボレーションが育つまでは店舗で実験していきます。当然、そこには行政も入り込んできます。

メーカー中心型の実現可能性

 つながるの絵で分からなかったのは、メーカー中心型で動いていくことのメリットと実現可能性です。お金だけが出ていくだけです。碌な人間しか組織の中にはいないのを忘れている。システム会社は作ってナンボです。行政とか市民とかNPOを使っていかないと全体のつながりはできません。

ネットワークガイドとつなぐ

 ネットワークガイドと、次期の2015年の絵とは同じようなものです。重要なのは、販売店と社会からのニーズを捉えた、展開イメージすることです。ローカルとグローバルをつなげるイメージを持ち、社会のあり方とIT技術を理解している人が必要です。中核としてパートナーを置けるようにします。

販売店の選別

 変わる販売店を変えていく。変わらなければ、地域の住人には申し訳ないけど、メーカーが直に販売していく。販売店の中でループさせていかないと、お客様とは繋がりません。

県でのアナロジー

 県の活動と一緒かもしれない。県がいくら頑張っても市民には通じていない。県の役割をハッキリさせたい。グローバルの立場でモノを作って、ローカルを助けることです。具体的には市のレベルでどのように助けるかということと、必要なものを国に申し込んで、国を企画させるかです。

 県に限定するということは、そういうことです。そこで、社会モデルを作ればいい。モデルは国が指定した所だけではダメです。横につなげる、下につなげる、そして、上につなげていく。つながるカタチにしていく。

 バラバラでやっていることをつなげていく。NPOも市もバラバラです。県の役割もローカルに来たり、グローバルに行ったりしている。それを市民内、市民-市、市-県、健ー国の多段ループなどでつなげていく。

 国が企画して、その通りに出来るかというと、日本の実力ではムリです。今後もムリです。多様化に対応できません。ある部分は国が出しゃばって、復興を中心にして、モデルはできるけど、それを展開することはできない。上からではなく、下からのエネルギーをどう使っていくかです。

 これは、地産地消ではないけど、上からいくらやってもダメです。その意味ではサファイアは眼鏡です。何が足りないかを見せてくれます。自分がやらなくても、私の予言は当たります。信じてください。
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