町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

川上村視察

2010年10月26日 | 活動日誌
議会の改選ごとに、川上村の町田市自然休暇村に行くのが、ここ最近の慣例となっている。新人議員もいることから、一つには、施設の状況を知るのが大きな目的だ。自然休暇村は、建設されてから21年が経つ。施設の傷みは、予想以上に激しく、昨年は、椅子やテーブル、食堂の床などを修理、改修をした。建物自体の劣化、配電設備、建具、屋根など、すべたが、老朽化をしていることから、今後、計画的な改修をする必要がある。

今回の視察では、野辺山国立天文台、川上中学校、川上村コミュニティーセンターの見学を行った。野辺山国立天文台に行き、柴崎清登教授の話を聞きながら、施設の見学をできたことは、貴重で、有意義なものでした。太陽の状況を電波観測し、その状況に変化があることを聞いた。関連したブログ→国立天文台 野辺山 懇談会 天体観測は、壮大な宇宙空間を感じることができる。天体観測所は、とても、不思議なそして感動に満ちた体験ができる大変貴重な施設だと思う。ぜひ、町田市の小中学生も川上村に行った際には、立ち寄る機会を持つべきであると思う。そして、その時には、所長に話がきけるようにしてほしい。

今回の視察では、川上村の村長の話を一時間半も聞くことができた。川上村長の藤原忠彦さんは、昭和63年に村長に就任して、現在6期目にいたっています。川上村は、村全域が標高1,000メートル以上にある高冷地。長野県の東南端、大変、厳しい気象条件、その昔は、貧しい、荒れた山奥の村だったそうだ。この厳しい気象環境を逆手にとり、高原野菜栽培に着手して、農業は、村の基幹産業になっている。長野県で、経済成長率が1位という実績だ。村では6割の就業者が一次産業である農業に携わっている。一番印象に残った話のひとつは、リゾート法によって周辺地域が、リゾート開発を次々と行ったときに、それと距離を置いたということだ。3次産業と1次産業は相容れないとの考えから、村は、農業振興に集中した。その結果は、いまとなってみば、歴然としている。日本のトップレベルの農業収入。単純計算では、世帯あたり、2500万円にもなるそうだ。

医療についても、長野でもトップクラスの一人あたりの医療費の少なさをほこる。在宅医療が中心であり、訪問看護のしくみを早くから導入している。在宅での看取りがほとんどであり、生命の尊厳が守られ、多くの家庭から、感謝されているとのこと。

村では、民営の路線バスがあったが、ある日撤退することになったときに、村民から、ぜひ、続けてほしいとの要望から、村が赤字覚悟で、バスの運行をすることにした。電車との連結、スクールバスとの共用など、工夫に工夫を重ねたら、乗車率があがり、黒字になってしまったとのこと。民より官が有利な場合もあるとのことだ。

学校施設をつくるときには、7つの補助金を獲得したとのことで、見学したが、地場産のからまつを70%以上使った、贅沢なつくりの学校施設だ。音楽室、体育館は、本来、学校施設ではなくて、社会教育施設であるものを学校が借りている形式をとったとの話には、驚きました。

とにかく、町田市では、想像もつかないほど、独自性の高い、村の運営を行っている。それでも、村民の福祉や教育のために、村の発展、基幹産業である農業の発展もあるとの考え方には、感銘を受けました。有数の農業生産地といっても、農業のためではなく、村民のためとの強い思いがあるようです。村の目下の大きな課題は、村民のお嫁さん探しのようです。写真は、川上中。