町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

倒産理由を徹底調査すべきだ!

2008年10月29日 | 活動日誌
東北地方で、灯油の安売りで有名な石油販売会社が本格的な需要シーズンを目前にして、事業停止、自己破産の申請に追い込まれた。この会社は、灯油の安売り大量販売で事業を拡大してきた会社だが、70億近い負債を抱え倒産したそうだ。
もうすぐ冬を迎え、本格的な灯油商戦を目前にして、なぜ事業停止に追い込まれるのか。理由は、二つ考えられると思う。一つ目の理由は、この会社が前払いのプロペイドカードや灯油券を販売していたことがあげられる。消費者にしてみれば、これから冬場を向かえ灯油を中心に、前払いしたものを回収するはずだった。この会社は、前売りで得た資金を、これから仕入れ代金にまわそうとしたが、それができなくなった。それにより、事業停止に追い込まれた。もう一つの理由は、原油価格の暴落により製品価格が下落したことが影響している。灯油は、6月ごろ需要が一段落し、需給環境が緩和され価格が下がる。この時期の価格で灯油を買い込み、需要期のはじめにこの価格をもとに販売するのが、灯油商戦で儲ける一つの手法だが、今シーズンは少し様子が違う。今年は、原油暴落の影響を受け、需要期のほうが灯油の価格が安くなっている。したがって、不需要期の価格であっても、売れば売るほど赤字を免れない状況だ。この二つをあわせると、軍資金は手にしたが、戦いに勝ち目がないから、不戦敗というところだ。それでは、いったいこの軍資金はどこに行ってしまったのか。大いに疑問だ。
ここにきて、銀行の貸し剥がしと思われる出来事をいくつか耳にした。上記の事例も、その疑いを感じずにいられない。また、つい最近まで平穏無事に営業していたお店や会社が、急に閉鎖しているのが目につくようになった。なかには、普通に利益を出している会社もあると聞く。決済に回るはずの口座預金が、貸付金の返済として回収されたのであろうか。
国は、こうした倒産事例を徹底的に調査すべきだ。貸し剥がしという言葉では、表現しきれないほど、悪質なものもあるようだ。