マル鉄・鉄道写真館

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キハ82901:特急「おおぞら」

2013-01-11 00:30:00 | 国鉄・JR特急列車
キハ82901特急「おおぞら」


昨日アップいたしました『キハ82系:特急「おおぞら」(その1)』で、キロ80形を先頭車化改造したキハ82900番代が連結されている写真をご紹介いたしましたので、過去ログを編集してやや詳細にご紹介したいと思います。

キハ81系「はつかり」として誕生した初期80系のうち、グリーン車(1等車)のキロ81-1と-5をそれぞれキハ82-901と-902としています。

ドアの無い側の車体を切り落とし、キハ82と同様の運転室及び発電エンジン用機械室を切り継いで改造されましたが、客室側はグリーン車のままの窓割りで存置したため、他のキハ82とは違い、小窓がズラリと並んでいるのが最大の特徴です。
さらに、改造後先頭寄りとなるAU12クーラー2個分を撤去し、このスペースに無理矢理収まる1機を載せたため、半切れ状態のような中途半端な形状のAU12が搭載されています。また、細かい点ですが、行き先サボ受けがトイレ窓上にある初期型タイプのままとなっている点も他のキハ82には無い特徴です。(2次型以降は、客ドアの直ぐ上横にあります。)クーラーの設置方法やサボ受けの位置については、キハ82の初期車に形態が酷似していると言えます。



昭和56年3月11日 大麻~厚別間にて 上り函館行き特急「おおぞら」

2回目に訪問した北海道。1回目の時は殆ど走行写真を撮ることが出来なかったのですが、それを教訓にして、2度目の渡道では駅間撮影を行うことが出来ました。

偶然にも900番代(キハ82901)を撮影できたもので、非常に喜びました。このような改造900番代というのは非常に希少種で、滅多に逢えるもんではありませんでしたから。残念なことといえば、ネガフィルムがあまりシャープになってくれていないので、番号までは判読できないことですね。

鉄道ピクトリアルの解説では、『先頭車化、普通車化して「まつかぜ」などに充てる』とされていますが、他の雑誌等で写真をみてみますと、私が小学生だった昭和46年頃、気動車特急時代の「いなほ」に充当されていたようでした。改造が昭和43年と45年ですから、「いなほ」が電車化されるまでは中間車として使用されていたのではないかと思います。

キハ80系の中の珍車は、このほかにも中間車の格下車キハ80とキサシ80のキシ化によるそれぞれ900番代が存在していましたが、先頭車であるキハ82900番代は2両とも晩年を札幌運転所で過ごしており、この写真を撮った翌年の7月には廃車となって、その一生を最北の地で終えることになりました。

親ブログでご紹介した際、サボ位置の関係から901号ではないか?というご指摘をいただきまして、確認することができました。

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