tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

国の始まりは大和の国、奈良県には魅力がいっぱいです。ぜひお訪ねください!

ぬり絵いろは写経も!奈良市の喜光寺/毎日新聞「やまと百寺参り」第59回

2020年07月09日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(2020.7.2)掲載されたのは《「いろは歌」で写経勧進/喜光寺(奈良市)》、執筆されたのは同会会員で奈良市在住の増田優子さんだった。喜光寺では今、ハスが見頃を迎えている。この寺では「いろは写経」「ぬり絵いろは写経」ができる。では以下に全文を紹介する。
※トップ写真は、喜光寺のハス(2006.7.8撮影)
              
「いろは歌」で写経勧進/喜光寺(奈良市)    
菅原の里にたたずむ喜光寺(古くは菅原寺)は721(養老5)年、行基によって創建されました。1990(平成2)年に、本山・薬師寺の故高田好胤(こういん)管長の命で着任した山田法胤(ほういん)住職が寺の復興のために考案したのが「いろは写経」でした。

「いろは歌」は『涅槃経(ねはんぎょう)』をもとにした替え歌です。訳すと「美しい色の花もいずれは散ってしまう。誰か永遠である者はいるだろうか。欲望という深い迷いの山を今日越えて。浅はかな夢に迷わず酔いには浸(ひた)るまい」。変化するものの世界に執着する心を超え、今日を懸命に生きていきましょう、という教えだそうです。

この歌を中心とした二百文字たらずの「いろは写経」は、今年から新たに「ぬり絵」でもできることになりました(郵送も可。詳しくは喜光寺まで)。5月末に、本尊の阿弥陀如来坐像(平安時代後期・重要文化財)の保存修理が完成。引き続き、光背・台座の修理が行われています。また、来年創建1300年記念事業として「佛舎利殿」が建立される予定です。今、気品のあるハスの花が美しく咲いています。午前中に花はひらき、午後にはとじるので、朝がオススメです。(奈良まほろばソムリエの会会員 増田優子)

(宗 派) 法相宗
(住 所) 奈良市菅原町508
(電 話) 0742・45・4630
(交 通) 近鉄尼ケ辻駅より徒歩約10分、近鉄大和西大寺駅より徒歩約20分
(拝 観) 9時~16時半 500円
(駐車場) 有(無料)


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小倉つき子著『廃寺のみ仏たちは、今』(京阪奈新書)が奈良新聞に大きく掲載!

2020年07月08日 | ブック・レビュー
月曜日(2020.7.6)の奈良新聞に、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」会員で奈良佐保短期大学講師の小倉つき子(小倉涼眞)さんの著書『国宝仏から秘仏まで~廃寺のみ仏たちは、今~奈良県東部編』(京阪奈新書)が大きく紹介されていた、おめでとうございます!

神仏分離や寺勢の衰えで流出した廃寺の旧仏の行方を追った本で、ブログ「観仏日々帖」でも、詳しく紹介されていた。奈良新聞の記事内容は画像でご覧いただくとして、大淀町教育委員会学芸員の松田度(まつだ・わたる)氏がご自身のFacebookに見事な書評をお書きなので、以下に全文を紹介しておく。


著者の小倉つき子さん。奈良県文化・教育記者クラブで6月22日に撮影

ブックレビュー『廃寺のみ仏たちは、今 奈良県東部編』
奈良県内では、飛鳥時代から近現代にいたるまで、数多くの寺院・仏像が造られてきた。でも、時代の波に翻弄されて廃寺となり、そのあおりをうけて流転していった仏たちも数多く存在する。この度、京阪奈情報教育出版から刊行された『廃寺のみ仏たちは、今 奈良県東部編』(以下、本書)は、そんな埋もれた奈良県の歴史を訪ねるドキュメンタリー(記録書)である。

著者の小倉つき子さんは、NPO法人奈良まほろばソムリエの会・保存継承グループに所属し、そのような奈良県内の廃寺と旧仏の来歴を取材し続けている。今回は「奈良県東部編」。おもに奈良市東部・山添、宇陀・桜井といった地域の仏像に光をあてている。

本書は、豊富な写真資料で仏像の来歴を伝えるガイドブックでもある。巻頭のカラーページには、32箇所の仏像が紹介されている。普段簡単にみることのできない仏像の写真も本文中に多数登場し、著者の目指す「記録書」としての役割を十分に果たしている。

章立ては次のとおり。「桜井市の廃寺と旧仏」「宇陀地域の廃寺と旧仏」「山添村の廃寺と旧仏」「大柳生の廃寺と旧仏」「旧東山村の廃寺と旧仏」「高円山麓の廃寺と旧仏」。桜井市周辺の廃寺と仏像の来歴調査に大頁がさかれているのは、この地域にあった大寺院の廃寺率がいかに高かったかを示している。

魅力あるストーリー満載の本書から、評者の興味ある部分についてとりあげてみたい。今、国史跡となっている粟原寺跡(おおばらでらあと・桜井市粟原)ゆかりの旧仏は、近隣の寺院に引き取られている。その原因は「粟原流れ」と呼ばれた江戸時代の土砂災害ではないかとされているだけで、詳しい史料はない。



本書では、詳細な仏像の来歴調査をふまえて、粟原寺の寺運の衰退とともに、近隣の寺院へ仏像が引き取られていった事情を想定している。いわば「粟原流れ」は、すでに廃寺同然だった粟原寺の命運を決定づけたできごとだったのだろう。

三輪山麓にある大神神社の摂社・大直禰子神社(若宮社)の本殿一帯には、幕末まで「大御輪寺(だいごりんじ)」があった。その本尊・十一面観音立像(国宝・奈良時代の制作)は、慶應4年(1868)に多武峯山麓の聖林寺(桜井市下)に引き取られているが、その「お前立」であった江戸時代制作の十一面観音立像は、兵庫県神戸市灘区の金剛福寺に安置されている。県外に流出した仏像で、その来歴を追えるものは希少であるが、本書では一般に紹介されることのないこのような仏像も写真入りでとりあげている。

著者の取材力にはまったく頭が下るのだが、「はじめに」で述べられているように、在家の仏教徒として、過疎と少子高齢化のさなかで廃寺の諸仏をどのように次世代に引き継いていくべきかを自問自答し、取材を重ねるなかで導きだしたひとつの答えが本書なのだろう。

なにより、各地域で廃寺の旧仏を守り伝えている地域の人々の声も聞こえてくるのが、本書の魅力である。今後、奈良盆地編・奈良県南部編といった続編の刊行にも期待したい。小倉つき子『国宝仏から秘仏まで 廃寺のみ仏たちは、今 奈良県東部編』京阪奈新書 2020年6月刊行(新書判・246頁)
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奈良のご当地レトルトカレー!ベスト3(奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」)

2020年07月07日 | グルメガイド
約3ヵ月ぶりに「ゆうドキッ!」(奈良テレビ放送)に生出演し、「奈良のご当地レトルトカレーベスト3」を紹介した(2020.7.6)。「まあ10種類ほどだろう」と気楽に考えて探し始めたところ続々と出てきて、最終的には30種類近くのカレーが見つかり、すべて食べ終えるまでに半年もかかってしまった。紹介したのは北から順に、
※写真は、天才ピアニストのお2人(向かって左が竹内さん、右がますみさん)とスタジオで撮影



「ステーキ屋さんのビーフカレー」(鉄板ステーキ シェルブルー=奈良市)
 厳選された黒毛和牛を使った高級カレー
「山伏カレー」(黒滝村商工会)
 リンゴペーストと猪肉を使ったインドカレー
「柿と鹿のジビエカレー」「柿と猪のジビエカレー」(五條市)
 五條市の特産品・柿のペーストとジビエ(鹿または猪)を煮込んだカレー




だった。「ベスト3」のコーナー用にはいつも予備を入れて4~5点を選んでいる。惜しくも選に漏れたのは北から順に、



「天理カレー あまくち」「天理カレー 辛口」(天理教道友社)
 昔懐かしいおふくろの味のカレー
「三諸杉(みむろすぎ)カレー」(今西酒造=桜井市)
 清酒・三諸杉とその酒粕を煮込んだぜいたくなカレー




奈良のご当地レトルトカレーは、創意工夫を凝らしたユニークなものが多い。道の駅や「奈良のうまいものプラザ」(JR奈良駅構内)などで、お気に入りのカレーを見つけていただきたい。
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近所のスーパーで買える本格派!十割と八割蕎麦(信州・山本かじの)

2020年07月06日 | グルメガイド
血糖値が高めなので、毎日のように蕎麦をいただいている。蕎麦はGI値が低いのだ。他にも玄米や全粒粉パンはGI値が低く、逆に食パン、フランスパンや精白米はGI値が高い。奈良市内には「」「百夜月(ももよづき)」「彦衛門」をはじめ蕎麦名店が多いので外食することもあるが、基本は家で乾麺を食べている。

冬場はマイルドで口当たりの良い川口製麺所(東吉野村)や尾上製麺所(黒滝村)の蕎麦を「かけそば」(温)にして食べているが、夏場は十割や八割の蕎麦をワイルドに「ざるそば」(冷)で食べている。なおざるそばのつゆは「ほんまに濃い~の大阪堺の醤油屋のストレートめんつゆ」(大醤株式会社)、大根おろしの大根は、「HEX HIVE」(奈良市東向商店街)の宇陀産大根の先っぽをおろしている。

最近私は近所(奈良市西郊)のスーパーで、「元祖十割そば」(200g 税別328円)と「伝統の二八そば」(=八割そば 250g 税別328円)というスグレモノを発見し、この2つを交互に食べている。どちらも株式会社山本かじの(長野市大字大豆島)の製品で、十割は「飯綱町十割そば専用工場」(長野県上水内郡飯綱町)で作るというこだわりだ。なぜ「元祖」なのか、同社のHPによると、



当社がお届けしている「元祖十割そば」は、わが国の乾麺においてはじめて商品化された、正真正銘の“元祖”。今からおよそ30年前、そば処・信州の無類のそば好きだった技術者が作り上げた、完全無添加のそばです。

現在「元祖十割そば」を製造している工場は、40年以上もの昔、農作業用の機械を製造していました。当時より、工場の技術者は高い技術力を持っており、とくに旋盤(回転させた工作物に刃をあてて削る機械)技術においては、長野でも指折りの腕前と評されているほど。

そんな技術者が発案したのが、そばの製粉機でした。そば処・信州ということで、技術者自身が無類のそば好きだったこともあり、農機具製造の技術力を活かした製粉機作りへの挑戦が始まりました。

そば好きの技術者が製粉機を作る際に考えたのは、当時売られていた乾麺よりもそば粉をたくさん使ったそばを作ること。「本格的なそばを手軽にご家庭で食べてほしい!」との願いを込めて、そば粉だけで作った十割そばを作り出すことにしました。「そば粉だけで作るそば」とは、麺のつなぎとなる小麦粉や食塩を一切使わずに仕上げる「完全無添加そば」ということ。これは当時としては考えられないことで、乾麺の常識からすると無謀ともいえる挑戦でした。


つまり過去に例のない製粉機を作り上げることで、乾麺の十割蕎麦を製造できるようになったというわけだ。私は「元祖十割そば」の方をメインにしているが、何気なくネットで検索してみると、「伝統の二八そば」は、「本音でテストする商品評価サイト the360.life(サンロクマル)」で、堂々の1位に輝いていた!「元祖十割そば」は紹介されていなくて、代わりに「北海道産100%国産の十割そば」が4位に入っていた。

若い頃はよく北海道や山形の乾麺を通販で購入していたが、こんな本格的な蕎麦が近所のスーパーで買える時代になったのは、とても有り難いことだ。皆さんも、ぜひお試しを!
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レジ袋禁止条例 その過程から学ぶこと(朝日新聞 社説)

2020年07月05日 | 環境問題
本年(2020年)7月1日から、プラスチック製のレジ袋が有料になった。会社からの帰りにスーパーなどに立ち寄ることがあるので、通勤カバンにマイバッグを忍ばせていたが、まだ使ったことはない。要はそのままカバンに放り込めば済むことだし、水気の出そうなものは小袋が用意されているので全く困らない。「何や、こんな簡単なことやったんか」と、今までやっていなかったことが悔やまれる。「クールビズ」もそうだったが、やってしまえばどうということもないのだ。
※トップ画像は、奈良市のHPから拝借

勤務先では長年、環境問題(エコ・オフィス活動)を担当していた。ISO14001に準拠し、オフィスなどで環境に配慮した行動をしようと呼びかけるもので、再生紙を混ぜた用紙を使ったり、両面コピーを推奨したり、インクだけを交換できる蛍光ペンに切り替えたりと、いろんなことに取り組んだが、やはり最もインパクトのあったのがクールビズ(当時は「エコスタイル運動」)だった。

「ネクタイなしで営業ができるか!?」とすごまれたり、「ネクタイがないと締まらない」と言われたり。しかしやってみると大好評だったし、エアコンの設定温度が上げられるので、電力料金が大幅に節約できた。グレタ・トゥーンベリさんが言っていることは極端に見えるかも知れないが、要は「皆が環境保全に対する意識を高め、できることから少しずつ行動しよう」ということなのだ。

以下に貼ったのは朝日新聞の社説(2020.6.14付)である。保津川下りの船頭たちが川辺のプラごみ拾いを始めたことがきっかけで、小売店によるレジ袋提供を禁じる全国初の条例を作った亀岡市の活動が紹介されている。今回のレジ袋有料化で、大和川のプラごみが少しでも減ることを期待している。

レジ袋禁止条例 その過程から学ぶこと
7月からプラスチック製レジ袋の有料化が義務づけられる。大手コンビニが1枚3~5円に決めるなど、長年の慣行の本格的な見直しへ一歩を踏み出す。注目されているのが、京都市の西隣、人口8万8千の亀岡市の取り組みだ。今春、市内の小売店にレジ袋の提供を禁じる全国初の条例をつくった。

成立までの過程を見ると、住民や業者の理解と納得を広げるための地道な努力が大切だとわかる。身近なレジ袋を手始めに「脱プラごみ」を着実に進める参考になるのではないか。条例によると、環境にやさしい生分解性プラスチックや紙の袋の使用は認められるが、有料が条件だ。規定を守らない業者には、市による立ち入り調査や是正勧告、審査会の議論を経ての名前の公表という仕組みも整えた。来年1月から2段階での施行を予定する。

きっかけは、保津川下りの起点として知られる市の観光業者の動きだった。川辺に多数のプラごみが散乱する状況に船頭の一部が危機感を募らせ、ゴミ拾いを始めたのが05年。2年後には住民有志や市議会議員らが加わって組織をつくり、市民運動として定着していった。

その実績を踏まえ、市は18年に「プラごみゼロ宣言」をし、昨年春に産官学の協議会を立ち上げた。夏には大手スーパーをふくむ市内の小売業者の1割弱、六十数店舗で、まずレジ袋の有料化を実施。地区ごとに住民説明会を行い、アンケートでは7割が有料化や使用禁止に肯定的な回答を寄せた。

今後は市をあげてマイバッグ持参を推奨するが、小売業者の一部には消費者の反発への不安が残るようだ。マイバッグを持たない客に提供する予定の紙袋のコストの高さも一因といい、市は支援策を講じる。円滑なスタートに知恵を絞ってほしい。他の自治体も亀岡市に続くことを期待する一方、レジ袋は国内で発生するプラごみ全体の数%に過ぎない事実も忘れてはならないだろう。

焼却や埋め立て、再利用に回らなかったプラごみが、最終的に海へ流れ込み、汚染する問題への危機感は世界で強まっている。コーヒーチェーン店などでプラスチック製ストローの廃止が広がり、一部自治体ではペットボトルを減らそうと「マイボトル」運動も見られるが、こうした「点」の試みを「面」に広げていけるかが問われる。

コロナ禍のなか、持ち帰りや宅配で飲食料品などを購入し、食器や容器、包装袋と数多くのプラスチック製品に頼って暮らしていることを痛感した人も多いだろう。その意識を忘れないことが出発点になる。
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