tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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奈良の木づかいフェスタに参加しました!

2014年10月17日 | 林業・割り箸
10月は、「奈良の木づかい運動推進月間」である。これにちなんで様々な取り組みが行われており、今月4日(土)と5日(日)には「奈良の木づかいフェスタ」が開催された。
※トップ写真は、奈良県木材協同組合連合会の甲村侑男会長。「奈良の木の家コンテスト」表彰式で

奈良県は県土の約77%が森林である。木は放っておいても年々育つので、森林蓄積は毎年増加している。森林では、植林→枝打ち・草刈り→間伐→主伐→植林という健全な「森林サイクル」を回さなければならない。それを怠ると花粉が飛び散って花粉症の原因を作ったり、貧弱な森になって崖崩れなどの災害の原因になる。


木を伐るためには、その木が使われないと(売れないと)いけない。つまり「木づかい」が最も大切なのである。そのために、奈良の木の家を建てよう、奈良の間伐材チップで紙を作ろう、端材を有効利用した「割り箸」をもっと使おう、と県民に呼びかけているのである。県のHPには、

奈良県では、今年度(平成26年度)から、毎年10月を「奈良の木づかい運動推進月間」と定めました。期間中は、県内市町村、「奈良の木」マーケティング協議会、林業及び木材関係団体、協定締結ハウスメーカー等、木材に関わる方々と連携し、イベント等を通して、奈良県産材の特長や魅力についてのPR活動を行います。皆様、この機会にぜひ、奈良の木と触れ合ってみませんか。


折りたたみ式のベンチ。これら3点の写真は、10/4にサンシャインコートで撮影


玉を転がすと木に当たり、音楽が流れる


子供は積木が大好きだ

○「奈良の木づかい運動推進月間」キックオフイベント
『奈良の木づかいフェスタ』 
日時 10月4日(土)~5日(日)両日とも10時~17時
場所 イオンモール橿原(イオンホール及びサンシャインコート)
内容
4日(土)奈良の木の家コンテスト投票、奈良の木のウクレレ演奏会、木の良さ体感装置展示、奈良の木の輪投げ、せんとくん撮影会など(サンシャインコート)
5日(日)奈良の木シンポジウム(13時~15時半)、奈良県立ジュニアオーケストラ演奏会(イオンホール)、奈良の木の家コンテスト投票・表彰式、木の良さ体感装置展示、奈良の木の輪投げ、せんとくん撮影会など(サンシャインコート)



県立ジュニアオーケストラ演奏会の冒頭で、知事が挨拶(10/5)

私は両日、イベントを拝見してきた。また5日(日)の「奈良の木シンポジウム」には、パネラーの1人として参加させていただいた。奈良新聞(10/6付)では《10月は「奈良の木づかい運動推進月間」 県産材使用など取り組み 橿原でフェスタ 団体関係者ら報告》の見出しで、シンポジウムの内容が紹介された。


見事な演奏。指揮は音楽監督の梅沢和人氏(もと大阪フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター) 

県は10月を「奈良の木づかい運動推進月間」に定め、4、5の両日、橿原市曲川町のイオンモール橿原でキックオフイベント「奈良の木づかいフェスタ」(奈良の木づかい運動実行委員会主催)を開いた。5日には、タレントの松尾貴史氏や同運動に取り組む団体の担当者や行政関係者がシンポジウムを行い、取り組み状況などを報告した。



県森林管理事務所の小森久喜氏は治山事業で県産の間伐材を有効利用している事例を紹介したほか、南都銀行公務・地域活力創造部の鉄田憲男氏は平成20年から銀行業界でいち早く林野庁の木づかい運動に参加し、割り箸の利用促進などを行ってきた経過や、新装開店した高田支店の内装に県産材を使ったことも報告した。



川上村地域おこし協力隊の鳥居由佳さんは「海が好きだが、サンゴやマングローブも森がきれいでないと育たないので、林業に関わっている」などと訴えていた。同月間中は県内各地で木と触れ合えるイベントが行われる。



南都銀行堺支店は内装に吉野材を使い、昨年の「奈良の木のお店・宿デザインコンペ」(県主催)で、準グランプリを受賞した。イベント会場では、吉野の割り箸や、間伐材で作った木のブックマーク(しおり)なども配布した。

シンポジウムの中で私は「吉野や川上は、記紀万葉にも登場する歴史のある土地であり、神仏の聖地。そんな特別な場所で育てた特別な木だ、ということをもっと訴えなければいけない」とも申し上げた。「それが奈良の木のブランド的価値です」とも。単に香りが良い、木目が稠密、色がきれいだけではなく、この「奈良の木のブランド的価値」をアピールしなければならない。


プレゼンターは和田悟さん(南都銀行公務・地域活力創造部長)

シンポジウムのあとは、奈良の木の家コンテスト投票・表彰式が行われた。2日間の会期中、参加者が「奈良の木の家」(新築および改築)の写真パネルを見て、良いと思ったものに投票した。それを集計して、表彰が行われたのである。一般市民の「こんな家に住んでみたい」という素直な気持ちが、票に現れた。



高度経済成長のなかで、木はプラスチックや金属などに代替され、これを戻すのは簡単ではない。住宅についても、大手ハウスメーカーはほとんど内地材を使わないので、「奈良の木の家を」と呼びかけても、すぐに反応してもらえないのが現状である。しかし、これは粘り強く訴え続けなければならない。

奈良県には、県産材を使った住宅等への助成制度がある。国の木材利用ポイントを取得した住宅で、県の地域認証材や県産材を構造材や内装材に一定量以上使用した場合に対して県が助成する、という制度だ。このようなメリットをアピールしつつ、奈良の木の家を広くPRしていきたい。

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