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観光地 危機こそ元気に/溝畑宏(大阪観光局 理事長)

2020年03月19日 | 観光にまつわるエトセトラ
読売新聞関西経済面「広論」(2020年3月14日付)に、元観光庁長官で大阪観光局理事長の溝畑宏(みぞはた・ひろし)さんが、「観光地 危機こそ元気に」という文章を寄稿していた。この人の文章はいつも威勢が良くて、読むと元気が出てくる。新型コロナ騒動で気持ちが萎縮しているときに読むのには、ピッタリだ。以下、心に残ったところを抜粋して紹介する。

状況は深刻だが、大阪の観光都市としての価値が落ちたわけではない。大阪の元気がなくなったら、日本の観光が傾く。これくらいの危機を乗り越えられなければ、2020年に訪日客4000万人、30年に6000万人という目標は達成できない。観光立国のトップランナーとして、大阪の胆力が問われている。

観光業は、宿泊や飲食、運輸、小売りなど裾野が広い一方で、そのほとんどが中小零細企業だ。自粛ムードが長引けば、これらの仕事で家族を養っている人たちの生活が壊れ、「二次被害」を引き起こす危険がある。過度の自粛は新たな悲劇を生む。何もかも一律に自粛するのではなく、専門家を入れてきちんと基準をつくり予防策も講じ、できるものから再開していくことが大切だ。

もう一つは、「出口」を示すことだ。政府は、観光業などの中小・小規模事業者を対象に、実質的に無利子・無担保で融賢する5000億円規模の貸付制度を創設したが、体力のない零細企業は一時的に資金繰りをしのいでも、先が見えなければ返済のメドが立たない。回復への出口戦略を示し、事業を継続できる環境を整えるのが国や我々観光局の役割である。
 
観光の復活に向けては、まずは国内観光に力を入れる。卒業式や入学式の中止、テレワークやイベントの自粛などで、自宅にこもる時間が増えている。その分、状況が落ち着けば、旅行に行きたいと考えている人は多いはずだ。そうした需要を想定し、国内旅行のキャンペーンを展開していく。

観光政策や事業者の経営戦略も見直す必要があるだろう。19年の訪日客3188万人のうち、中国と韓国で約半数を占めた。近隣国からの旅行者が多いのは当然だが特定の国・地域に依存したビジネスモデルは非常にリスクが大きい。市場として重視する方針は変わらないが、欧米や豪州などの誘客キャンペーンを強化するなど他の国・地域の比率を高める取り組みも喫緊の課題となる。

経済、最気というのは「気」がベースになる。8割のキャンセルを悲しむより、2割のお客さんを喜んでもてなしたい。逆境こそチャンスである。


溝畑さん、昨年5月には奈良で講演され、われわれ県民にはキビしいことをお話しになった(その話は当ブログで紹介している)。しかし今回の話は納得できる。「2割のお客さんを喜んでもてなしたい」とは、全く同感だ。記事はトップ画像に上げているので、ぜひお読みください!

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