tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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御所市東佐味の六斎念仏、30年ぶりに復活!

2021年09月15日 | 奈良にこだわる


奈良新聞(2021.9.12付)に〈響く念仏、かねの音 30年ぶり復活 御所・東佐味の県無形民俗文化財「東佐味の六斎念仏」〉という記事が出ていた。なお日本国語大辞典によると「六斎念仏」とは、
※冒頭のYouTubeは東佐味六斎念仏「ハクマイ(白米)」。過去の音源を使い、映像はない

京都を中心として紀伊国(和歌山県)・大和国(奈良県)・近江国(滋賀県)・山城国(京都府)・若狭国(福井県)などで行なわれている念仏踊の一つ。もとは鉦(かね)を叩き念仏を詠唱するものであったが、笛・太鼓を鳴らし、踊りや獅子舞などを伴うものになっている。六斎の名は六斎日に行なわれたことによるといわれるが、多くは盂蘭盆またはそれと春秋の彼岸の年3回、あるいはこれに2月の涅槃と10月の十夜を加えて年5回行なわれたり、毎月1回の念仏講で行なう所もある。《季・秋》

記事全文は末尾の画像を見ていただくとして、冒頭部分を抜粋すると、

御所市東佐味の県無形民俗文化財「東佐味の六斎念仏」が8月21日夜、同地の弥勒寺で行われた。講員の高齢化と減少で長く休止状態が続いていたが、研究者や行政関係者らが中心となって復活。30年ぶりに念仏とたたきがねの音が響き渡った。
■消える伝承地
現在の六斎念仏は盆や葬式に行われるが、もともと在家の信者が戒めを守る毎月6回の「持斎日」に念仏を唱える行事。県内では15世紀ごろ広まったとされ、かつては60カ所以上の伝承地があった。現在、正確に伝わるのは東佐味と奈良市八島町、安堵町東安堵の3カ所だけとなった。


伝承者が1人となってからは活動が困難となり、1991年(平成3年)のお盆を最後に途絶えていた。しかし研究者や行政関係者が集まり、昨年春に復興プロジェクトをスタートさせた。途中で伝承者の田中宗治さんが96歳でお亡くなりになったが、講に残っていた古い音源を使い、昨年10月から練習を開始。本年8月21日(土)、田中さんの墓前で念仏を唱えたあと、弥勒寺(御所市東佐味537)の「千灯供養」にも奉納した。詳しい情報が「御所ガール」のFacebookに出ている。

これは有意義な活動だ。古いテープ音源が残っていたおかげで、復活が叶ったようだが、これをお手本として、各地における伝統行事の復活に取り組んでいただきたいものだ。

コメント (2)
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