tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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まろやか味のうどんが食べたい!(1)ツユが辛くなった?

2009年05月31日 | グルメガイド
最近気になっているのは、関西のかけうどんのツユ(汁)がやたら辛い(塩味と醤油味が濃い)、いわば「しょっぱい化」しているという風潮である。これまで関西のうどんツユといえば、昆布ダシをよく利かせ、薄口醤油を使った「まろやか味のツユ」が売り物だった。しかし、最近は関西のあちこちで塩辛いうどんツユに出くわすようになった。関西人は、辛口好みに宗旨替えしたのだろうか。

ことの発端は今年の2月、大阪市内のうどん屋さんでいただいた「きつねうどん」(600円)だった。うどんも具のきつねも申し分なかったが、ツユを口にして、その塩辛さに驚いた。ダシはとても上手く取れているのに、なぜ、こんなに塩をたくさん入れるのだろう、と素直に疑問を感じた。

京都ではどうか。今年の4月、京都市内の某有名店で「志(し)っぽくうどん」(椎茸、筍、蒲鉾、卵焼き、ほうれん草などが載っている 950円)をいただいた。お酒の後だったが、このツユも塩辛くて、とてもガッカリした。


志っぽくうどん950円(4/12撮影)

大阪のうどんも京都のうどんも、ツユの色は飴色だった。白醤油を多用しているのだろうか。トップ写真のtetsuda家のまろやか味のうどんと見比べていただきたい。もともと関西のうどんは、ツユが飲み干せる程度の味付けになっていたはずだが、こんなに塩辛くてはとても飲む気になれない。もし飲めば「塩分取りすぎ」で、腎臓病や高血圧症の心配が出てくる。

立て続けに塩辛いうどんを食べ、文字通り後味が悪かった。私の知らないうちに、関西のうどんはこんなに辛くなっていたのだ。そもそも、私はあまり外で(特に大阪や京都で)うどんは食べない。うどんは好きだが、もっぱら家で食べる。外では麺類なら蕎麦かラーメンだったし、急ぐ場合はカレーライス、時間があれば栄養バランスの良い定食もの。だからこれまで、うどんツユの変化に気がつかなかったのである。

それにしても、なぜこんなに辛くなったのだろう。最近は若者を中心に濃い味のファーストフードに慣れているから、うどんも塩味の濃いのを好むのだろうか。知人に疑問をぶつけてみると「カップうどんが辛いから、お店のうどんもそれにならったのでは」「化学調味料の旨みを引き出すには、塩分を濃くしなければならないから」「色は薄いが塩分の多い白醤油がよく使われるから、自然とツユが塩辛くなったのでは」等々という意見をいただいた。いずれの意見にも説得力がある。

このままでは、関西のうどんはどんどん辛くなってしまう、その行き着く先は…、と考えると暗澹たる気分になった。

しかし、この現象はごく一部なのかも知れない。一方では「減塩醤油」が売れ、健康志向から「塩分を控えましょう」と呼びかけているのだ。で、気を取り直し、この3月から、外食の機会をとらえては、ひたすらうどんを食べ歩くことにした。

このあと当記事は、ブログ読者の皆さんからのご意見やご感想をいただきながら(2)(3)、と断続的に連載していく予定である。ぜひ皆さん、この記事のコメント欄にご意見・ご感想をお寄せいただきたい。

※トップ写真はtetsuda家のうどん。家内の手料理で、ご覧の通りツユは薄口醤油を使い、超あっさり・まろやか味(丼の底に、とろろ昆布と花かつおが沈んでいるので、かきまぜて食べる)。ワカメの下には卵が隠れている。エビ天は市販品(5/10撮影)。
コメント (14)
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