意思による楽観のための読書日記

面白きことなき世を面白くするのは楽観力、意思に力を与えるのが良い本
*****必読****推奨 **閑なれば *ムダ 

天涯の花 宮尾登美子 ****

2013年11月28日 | 本の読後感
太平洋戦争の終戦の年、徳島の児童養護施設に「平珠子」と名前が書かれ上等の布に包まれた生後まもない赤ちゃんが捨てられていた。ミルクを飲ませた直後と見られるあとが口元には残っていて大切に育てられたことは伺えたが、戦後の大変な時、何等かに理由で育てられないと考えた母親が置きさったものとして養育園では珠子を育てることにした。 珠子は性格がよく、他の子供たちがいたずらや喧嘩をしてもそれには加わらず、園長先 . . . 本文を読む
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夏への扉 ロバート・A・ハインライン ****

2013年11月26日 | 本の読後感
SFの古典で名作と言われる本書、Kindle本として読んでみた。古い福島訳のバージョンである。書かれたのは1956年、舞台は1970年12月、そして主人公のダンは冷凍睡眠で30年後の2001年に蘇る。猫のピートは護民官ペトロニウス、住んでいるのはアメリカのコネティカット州。6週間戦争といわれるアメリカの大都市を壊滅させた戦争が起きる少し前、ダンは恋人に裏切られ、発明した特許も友人とその元彼女に騙し . . . 本文を読む
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天の方舟 服部真澄 ***

2013年11月22日 | 本の読後感
京都大学で農学部に所属し農業経済を学んでいた黒谷七波は貧しい農家に生まれ育った。実家では農業の傍ら酪農にも手を出して借金に苦しんでいた。大学を卒業した黒谷七波は海外の開発コンサルタンティングを行う日本でも有数の企業、五本木コンサルタンツ、そこに就職した。金に執着していた七波はゼネコンと一緒になって政府の海外援助マネーをかすめ取る裏技があることを知り、会社のトップや他社のキーマンにアプローチする。七 . . . 本文を読む
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母の遺産ー新聞小説 水村美苗 ****

2013年11月18日 | 本の読後感
母の死、娘にとっては悲しいのか重荷を下ろせる出来事なのか。主人公の美津紀は50歳代になる女性、夫の哲人は大学の教授でテレビでも名前が売れてきたところなのだが、若い女ができたようなのだ。姉の奈津紀は裕福な家に嫁ぎ、裕二というチェリストが夫、経済的にはなんの不自由もない。母が死ぬと千歳船橋にあった実家を売ったお金と、介護ホームに払い込んだ一時金の返金で合わせて二人の姉妹にはそれぞれ3500万円程が返っ . . . 本文を読む
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第五番 久坂部羊 ***

2013年11月13日 | 本の読後感
登場人物がよく死ぬ、そして読んでいるうちにこの人は死ぬんだろうな、ということもなんとなく分かってくるような、善悪のはっきりしたお話で、悪人というよりも性格異常者か普通人かという色分けで、登場人物の8割がたが性格異常者、といほどの偏りがある。ストーリーは前作「無痛」の続編、6年後を描いている。 先天性の無痛症という前作で心神耗弱状態で残酷な殺人を犯したことで、法の裁きを受けたイバラ、死刑になるほど . . . 本文を読む
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蛍の航跡 帚木蓬生 ***

2013年11月09日 | 本の読後感
帚木蓬生には「逃亡」という、外地憲兵を主人公にした小説がある。戦争の悲惨さを下敷きにして、憲兵と戦犯、戦後の裁判というものの理不尽さ、そしてそれを見る国の裏切り、そして国民の無知、無関心さを描いていた。「三たびの海峡」という戦争を挟んだ朝鮮と日本の物語もあったがこれも非常に感動的なストーリーであったことを思い出す。本書「蛍の航跡」太平洋戦争に軍医士官として戦地に派遣された15人の開戦から終戦までの . . . 本文を読む
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茨の木 さだまさし ****

2013年11月04日 | 本の読後感
気持ちのいい感想を持てる話である。 主人公の真二、50歳を前に妻とは離婚した。兄の健一郎は実家の酒屋を継ぐために博多にいるが、健一郎と店の経営方針で喧嘩をしてしまった真二は家を飛び出し、今は東京にいる。喧嘩した時に父とも諍いになり、実家には帰らないまま2年が経過、そして父がなくなった。母を一人にするのは気になるが、健一郎とは気まずい関係である。その健一郎から父の形見であるバイオリンを送ってきた。 . . . 本文を読む
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今日も元気で読んでいます!


2008年1月から読んだ本について書き残してきました。読んだ内容を忘れるのは致し方のないこと、でも少しのヒントがあれば思い出すこともありそうです。今日も応援いただきありがとうございます