水徒然

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希土類金属のリサイクルに係る記載を調べました。

2010-12-12 | 日記
 先に、投稿しました 「海から水処理技術を駆使した金属資源回収について調べていきます。」で記載しました蛍光体、他に使われている希土類(レアアース)金属のリサイクルに係る記載を調べました。
2010.11 金属資源レポート45 希少金属回収技術研究開発事業の概要
「希土類金属等回収技術研究開発」によれば、
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/kogyojoho/2010-11/MRv40n4-02.pdf
(概要を抜粋しました。)
1. 緒 言
 今後ますますの普及拡大が見込まれるフラットパネルディスプレイハードディスクなど製品の製造工程において、ガラスパネル表面の精密研磨処理にはレアアースを含む大量の研磨材が使用されている。
 また、省エネルギー性の高さから普及が進んでいる省エネ型蛍光ランプや、家電製品中の小型モーター等にも、レアアースが使用されている。・・・中国の埋蔵量が世界全体の約3 割、生産量については約9 割を占めており我が国はレアアース供給の約9割を中国に依存している状況である。中国はレアアースについて、外資による採掘禁止、輸出税の引き上げ、輸出許可数量の削減等の輸出抑制策を展開しており、我が国へのレアアース供給障害が生じている。・・・効率的なリサイクル技術の確立が急務となっている。
・・・平成21 年度から4ヶ年計画で、希少金属回収技術研究開発事業として、
 ①研磨材に利用されるレアアース、
 ②蛍光体に利用されるレアアース
に焦点をあて、リサイクルに関する技術開発を進めている。・・・
2. プロジェクトの全体概要
 ・・・
中国の動向は世界の需給・価格動向に多大な影響を及ぼしており、日本をはじめとするレアアース消費国にとってはレアアース安定供給における最大の懸念材料となっている。・・・中長期的な安定供給確保に向け、探鉱開発リサイクル代替材料開発備蓄重要な政策課題となっている。
 しかし、使用済み製品からのレアアースのリサイクルは、コスト面の理由から殆どなされていない。製造プロセスから発生する「工程くず」については、ネオジム磁石等、リサイクルされているケースがあるものの、国内外における処理コストの差等の理由からその多くが海外へ輸出されるケースもあり、経済性のあるリサイクルプロセスの開発・整備が今後のレアアースのリサイクルにおける課題として挙げられる。・・・経済性の高いリサイクル技術の開発を進めていく必要がある。本事業では、日本国内で使用されているレアアースにおいて、量的に多いセリウム・イットリウム・ユーロピウム等の元素に焦点をあてた。
 
これらの元素が利用されている主要製品としては、セリウムが研磨材イットリウム・ユーロピウム等が蛍光体である。・・・以下の二つの大テーマについてリサイクル技術の早急な確立を目指すこととした。
 研磨材に利用されるレアアースのリサイクル
 ガラス製造メーカーでのガラスパネル表面の精密研磨処理に使用される大量の研磨材には、セリウム等のレアアース元素が含まれているが、研磨後は全量廃棄されている。その使用済み研磨材を製品として再生・・・ 
  蛍光体に利用されるレアアースのリサイクル
 
蛍光灯、CRT などに使用される、イットリウム、ユーロピウム等を主体としたレアアース蛍光体は、製品製造工程における工程スクラップや、使用済み製品から他の金属等を回収した後の市場スクラップの形で廃棄されている。これらの廃蛍光体からレアアース元素を回収し、蛍光体原料として再利用する技術を開発する。・・・
目標は、中国から輸入される初生原料と同等ないしそれ以上・・・」

⇒パソコン、テレビのブラウン管(陰極線管)用は今後少なくなるが、液晶テレビのバックライト(冷陰極蛍光ランプ)用、プラズマディスプレイ(PDP)用、FEDまた蛍光ランプに使われその回収量は多いと想われます。廃蛍光体を再溶解して効率的にわが国の技術で精製することを期待します。

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