週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

山王初詣。

2015年01月21日 | ★江戸っ子エッセイ★



 デッカくて立派な鳥居でしょ

 毎年初詣には都内の馴染みの神社仏閣を参拝してる。

 ここ赤坂の日枝神社は芸能人の挙式も多い割と派手目な神社だが、その歴史は案外古い。江戸城に入る山王祭はあまりにも有名だ。

 小高い山に立つ。いつしか階段右手に最新式のエスカレーターがついた。利便を追及した挙句の無粋だ。

 病み上がりのいまの私にはこの電動がちょうどいいから全く皮肉なものだ。

 ちょっと前まではこんな豪奢で荘厳な造りではなく、ただ歴史を感じさせる質実剛健が好ましかった。 

 隣接するキャピトル東急(旧ヒルトン)は、ビートルズが宿泊した由緒あるホテル。

 その地下、ジョンたちが記者会見した紅真珠の間で披露宴を行った。ギター片手に友達と演奏したのは若気の至り。思い出すほどに懐かしくも恥ずかしい。 

 そのホテルも黒く暗いだけの無機質な政治家御用達、お忍びそのものに変質してしまった。 

 小ガモを連れた鴨が優雅に泳いでいた池の見えるラウンジが頭に浮かぶ。

 あの小泉さん(元首相)の通ったバーバーはどうなったんやろ? 

 


 さすがに新年明けて三週目だけに混雑はない。

 25年前、若い私はこの奥社を紋付袴で歩いた。

 痩せていた私は腹にタオルをぎゅーぎゅーに詰められたものだ。

 この日も、若いカップルが高島田と袴で笑っていた。

 おめでたいことに遭遇するのはわるくない、新年だしね。

 彼も彼女もタオルだろうか、それとも必要ないのかな。

 幸せが長く続く事を祈る。

 
 


 申年の私にぴったりの御猿さんが守ってくれる。

 だからお守りもお猿さん。

 浅草神社、乃木神社からここにたどり着いた。

 こここそおいらの神社じゃないかと思ったものだ。

 今年も家族のお守りをいただき、二礼二拍手一礼。 

 古いお札などを納め、病苦災厄とともに焼いてもらおう。



 さざれ石。

 石灰質の岩は、国歌に読まれることになる。

 歌詞にある、千代に八千代にさざれ~ってヤツだ。

 国歌発祥と云われる岐阜県春日村で採れたものらしい。

 苔のむす姿がめでたいとのこと。

 お正月の石にふさわしい岩。

 対の岩に、伊勢の夫婦岩を思い出す。

 25年通って初めて気付いたわい。


【千代の石苔の一念冬ごもり】 哲露




 病み上がりもやっと正常時に近付いた。

 でも 、二週間経った今でも咳が時折出るのだ。

 しつこいウィルスだが、歳もあんだろうな。

 烏骨鶏だかチャボらしき目出度い鳥はいなかった。

 疲弊してランニングすら覚束ないが、いまは体力を蓄える時と大人しく生きている。

 ああ、書きたいなぁ。

 それでは皆さん、おやすみなさいまし