自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

花粉症と自然治癒力

2013年04月04日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

40度の熱を出して、花粉症は完全に克服したSさん         

平成25年4月4日

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日本で初めて心療内科の基礎をつくられた、池見博士は、自ら、

現存在分析の権威者、スイスのメダルト・ボス教授の自宅を訪れ、

興味深い話を記している。

“近頃は世界的に 人生の意味がわからなくなって、病気になる人が

増えてきた” 

ボス教授の言葉だ。


“現代人の不健康の一番深い病根は、従来取沙汰されている、

現代社会への不安や欲求不満ばかりでない。

むしろ、生きることの意味の喪失 にある。“

自然治癒力の発動、私たちがもともと元気である、

という、その本来の姿に戻るための、自ら備わった生命力と生理的力は、

心の活き活きとした働きと無関係ではない。


生きること、自分の存在意味、つまり、生きがいの喪失が、

ダルト・ボス教授の述べる、現代人の病根ともいえるのだろう。

そこで、この、イナ―セルフの復活のために、セルフコントロール

という言葉が生まれた。


バランスとれた自分自身をとりもどすための、心理作用を利用した

テクニックだ。

その、コントロール方法の根底に流れている考え方に関して、

池見博士は

“内なる世界を深めることによって、自己実現へいたる道、個を通して

普遍に至る道を、現代の心身医学(心身一如の医学)が教える

ところをもとにして“、セルフコントロールを提唱されている。

 

精神ストレスと病気適応病 という状態がある。


副腎皮質ホルモンなどの分泌が増加するのが、ストレス期の特徴だが、

ほかのホルモンとのバランスを崩したりして、適応病が引き起こされる。

心療内科で、ストレスが要因となって、起こる病の代表としては、

 

胃・十二指腸潰瘍、高血圧症(有る種)・心臓病(狭心症や心筋梗塞)、

気管支ぜんそく、間接リウマチなどが、あげられている。

 

花粉アレルギーが 昨今、話題に上るが、これも一種の

自然治癒力の発露による症状でもある。 


つまり、アレルギーという言葉自体、“変わった反応能力という

言葉(ギリシャ語)が本来の意味だ。

現在では、“主体がもつ一種の防衛反応” と 解釈できるだろう。

 

アレルギーを起こす物質を 抗原といい、体内にはいってきた

ときに、れに抵抗する物質が造られ、抗体ができる。


抗原と抗体の戦いが、アレルギー症状というわけだ。

 

喘息や蕁麻疹となって、現れる場合が多いが、鼻水や

くしゃみなども出たりする。 

こうした戦争が、気管支を戦場としたときに、ぜんそく発作と

いわれ、皮膚が戦場になると、蕁麻疹がでるという具合に、

あくまでも、身体が抗原を敵とみなして戦うから起こる現象だ。


人体がそうした、環境に適応できるかどうか、という問題に

なるのだろうが、アレルギー反応を起こす人と、起こさない人が

いるからには、そこにも、心的要因が作用していることは

見逃せない~という立場を、池見博士はとっている。

 

本来の自己、これを、本来のセルフ と池見博士は呼んでいるが、

この自分を取り戻すことによって、心身のバランスがとれると、

こうした必要以上のアレルギー反応も、影をひそめる。

 

アートマセラピーを受けられて、心身のバランスがとれて、

今年は黄砂にも、花粉にも、まったくくしゃみ一つしない

自分を発見して驚いている と先週 来られたSさんは語った。


周りが、”今年はどうしたの?”と不思議そうに、マスクを

していないSさんを見て聞くほどだというのだ。

私自身、マスクをかけることもなく、アレルギーという抗原に

抗う心持を持つことなく、調和した精神をこころがけることに

よって、今まで、一度も、花粉症とか、~アレルギーという

症状には無縁で来られた。

 

唯一、アトピー性皮膚炎で数十年悩まされたが、これも、

心と身体のバランスをとることで、少しずつ、解消され、

そして40度近い熱を出したりしながら、自然治癒力の発動に

心からお任せして、自然体になった(H.25年1月29・30日ブログ参照)

池見博士の 自然治癒力が、出やすい心身にするための

“自己実現”とは何であるのか?

自己実現 という言葉は、一般的に、よくコントロールされた自己、

悟りを開いた自己などと、精神面からスピリチャルな意味合いで

使われる事が多い。


ここでは、医学博士らしく ”脳の働き” を無視しては語れない

という スタンスをとっている。

心理療法を施す際、心身一如の立場を正確に主張するために、

脳の働きの理解は不可欠だと池見博士は持論を展開する。

続く・・・

 

池見 酉次郎(いけみ ゆうじろう)博士について:、

大正4年(1915年)612 - 平成11年(1999年)625日)

日本の心身医学、心療内科の基礎を築いた草分け的な日本の医学者。

旧制福岡中学(現福岡県立福岡高等学校)、九州帝国大学医学部卒業。

戦後、アメリカの医学が日本に流入した際、心身医学の存在を知る。

昭和27年(1952年)にはアメリカミネソタ州のに留学し、帰国後、日野原重明、

三浦岱栄らと共に昭和35年(1960年)日本心身医学会を設立し、

初代理事長になる。

翌昭和36年(1961年)九州大学に国内最初に設立された精神身体医学研究施設

(現在の心療内科に当たる)教授に就任し、内科疾患を中心に、

心と体の相関関係に注目した診療方法

を体系化、実用化に尽力した。

九州大学医学部名誉教授、自律訓練法国際委員会名誉委員長、

日本心身医学会名誉理事長、

国際心身医学会理事長、 日本交流分析学会名誉理事長などを歴任。

書に「心療内科」、「セルフコントロールの医学」などがある。

平成11年(1999年)625日肺炎のため、福岡市内の病院で死去。84歳。

 

参考)

”セルフ・コントロールの医学” s・57年9月1日 日本放送出版協会

 

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