寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3760話) 鉛筆補助軸

2024年11月24日 | 知識
 “「鉛筆補助軸」という名前を知っているだろうか。私は72歳にして初めて知った言葉だ。 私は十年日記を書いている。その筆記具は、ずっとシャープペンシルだった。シャープは芯の太さが一定で細字を書くのに便利だからだ。しかし最近、シャープを鉛筆に替えた。
 シャープは筆圧が強いとポキポキと芯が折れ、心までもくじけてしまうから。鉛筆だと折れるストレスがなく書き続けられ気持ちがいい。ただすぐに芯が丸くなり、削らねばならない。削る手間は増えたが、使い心地はよく、気持ちも折れない。鉛筆の良さを改めて感じている。
 思えば鉛筆を使っていたのは小中学生の頃。半世紀以上も前鉛筆の感触は何とも言えず懐かしさがあり、いとおしささえ覚える。
 ただ鉛筆は削ると短くなり、書きにくいのが難点。そして思い出した、ある道具を。文具専門店で尋ねた。名前がわからないので「短くなった鉛筆を長くするものありますか」と。店員はすぐに売り場に案内してくれた。こんな昔のものが未だにあったことに驚き、うれしかった。そして名前が「鉛筆補助軸」であると知った。今、鉛筆補助軸で長くした鉛筆を使いながら、子どもの頃に返った気がして、妙に心が躍っている。”(10月21日付け中日新聞)


 浜松市の榊原さん(女・72)の投稿文です。ボクは長いこと、と言うより鉛筆補助軸という言葉は知らなかったが、この道具を知って以来お世話になってきた。ボクばかりでなく妻もそうしてきた。当然の行為としてやってきた。今でもわが家には3本位あります。それを知る以前は、カラー?と言った気がするが、鉛筆に差す短いものであった。ボクは時には、鉛筆の削ってない方を2本つなぎ合わせ長くして使っていたこともある。今の人が知れば驚く行為かもしれない。それ程にもの大切にしていたと言うことであろう。短くなった鉛筆はズッとこうして使ってきた。
 そしてボクの今鉛筆を使うのは、新聞の書き写しの時である。シャープペンシルは当然その良さはあるが、力が入らない。これも我々の時代の人が言う言葉であろうか。ボクらの時代はHBであったが、今の子供は2Bや4Bと言うのである。このことは昨年、子供に鉛筆を配ろうと考えたときに知ったことである。そんなに柔らかい鉛筆を使うことに驚いた。一長一短あると思うが、何かひ弱になってきている気がする。



コメントを投稿