“「おはよう」。次々に起きてくる四人の孫たちに、手を差し出して握手する。笑顔で力強く返してくる日もあれば、寝起きの悪いときは指先でチョンと返すときもある。以前から朝のあいさつを握手とともにしたいと思っていたが、孫たちの反抗期などで機会を逃していた。
ある日の朝、受験に行く孫娘に「頑張っておいで」と握手をしたところ、緊張が解けたように、にっこりと出掛けていったことがきっかけで始まった。アメリカ人と結婚した次女の家族や親族とは、全く抵抗なくハグができるのに、なぜか簡単な握手が難しく、やっと実行にこぎ着けた。その日その日の握手の返し方で、家族の健康状態、とりわけ孫たちのご機嫌状態、心理状態まで分かるのがおもしろい。
家族間での握手に加え、会合の場所でも握手を始めてみた。戸惑いながら受けていた男性陣も、今や満面の笑みのおまけをつけて力強く握り返してくれ、その後の会合が和やかに充実したものになることを実感している。簡単な握手で、たくさんの気づきや喜びが味わえることに感謝し、勇気を出して握手の輪をもっと広げよう。そしてたくさんの力強い握手を受けるため元気でいよう。””(4月2日付け中日新聞)
岐阜県土岐市の原田さん(女・74)の投稿文です。日本人間で握手する習慣は政治家くらいで一般にはない、ましてハグなどない。肌に触れあう習慣はほとんどないであろう。同性間はまだしも異性間ではあっても熱々の新婚ほやほやの夫婦間ぐらいではなかろうか。原田さんの言われるように、肌に触れあう効果は大きいと思う。親密さの表現と共に健康状態を知ることもできよう。わだかまりがあっても、一度に解消することもあろう。ただこの習慣が日本で普通になるには、かなりの時間を要すると思う。特に男性側から女性に握手やハグを求めたら、嫌らしいと思われたり、時にはセクハラとさえ思われるのではなかろうか。父親が娘にしても嫌らしい父さんと思われるであろう。まだ日本はそんな状態だと思う。これを早く習慣化したければ女性側から積極的にすることであろう。女性間同士ならたやすかろうし、また女性から握手やハグを求められて、嬉しく思っても避ける男性は少なかろう。この課題は女性にかかっていると思う。
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