寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3266話) セルフサービス

2022年01月27日 | 出来事

 “近頃は多くのところがセルフサービスで行うようになってきました。病院の診察受け付け、スーパーの買い物の支払い、図書館の貸し出しなど、私にとっては戸惑うことばかりです。 息子は「音声ガイドや画面の指示通りにすれば、何も難しいことはない」と言います。が、自分では力-ドをスライドしたつもりでも、何回もエラーが出たりして、その度に後ろに並んでいる人の目が気になって、余計に焦ってきます。
 先日、自動車にセルフで給油をするのにどうしてよいかわからず、事務所の人を呼びに行きました。いつもは夫が早め早めに入れていたので、私はセルフになってから給油したことかありませんでした。事務所の人は「セルフだから指示通りに自分でしてください」と言って説明した後、事務所へ戻ろうとしました。慌てて引き留めて「給油が終わるまで見ていてほしい」と頼みました。すると、あきれた様子の顔で、ずーっと見守ってくれました。
 時代の波に乗り遅れないようにとは思うのですが、波に乗る前に溺れそうになっています。次からは人に頼らず自分でしようと、その日の動作の順番を何度も思い浮かべ、反省しました。”(1月8日付け中日新聞)

 三重県松阪市の主婦・小野さん(80)の投稿文です。いろいろなものが人を相手にするのではなく、機械を相手にするようになってもうだいぶ経つが、それでも最近の進みようは凄い。物覚えの悪い、新しいことに戸惑う高齢者には辛いものになってきた。小野さんはセルフ給油の出来事を記されたが、実はボクはセルフ給油をしたことがない。長年入れているガソリンスタンドが、今も入れてくれるからである。この店もいつまでやってくれるのか、気がかりである。
 スムーズに進めば、セルフサービスは店も客もそれなりに便利であろう。現金を扱うことは本当に減って来た。先日も1泊旅行に行ってきて、現金を扱ったのはお賽銭だけであった。そのお賽銭もスマホのところがあるという。確かに財布からお金の出し入れは時間がかかる。機械相手になって人との会話が減った。会話が減ることの弊害も多かろう。この弊害をどうやって克服するのか、これからの課題であろう。また新たな手段を構じなけねばならない。高齢者はますますなじめないものになる。ここは高齢者もひと踏ん張りであろう。今死ぬ気がないのなら「永遠に生きると思って学びなさい」。


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