寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
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(第2766話) アメリカン・ファースト

2019年04月01日 | 意見

  “アメリカのトランプ大統領は、政治経済など全てに強い国を作ろうとしている。自国さえ良ければ良いということである。ヨーロッパでも極右主義の台頭が目立つ。日本も「美しい国 日本」に国粋主義が見え隠れする。
 その世界的な流れが、自他の差別により、格差社会を生み出している。一部の豊かな人々と、その日の生活に苦慮する人々がいる事実。また、諸外国の移民問題。ファースト主義は、平等社会を願うものとはほど遠い。本来の平等共生の社会とは、緑色は緑の光を放ち、赤色は赤い光を放ち、黄色は黄色い光を放つ。緑色が赤色になる必要はない。皆違って皆良い。(後略)”(3月12日付け中日新聞)

 「今週のことば」より真宗大谷派養蓮寺前住職の中村さんの話です。誰もが自分、自国が大切なことははっきりしている。本音である。自分第一にするとは、相手を構わないことである。自分本位であることを社会で堂々言うのは、今までは控えられた。それが堂々言うのである。世界最強のアメリカ大統領がである。そして、〇〇ファーストがはやりだした。自分より相手ファーストならいい。でも、今のファーストは自分である。  末法思想というものがある。釈迦が説いた正しい教えが世で行われ修行して悟る人がいる時代(正法)が過ぎると、次に教えが行われても外見だけが修行者に似るだけで悟る人がいない時代(像法)が来て、その次には人も世も最悪となり正法がまったく行われない時代(=末法)が来る、という歴史観である。いつの世から末法というのか、いろいろな人があるが、ボクにはこれからがいよいよだという気がする。こんな言葉が堂々通ることが本番の末法である。
 先日久しぶり、中村さんの話を聞いた。体調をかなり崩されていたが、この日はだいぶ回復されていた。声にも張りがあった。この日は「四苦八苦」の話であった。これからも良い話を聞かせてもらいたいものだ。


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