今日は少し雲が多いですが、太陽も顔を出している福岡です。
さて、弊社は、特定の幼稚園を卒園した小学生を、小学校に上がった後、週に1回、夕方幼稚園の施設内に通わせて、幼児教育の延長として「読み・書き・計算」を中心とする指導を行っています。
これを「小学生寺子屋塾」と読んでいます。
久留米市・福岡市・鳥栖市にある3つの幼稚園で実践しているこの寺子屋には、現在、2年生から6年生までの合計17名が通っています。
元々、久留米市の幼稚園が実施していたもののうち、高学年を対象とする部分を弊社が行うようになったのが事業のきっかけです。
多くの幼稚園では、子供達の成長をしっかりと支えるため、試行錯誤してその力を引き延ばそうと努力しています。
しかし、小学校に上がったとたん、それまで出来ていた「挨拶」「履き物を揃える」などの基本的な所作ができなくなる子が多いそうです。
そこで、保護者から、「卒園しても、子供達に良い教育環境を提供して欲しい」という要望があったため創設したというのが、そもそものきっかけだそうです。
確かに現在は、公教育の現場で「自己決定権」とよばれる言葉が勢いを増しています。
教師は子供達を「指導」するのではなく、「支援」するのだそうです。それは、「子供が本来持っているものを引き出して伸すため」だそうです。
ですから、(極端な例ですが)例えば授業中にたち歩く子供がいても、先生は「君が今歩きたいならば・・・」という具合で、注意できないといいます。
『本当か!?』という様なことが現場では起きているのですね。だから、履き物を揃えなくても、「それが君らしさであるから、君の個性だね」と注意しないのです。
もちろんそれが全てではないと信じていますが、教員になるための大学の授業などで、この「自己決定権」を尊重するように指導されてきた若い先生方は、その対処に困ってしまうのも分かるような気がします。
そのようなことで、幼稚園教育の延長として始まっていた小学生塾ですが、弊社が高学年部分を担当させて貰うようになった当初は幼稚園の先生方から様々な指導を頂きながら組み立て骨組みを作っておりました。そして、現在では、基本的な型が完成しています。
古典や漢文・歴史上の偉人の言葉を素読(そどく=声に出して原文を読むこと)や、表現活動・解字指導などとりいれながら授業を進めますが、一番子供達が楽しみにしているのは「昔の遊び」の時間です。
テレビゲームに慣れてしまう子供達に、「紙一枚、ボール一つでもあれば、どんな遊びでも考えられる」という事を伝えたいのが理念です。
一番人気のある昔の遊びは「ろくむし」ですが、現在は「かみふうせん」をしています。どうですか?「今時の子供」であっても、昔と変わらず、本当に楽しく遊んでくれます。
是非皆様も、「こんな昔の遊びがある!」というおすすめがございましたら、弊社にお知らせ下さい。
尚、「小学生寺子屋塾」につきましては、弊社出版物の中に、『公教育を補う実践』という冊子を編纂しておりますのでこちらをご参考に。
(文責:横畑雄基)
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