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彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国福建省「泉州」に行く❷—古都の古街を歩く、「蟳埔簪花(シュンブーザンファー)」という女性たちの大きな髪飾り

2024-12-28 13:05:39 | 滞在記

 泉州B級グルメで有名な食堂の一つで昼食を食べ、再び三人で小白に乗り、王さんたちが目指す古街の一角にある路地の喫茶店近くに着いた。時がとまったような長閑(のどか)な通りの家の前で、椅子に腰かけて過ごしている老婆。店の外の席でタバコをしながら、この店のアイスコーヒーを長い時間をかけて飲み、ゆったりと過ごす。

 喫茶店の名前は「洵山(シュンシャン)」。この「洵山」という名前の由来を店主に尋ねたら、中国の古典「妖怪・幽霊の書籍」として有名な『山海経(さんかいきょう)』に出てくる山の名前とのこと。この『山海経』は日本の妖怪・幽霊文化にも大きな影響を与えた書物で、「日本と中国の妖怪・幽霊文化の比較研究—『山海経』の日本への影響」と題して卒業論文を作成した学生を指導したこともあった。「ゲゲゲの鬼太郎」などの漫画で著名な水木しげるさんなども、この『山海経』の愛読者だった。

 中山路という通りには、ベトナムなどの東南アジアとのつながりが深い歴史を感じさせる街並みが続く。ここ泉州も中国華僑(かきょう)たちの故郷の町の一つ。通りの1階部分の商店街は雨が降っても大丈夫なようにアーケードづくりの街並みとなっている。東南アジア特有の建物の通りだ。

 細い古街の通りの町中を歩くと、2021年に世界遺産に認定されたのが、観光客が激増しただけの理由ではない光景がたくさん見られる。頭上の大きな花簪(はなかんざし)をした大人の女性や女の子の姿で町を歩く観光客の人がとても多い。「蟳埔簪花(シュンブーザンファー)」という大きな花簪は、泉州市の市内を流れる川が東シナ海の泉州湾に至る付近の漁村・蟳埔村の女性たちが伝統的に昔から頭を飾っていたのがこの蟳埔簪花だった。私はこの髪飾りを2017年に泉州の町角で、ワタリガニや蠣(カキ)を売っていた路上の女性たちをたくさん目にしたときが初めてだったが、驚いたものだった。(※「蟳」(日本語読みはジン)とは、渡り蟹(ワタリガニ)のこと。)

 この「蟳埔簪花(シュンブーザンファー)」を2022年に中国の有名人気女優が自ら飾ってSNSで発信したことから、中国全土の女性たちの人気に火が付いた。2023年1月に中国の「ゼロコロナ政策」が終息し、旅行ブームが起きてきたのだが、この蟳埔簪花を(レンタル伝統服+化粧+蟳埔簪花の店で)頭上に飾って古都・泉州をゆっくりと散策を楽しみ写真や動画にもアップすることが、大流行りとなって現在も続いている。まあ、日本の古都・京都でレンタル着物と髪結いをしてもらい街歩きを楽しむ女性とよく似てはいる。

 ある店の中には等身大の「蟳埔簪花」姿の女性の人形が自然に動いていた。最初、あまりに自然な動きと表情に人形とは思わなかった。町中の日本のコンビニ「LAWSON(ローソン)」(※中国では「夢森(モンション)」と呼ばれている。)が、あたりの古街にすっかり溶け込んだ建物となっていた。

 西街という通りを進むと、「開元寺(かいげんじ)」の二つの塔が見えてきた。泉州の町のシンボル的な古刹の石塔だ。2017年にここを訪れた時は、二つの塔ともに修復工事のために全体が覆われていたのだが、今回はとてもよく見える。

 二つの石塔がよく見えるらしい、商店の屋上に上がることとなった。塔とともに泉州の古街の街並みもよく見える絶景だった。

 今もここでは、客を乗せる「人力自転車乗り合い」や「三輪バイクタクシー」が多く見られた。路上の物乞い(ルンペンさん)。そばには、スマホアプリの「ウイチャット・wechatやシーフーバオ・支付宝」のバーコードが置かれている。物乞いへの寄銭も現金ではなくスマホ送金の国が中国の今。

 午後4時頃になり、薄暗くなり始めた。この日は、中国も日本も冬至の日。再び小白に乗って車を駐車した場所に向かう。駐車場の料金は40元(800円)ほどだった。午後4時30分頃に泉州の町を出発。途中、町中のけっこう高い山の山頂に、超巨大な馬上の鄭成功(ていせいこう)の像が見えた。

 泉州の町中を通り過ぎ、福州に向かう高速道路に入る。途中でサービスエリアに立ち寄り、タバコ、トイレタイムをとる。サービスエリアで小便をしたら、その小便の血糖値など様々な項目の検査結果を知ることが可能な小便器が設置されていた。(すべての小便器に)   いわゆる私たち日本人が病院行って尿検査をして、数日後に医師からその検査結果を知らされるシステムが、すぐにでも知ることが可能な小便器だった。これには、多少なりとも驚かされた。

 おもむろに小便器の真ん中あたりの高さにある穴付近に小便を入れる。すると、尿検査をしますか?というメッセージとともに、バーコードが提示される。そのバーコードをスマホでスキャンして、料金を電子送金すると、スマホに検査結果が表示されるというシステムだった。王さんが、「どうします?検査しますか?」と聞いてきたが、やめておくことにした。

 


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