彦四郎の中国生活

中国滞在記

5月中旬には梅雨のような季節に入ったが、雨が降っても真夏日の高温多湿—この季節の花々や果物も

2019-05-23 21:24:02 | 滞在記

 5月5日は、暦(二十四節季)のうえで「立夏」。5月9日(木)の深夜に中国の福州に戻ったら、まさしく「夏が始まった!」という季節になっていた。日中は高温多湿、気温は30度〜35度の真夏日の日々も続く。そして、ねばりつくような湿気を多分に含んだ空気は、スコール的な猛烈な雨が1~3時間あまり降るという日も多い。雨が降ってもなかなか気温は下がらず、熱帯夜になる日も。沖縄では5月中旬に梅雨入りしたということが日本の報道でなされていたが、中国福建省福州も梅雨のような季節に5月中旬より入っている。

 晴れた日にはたくさんの洗濯物が私の暮らす団地には色とりどりに並ぶが、下着やパンツなども赤い色のものが けっこう多く干されている。中国人にとって「赤」を身につけることは「縁起が良い」とされる。

 5月10日(金)の福州の空は良く晴れて高温多湿。8階のアパートの部屋から、黄色い花を咲かせている高木が何本か見える。階下に降りてその木を見る。亜熱帯地方の樹木なのだろう。ブーゲンビリアも満開に咲いている。

 団地の入り口付近では、昼休み時間や休日の日となると、市内で働いている出稼ぎ農民工たちが、いつもたくさん集まってくる。電動バイクには自前の仕事道具であるスコップと物を運ぶ竹製の天秤棒のようなものをくくり付けている。男たちは賭けトランプに興じる。これが辛く寂しい出稼ぎ生活の中でのささやかな楽しみなのだ。

 大学の冬休みが終って2月22日に日本から1か月半ぶりに中国・福州に戻ったら、アパートにほど近い「便利店」がとり壊されていた。いつもこの便利店でタバコを買っていたので困ってしまった。この便利店を経営している夫婦は気の良い人たちで、煙草も4割引きくらいの値段でいつも売ってくれていた。新しい場所に便利店を開業すると以前に話を夫婦から聞いていたので、私の学生の一人に協力してもらい新しい場所を5月11日に見つけることができた。まだ開店寸前という感じで、行ったら店の「屋号」を取り付ける工事中だった。久しぶりに夫婦に会ったら、「よく来てくれた!」と歓迎してくれた。値段もいままでのままにしてくれたので5カートン(50個)買った。

  その新しい場所の便利店から歩いて10分ほどのところにある大型スーパーマーケットに買い物に行く。昼過ぎとなった時間のためか、路上脇の自転車のリヤカーにて昼寝をしているおじさんの姿も。スーパーに行ったら、「買うものを、その種類別に自分で重さを測ると値札シールが出て来る機械」が新しく設置されていた。野菜や果物などは それで商品に値札を貼り付けてレジに行くこととなる。一見、便利なようだが、客にとってものすごく面倒であるし、働くことの雇用も奪うしろものだ。

 日本の大幸製薬の「正露丸」の宣伝が描かれた市内バスが通っていた。歩道に「寝たきりのような人が布団に横たわり、隣に男性が座り」道行く人に物乞いをしている姿が。大変だなあと思い1元を2枚、箱に入れる。段ボールや紙、ペットボトルなどを集めて売る人は、私のアパートでもけっこういる。自転車で引くリヤカーに廃品回収のものを満載している人が通って行った。中国の都市部にはさまざまな階層の人が生きている。

 アパート近くの路上でのバナナ売りのライトバン。驚くほど安くておいしいバナナだ。1本の太い茎に50~60本のバナナが房となって密集している。これで値段は30元(480円)ほど。夏の季節の果物のスイカや瓜も4月中旬から売られている。スーパーや露店では「レイシ」が5月上旬から出回り始めた。

 中国の女性は アンバランス(衣装や持ち物に統一性がない)なゆえの 魅力がある。ミニスカートにカーディガンを着て、小さなカバンを背負う姿を後ろから見ていると、なかなかアンバランスゆえの可愛らしさがある。中国風の衣服を着ている女性の姿は涼しげだ。

 中国の女性は、最近の日本人の多くがなくした 素朴な美しさとをもつ女性も多くみかけることもできる。「初恋のきた道」で映画デビューをして今は40才近くになっている章子怡(ヂャン・ヅィー)。結婚し出産、そしてその子も小学生くらいに成長。アパートのエレベーターに乗ったら、エレベーター内の商品CM映像で彼女が映っていた。アジアン・ビューティの代表的な女性だと思う。