浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

ナタン・ミルシティン&アルトゥール・バルサム ブラームスの奏鳴曲

2006年09月27日 | 提琴弾き
ミルシティンとバルサムのコラボレーションは1938年に始まった。当時、バルサムはメニューヒンとの協演により、伴奏者としての一定の評価を得ていた。この演奏は、1953年のライブ録音である。

このニ短調奏鳴曲はブラームスの白鳥の歌だと僕は思っている。第2楽章の枯淡の味わい、終始支配的な短調の響き、ふと人生を回想するかのやうな美しい旋律。ミルシティンの奥ゆかしい美音とバルサムの角のとれた丸い洋琴はしっくりと合う。ホロヴィッツとの演奏もあるが、こちらはなんともコメントに困る演奏だ。

ミルシティンが生き生きとしているのはバルサムの伴奏でリラックスできたためだろうか。ベートーヴェンのスプリング奏鳴曲も収められているが、のびやかな雰囲気満点の演奏に仕上がっていてこちらも秀逸だ。

何気なく入手したライブ録音盤だったが、期待以上の名演に出会い本当に喜んでいる。洋琴の音が割れてしまうのは少々残念ではあるが。

盤は、米国Bridge Records社のライブ録音CD BRIDGE9066。


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