吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

ひとやすみ

2019-03-12 19:19:53 | インポート
昨日は、父を誘って、『ねことじいちゃん』という、映画を観てきました。

妻に先立たれた年配の男性、大吉さんが、愛猫のタマと暮らす物語で
私は原作の漫画がとても好きで、単行本を全巻もっているのですが
ほのぼのとした穏やかな毎日の中に、所々にちょっとした事件や
ちくんとする切ない出来事や、はっとさせられる場面も含まれていて
それでも、助け合い、励まし合いながら、穏やかに暮らしていく(高齢者の)登場人物たちが
とても素敵に、いきいきと描かれているのです。

主演は、立川志の輔・・・ではなく、ねこちゃんかも。

映画の中に、たくさんのねこちゃんが出てくるのですが
主人公愛猫、タマを演じているベーコンちゃんが、それはそれはいい芝居をするのです。

表情、動き、ぷっくりした前足、全てが愛らしい。

だって、監督が『世界ネコ歩き』こ岩合光昭さんだもん、そりゃそうですよね。

原作を知っている私としては、隣に座っている父に
もし、例えば、この先ひとりになったとしても、大丈夫だよってことを伝えたかったのですが
父は、「我が身と重なっちゃうな」と、言いつつも、父なりに楽しんだ様です。

母は、口に物を入れて、噛んで、飲み込むということを忘れてしまったので
病院で、高カロリーの薬液を点滴しています。
もう「食べる」ことが出来ない母のことを思って
「美味しいものを食べるのは悪い」という父に、「そこそこ美味しいもの」を食べてもらうために
お昼は、お蕎麦屋さんで昼食。

一昨年の秋。

母と映画に行ったっけ。

お昼は、ランチバイキングでお腹いっぱい食べたんだ。

待ち合わせの場所、待ち合わせの時間を間違えずに現れた母。

でも、父と話してみると、実はあの時、既に少しずつ始まっていたらしい。

どんな思いで、待ち合わせの場所に、きちんとやってきたんだろう。

そう思ったら、なんだか切なくなってしまった。

父から、夜にメールが届いた。

「楽しい時間をありがとう」

母に、私と映画に行ったことを自慢したけれど、反応は薄かったらしい。

なんとなく、残念。