吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

ドアの向こう

2015-09-07 21:40:09 | 日記
今日は、婦人科の定期健診日でした。

何か手違いがあったらしく、採血検査が後々回しになってしまい
朝イチで予約をしていたにもかかわらず、半日かかってしまいました。

えらく待たされていることに気付けよ、自分。

その、待たされていることがわかっていない待ち時間の間
3つある内診室のうちの1室から、気になる声が聞こえてきました。

「やだー!やだー!やめてー!」

知的障がい者と思われる、若い女性の声です。

お医者さまの声も、看護師さんの声も聞こえているのですが
患者さんのプライバシーに配慮してか、話し声はとても小さく、何を言っているのかは分かりません。
だからこそ、静かな診察室内に、女性の声が余計に大きく響きます。

婦人科を受診するくらいですから、気になる症状があるのでしょうか。
保護者か、介護職員かの誰かが気付いて、受診をすることになったのでしょう。

彼女に、充分な説明があったのか。
充分な説明があって、理解して、納得したのか。
充分な説明があって、理解して、納得したつもりでも
いざ受診することになったら、怖くなってしまったのか。
充分な説明をしたものの、理解することが難しかったのか。
または、理解することが難しかったから、面倒な会話を終らせたくて
理解して納得したふりをしてしまったのか。

色んな状況が頭に浮かびます。

内診室のドアの向こうの彼女の声は
一体自分に何をするつもりなんだという、拒絶の気持ちが感じ取れます。

少しして、お医者さまの声が聞こえました。

「わかった、うん、もうやめようね」

彼女がどんな状態で来院したのかは分かりませんが
少なくとも、今日の診察は難しいと判断したのでしょう。

色々な事情が想像できるだけに、無責任、無神経なことはいえませんが

もし、さっちゃんが彼女の立場だったら?
もし、私自身が彼女の立場だったら?

色々考えてしまう、色々考えなければならない出来事でした。