人口減少傾向は日本に限らない。しかし、デフレはない。だから、人口減少がデフレの原因ではないとの主張がある。そうだろうか？ 国ごとの状態分析を欠いているように思う。
日本は、物価の下落が止まらない。社会保障は、支える世代があって初めて、成り立つ。支える世代人口が減り続けている。さらに、１千兆円に及ぶ国の借金の存在。ボデイーブローが、効いて来た。社会将来不安からの節約である。
また、実際に生産年齢人口は減る。労働者が減り続けている。仮に働いても、非正規社員が多い。だから、国民所得および一人当たり個人所得が低いので、地域への経済と税金収入効果が薄い。仮に資産価格が上昇しても、その効果で売上が増えるのは、短期間で一部に限られると予想する。
将来不安の増大と日々の生活に関わる所得が増えない。全体へは、恵みは行き渡らない。モノとサービスは売れない。売り上げが伸びる実感がない。社会の、デフレ予想を拭うのは困難だ。
