天皇陛下の靖国神社御親拝を希望する会会長

日本人の歴史認識は間違っています。皇紀2675年こんなに続いた国は世界の何処を探しても日本しかありません。

白骨街道「新たな危険の源泉」

2016-01-24 15:35:21 | 歴史
『白骨街道』そう耳にしただけでその光景が容易に想像出来ます。ご存知の方も多いでしょう。



約10万のうち3万が戦死4万が戦病死と言われる途轍もない数の兵士を失った、ビルマのインパール作戦のコヒマからの撤退路をこう呼びました。

あまりにも恐ろしく、悲惨な形容として何故このようなデリカシーのない表現をし得るのでしょうか。

昭和19年3月に日本陸軍により開始され7月初旬まで継続された、援蒋ルートの遮断を戦略目的としてインド北東部の都市インパール攻略を目指した作戦てす。

不思議なことに英国軍が日本軍を打ち破った誇りある戦いとしてインパールを讃えていない、ということです。確かに英軍が勝ち日本は撤退したのです。

戦死者で見ればニューギニアの戦いで20万人のうち18万人が戦死、また戦病死で圧倒的であるが
何故インパール作戦にスポットが当たるのか。

その背景を考察します。この戦いをご存知ない方は各自別の所で流れを把握された上で見て頂くと分かりやすいかもしれません。


まずは両戦いの開始と戦闘期間ですが、

ニューギニアが1942/3~一年五ヶ月間
インパールが1944/3~四ヶ月間です。

この違いはニューギニアが開戦直後の戦いでインパールが終戦に近い戦いとなり作戦の失敗、無謀な戦いを繰り返したとの意味でインパール作戦が批判し易いのかもしれません。

インパール作戦で矢面に立たされる人物がいます
牟田口廉也中将です。戦後も生きて帰還し昭和41年77歳でその生涯を閉じました。

その牟田口中将の指揮、人格を悪として、兵站が不十分であったことが槍玉に挙げられ作戦の無謀さを批難するのです。

そこで或る事を思い出しました。東條英機が戦犯指名を受けて自決しますが失敗します。その時の世論は非情にも「わざとはずした」「死ぬ気は無かった」などと言う批判だったということです。

映画「PRIDE」でも胸に銃で狙う場所を墨で丸を書くシーンがありましたが東條由布子さんによれば全く事実では無いそうです。

そこで新聞の役割と歴史に着目しました。

戦争中は政府情報局による新聞統制に置かれ、戦意高揚以外の内容は許されなかったが、逆に政府発表による戦意高揚を煽る役割を果たしたのです。

この頃の新聞は政府や軍部の公式発表である大本営発表を恒常的に掲載していましたが、それらの多くは戦果を大幅に誇張して、損害を矮小化した虚偽報道でした。

プレスコードに基づいて、主にGHQ批判、原爆に対する記事などが発禁処分に処されたことは知られていますが、その内容について禁止事項を幾つかあげます。


言論の自由を盾に下記のような規制を設けました

1.報道は絶対に真実に即すること
2.直接又は間接に公安を害するようなものを掲載してはならない
3.連合国に関し虚偽的又は破壊的批評を加えてはならない
4.連合国進駐軍に関し破壊的に批評したり、又は軍に対し不信又は憤激を招くような記事は一切掲載してはならない
5.連合軍軍隊の動向に関し、公式に発表解禁となるまでその事項を掲載し又は論議してはならない
6.報道記事は事実に即し、筆者の意見は一切加えてはならない
7.報道記事は宣伝目的の色を着けてはならない
8.宣伝の強化拡大のために報道記事中の些細な事項を強調してはならない
9.報道記事は関係事項や細目を省略する事で内容を歪曲してはならない
10.新聞の編輯に当り、何らかの宣伝方針を確立し若しくは発展させる為の目的で、記事を不当に軽く扱ってはならない


削除および発行禁止対象のカテゴリー(30項目)
が慶応大教授で保守論客でもある江藤 淳氏の調査によってわかりました。

1.SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
2.極東国際軍事裁判批判
3.GHQが日本国憲法を起草したことに対する批判
4.検閲制度への言及
5.アメリカ合衆国への批判
6.ロシア(ソ連邦)への批判
7.英国への批判
8.朝鮮人への批判
9.中国への批判
10.その他の連合国への批判
11.連合国一般への批判(国を特定しなくとも)
12.満州における日本人取り扱いについての批判
13.連合国の戦前の政策に対する批判
14.第三次世界大戦への言及
15.冷戦に関する言及
16.戦争擁護の宣伝
17.神国日本の宣伝
18.軍国主義の宣伝
19.ナショナリズムの宣伝
20.大東亜共栄圏の宣伝
21.その他の宣伝
22.戦争犯罪人の正当化および擁護
23.占領軍兵士と日本女性との交渉
24.闇市の状況
25.占領軍軍隊に対する批判
26.飢餓の誇張
27.暴力と不穏の行動の煽動
28.虚偽の報道
29.GHQまたは地方軍政部に対する不適切な言及
30.解禁されていない報道の公表


また、江藤氏はこのことをして
『検閲を受け、それを秘匿するという行為を重ねているうちに、被検閲者は次第にこの網の目にからみとられ、自ら新しいタブーを受容し、「邪悪」な日本の「共同体」を成立させて来た伝統的な価値体系を破壊すべき「新たな危険の源泉」に変質させられていく。この自己破壊による新しいタブーの自己増殖という相互作用は、戦後日本の言語空間のなかで、おそらく依然として現在もなおつづけられているのである。』と批評しました。

そしてこのことを「我と我が目をくり抜き、アメリカ製の義眼を嵌め込む」とまで酷評したのです。

この江藤氏によって表現される新聞、メディアは限りなく戦勝国に近い視点から旧日本軍を眺め、
まるで自分達だけが被害者であるかのような高みから旧日本軍の"過ち"を存分に批判するのです。

そして江藤氏の言うように「新たな危険の源泉」
として今尚存在するのです。

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