江戸時代の庶民の娯楽として、多くの見世物が行われました。
その種類も、籠を使った巨大な細工ものから、軽業など様々なものがありましたが、
その一つ分野に動物の見世物がありました。
ゾウ、ヒクイドリ、ラクダ、ヒョウ、トラなど
当時の人々が見たこともない動物が長崎から輸入され、見世物になりました。
当時の見世物では、引札と呼ばれる宣伝のビラが作られました。
この引札を見ると、どのような点が売りだったのかが分かります。
1790年(寛政2年)に大阪でヒクイドリが見世物になっています。
この時は何故かダチョウと間違われていますが、
それはともかくとして、
その引札には、ヒクイドリの羽が疱瘡除けのまじないになると書かれています。
また時代が下がって、1862年(文久2年)に輸入されたインドゾウの引札には、
仮名垣魯文が、
「一度此霊獣を見る者は七難を即滅し七福を生ず」と書いています。
つまり、ちょっと見ただけで災難を除けて福が来るとしている訳で、
これを信じた人も多かったのでしょう。
この他、アザラシ、ロバ、ヒョウ(当時はトラと間違われていました)
の引札にも、同様のご利益が書いてありました。
1824年(文政7年)には、江戸の西両国で、
2頭の雌雄つがいのヒトコブラクダが公開されます。
一日に入場者5千人を超える日もあったとの事であり、
興行の期間も延長されて半年近くも行われていました。
しかもこのラクダはその後10年間にわたって、
全国30箇所で公開されたとの事です。
このラクダについては、歌川国安が絵を描き、
山東京伝の弟でやはり戯作者の山東京山が説明を書いています。
それによると、ラクダの尿からできる薬は、瀕死の人も救う霊薬との事であり、
このラクダの絵を貼って常に見ていると、子どもの疱瘡や麻疹が軽く済み、
更に雷が落ちる事もないとされています。
以上、川添裕さんの「江戸の見世物」に載っていた話です。
今の我々の感覚からすると、何と馬鹿な事をと感じるかも知れませんが、
当時の人々の多くは、これを信じていたのでしょうね。
現代社会では、動物のご利益を信じる人は少ないでしょうが、
これに類する話は結構あるのではないかと思っています。
その種類も、籠を使った巨大な細工ものから、軽業など様々なものがありましたが、
その一つ分野に動物の見世物がありました。
ゾウ、ヒクイドリ、ラクダ、ヒョウ、トラなど
当時の人々が見たこともない動物が長崎から輸入され、見世物になりました。
当時の見世物では、引札と呼ばれる宣伝のビラが作られました。
この引札を見ると、どのような点が売りだったのかが分かります。
1790年(寛政2年)に大阪でヒクイドリが見世物になっています。
この時は何故かダチョウと間違われていますが、
それはともかくとして、
その引札には、ヒクイドリの羽が疱瘡除けのまじないになると書かれています。
また時代が下がって、1862年(文久2年)に輸入されたインドゾウの引札には、
仮名垣魯文が、
「一度此霊獣を見る者は七難を即滅し七福を生ず」と書いています。
つまり、ちょっと見ただけで災難を除けて福が来るとしている訳で、
これを信じた人も多かったのでしょう。
この他、アザラシ、ロバ、ヒョウ(当時はトラと間違われていました)
の引札にも、同様のご利益が書いてありました。
1824年(文政7年)には、江戸の西両国で、
2頭の雌雄つがいのヒトコブラクダが公開されます。
一日に入場者5千人を超える日もあったとの事であり、
興行の期間も延長されて半年近くも行われていました。
しかもこのラクダはその後10年間にわたって、
全国30箇所で公開されたとの事です。
このラクダについては、歌川国安が絵を描き、
山東京伝の弟でやはり戯作者の山東京山が説明を書いています。
それによると、ラクダの尿からできる薬は、瀕死の人も救う霊薬との事であり、
このラクダの絵を貼って常に見ていると、子どもの疱瘡や麻疹が軽く済み、
更に雷が落ちる事もないとされています。
以上、川添裕さんの「江戸の見世物」に載っていた話です。
今の我々の感覚からすると、何と馬鹿な事をと感じるかも知れませんが、
当時の人々の多くは、これを信じていたのでしょうね。
現代社会では、動物のご利益を信じる人は少ないでしょうが、
これに類する話は結構あるのではないかと思っています。
今日も、田圃で鴨の夫婦が泥田に入り虫を捕まえています。見ていると本当に一生懸命で、半日も水に浸かってミミズや昆虫などを食べている様でした。あの一生懸命な姿を見ていると、人間は何て楽に暮らしているのだろうと感じてしまいます。動物は皆そんなふうにして生きている。動物で云えば江戸時代には、お話の様に色々な、動物の見世物が開かれましたが、浮世絵でも自然現象を生き物に投影して居ます。地震に関する「鯰絵」なども、その類ですね。この鯰絵は、要石とからんで、非常に面白いものです。江戸時代人は地下で鯰が暴れると信じていたらしい。
僕も最近テレビの動物番組が好きになって、
時間があれば、日曜日の「ダーウィンが来た」とか、
月曜日の「ワイルドライフ」などを見ています。
言葉がないのに、動物がどのように子育てなどの情報を伝えて行くのか、
狩りの方法を身に付けて行くのか、只々驚いて見ています。
確かに、商品の流通がなければ、僕などは餓死してしまいそうです。
動物の能力は素晴らしいですね。
ハンドルネーム、了解しました。
今後とも宜しくお願いいたします。