病棟転換型居住系施設について考える会

世界に誇る日本の精神病院の病床数と長期入院者の問題とは…。削減した病床を病院敷地内の居住系施設に転換する問題とは…。

愛知障害フォーラム「検討会の拙速な結論付けに反対する声明」

2014-06-17 15:23:30 | 声明文
                                         平成26年6月16日
厚生労働大臣  田村 憲久 様

社会・援護局障害保健福祉部 
部長 浦原 基道 様

長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会
座長 樋口 輝彦 様

                                         愛知障害フォーラム(加盟27団体)
                                         代 表    加賀 時男
                                         幹事会議長  堀場 洋二
                                              (公印省略)

私たち抜きに私たちのことを決めないでください
検討会の拙速な結論付けに反対する声明


 現在、同検討会において「病棟転換型居住系施設」に関し、17日にもまとめようとしていることが一部マスコミで報道さています。

 この問題は、精神障害者と家族にとって根の深い問題であり、全国精神保健福祉会連合会はもとより、全国の家族会組織において現在進行形で意見の取りまとめを行っています。

 こうした状況を置き去りにして、拙速に結論を導く出すことは「国連の障害者権利条約の締結国」としてあるまじき行為であり、厳重に抗議いたします。

 長期精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る問題は、この10年間、厚生労働省が7万人といわれる社会的入院の解消を目標に取組んできましたが遅々として進んできませんでした。精神障害者と家族の苦しみは基本的には何も変わっていないといっても過言ではありません。何故、日本だけが突出して病床が多いのか、何故地域移行が進んでこなかったのかという本質的問題が検証されないまま「病床転換型居住系施設」が検討されていることに大きな違和感を禁じ得ません。

 病院経営の視点からこの問題が取り上げられていることは本末転倒の議論であり、議論のあり方を根本的に見直して頂きたいと思います。

 大切なことは、精神障害者と家族が必要としている社会的支援に謙虚に耳を傾け、病気や障害があっても人として安心して暮らせる具体的施策を検討することです。

 私たちは、拙速な結論付けに抗議するとともに、「病床転換型居住系施設」問題を白紙に戻すよう要請いたします。

【愛知障害フォーラムの概要】
愛知障害フォーラム(ADF)は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などの障害種別や立場、考え方の違いを超えて、障害当事者や家族の団体、そして支援者などの関係団体が一緒に、愛知県下の障害者施策の推進と、人権保障を推進することを目的に2008年8月30日に日本障害フォーラム(JDF)の愛知県版として設立された障害者団体です。

愛知障害フォーラム(ADF)加盟団体
~27団体~
(順不同)
・(特非)愛知県自閉症協会・つぼみの会
・愛知県手話通訳問題研究会
・(-社)愛知県聴覚障害者協会
・愛知県知的障害者育成会
・愛知県盲ろう者友の会
・(社福)AJU自立の家
・きょうされん愛知支部
・(社福)愛知県盲人福祉連合会
・名古屋市視覚障害者協会
・(特非)名古屋市精神障害者家族会連合会
・(社福)名古屋市社会福祉協議会
・(社福)名古屋手をつなぐ育成会
・(特非)名古屋難病者・中途失聴者支援協会
・(特非)わっぱの会
・愛知県重症心身障害児(者)を守る会
・愛知県重度障害者団体連絡協議会
・愛知県障害児(者)の生活と権利を守る連絡協議会
・(-社)愛知県身体障害者福祉団体連合会
・(特非)愛知県精神障害者家族会連合会
・(特非)愛知県難聴・中途失聴者協会
・(特非)愛知県難病団体連合会
・中部脊髄損傷者協会
・名古屋市肢体不自由児・者父母の会
・名古屋市聴言障害者協会
・(社福)名古屋市身体障害者福祉連合会
・日本手話通訳協会愛知県支部
・ポリオ友の会東海

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