つらつら日暮らし

今日は俳句の日(令和元年度)

今日8月19日は、語呂合わせで「俳句(ハイク:819)の日」である。よって、少しく仏教と俳句について学んでみたい。ところで、個人的な感想ではあるが、松尾芭蕉には意外と仏教に関する俳句は少なく、小林一茶には多い印象である。理由などについては、考察したことがないので良く分からないが、この一端として【続々・或る彼岸の句について】なども見てみたことがあったが、結局は芭蕉ではないという結論に終わったのであって、後は本人の宗教観なども見ていく必要があるのだろう。

さて、今日という日に因んで見ていくのは、以下の記事である。

  第九十六話 仏経中の俳句
 先年一二の雑誌に見えたる話なるが、福地源一郎氏の父は頼山陽の門人なり、一日論語中に三十一文字の和歌あることを発見し、先生に語りて曰く、日本にて和歌の始は神代の八雲たつ出雲八重垣の歌なるが、支那にて和歌の始は何人の時代なるや承りたしと、先生曰く、支那に和歌のあるべき筈なしと、曰く有り、孔子の時代に始れりと、乃ち読み上げて曰く、
 司馬牛が憂ひて曰く人は皆兄弟あれと我独りなし(論語)
山陽之を聴き、黙思すること少時にして曰く、支那にて俳句の始は何人の書に出づるを知る乎、余春秋中に之れあると見たりとて、春秋の一句を挙げ示されたりと云ふ、余此事を聞き、仏教中にも俳句あらんことを思ひ、浄土三部経中に少々字余りの句を得たり、即ち
 如是がもん一時仏ざい王舎城(観無量寿経)
又三十一文字の和歌も仏経中にあらんと思ひ、阿弥陀経中の一句に、之の一字を添へて読むときは、和歌の調子となるを発見せり、
 十万億仏土を過ぎて世界あり、之を名けて極楽といふ
其他にも和歌俳句に合する好句あるべきも、余未だ発見するを得ざるなり。
    井上円了『円了茶話』哲学館・明治35年、97~98頁


哲学館(現在の東洋大学)を創始した井上円了(1858~1919)の見解である。頼山陽(1781~1832)とその門人が、中国の文献から和歌として読める一節を見付けたという話を下敷きに、井上自身が仏経中から(訓読すれば)和歌や俳句に読める一節を紹介したというものである。とはいえ、短歌は良いかもしれないけど、俳句の場合、季語を入れるなど、幾つかのルール(まぁ、無季という詠み方もあるけど)を完全に満たすのは難しい印象。

それで、井上が見付けたと述べたのは、『観無量寿経』の冒頭であった。しかし、これ、他の仏経でも同様では?例えば、羅什訳『大品般若経』とか『妙法蓮華経』もほぼ同じだし、「舎衛城」でも良いのなら、だいたいの仏経が入ってしまう・・・とはいえ、これはこれとして、拙僧も同じように見付けてみようと思う。

この衆の恩は父母にもすぐるべし
    道元禅師『重雲堂式』


なんか、標語というか、諺っぽくなるだけで、俳句にならないな・・・やっぱり、もっと普通に俳句っぽい内容のものを探すかな。

  加賀千代の俳句
 世に名高き加賀の千代が善見論の
  煩悩の犬は打てども去らず
  菩提の鹿は招けども来らず
 と云へるに言をかへて
  煩悩の蚊は逐へども去らず
  菩提の蛍は招けども来らず
 さらば団扇をすてゝ
  ありがたや他力とうとし蚊帳の中
    田淵静縁『法義のてびき』法蔵館・明治35年、17~18頁


加賀千代女(1703~1775)の作品の引用らしい。らしいというのは、これを全集などで確認出来ていないためである。まぁ、加賀千代女という人の俳句については、俳句としてどこまで評価出来るのか?という後代からの批判もあると言うが、この句についても、元の漢訳の論書の言い換えである・・・と言いたいところだが、出典は不明。

ただし、この言い換えの句については、蚊も蛍も夏の季語であり、一応俳句として成立しているということになるのかな。とはいえ、拙僧には良く分からない。拙僧の先師は歌人だったのだが、拙僧自身はちょっと漢詩(法語)くらいは勉強しているが、他は何も勉強していない。最近はプレバトで流行ってもいるし、勉強した方が良いのかな・・・

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