つらつら日暮らし

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今日から秋の彼岸会(平成29年度版)

2017-09-20 14:34:34 | 仏教・禅宗・曹洞宗
今日から7日間、秋の彼岸会である。参考までに、9月23日(土)の秋分の日が、御中日ということになる。

さて、彼岸会に因む記事として、今日はその初日であるから、簡単に以下の一文を紹介しておきたい。

正行、是れ法明門。彼岸に至るが故に。
    『仏本行集経』巻6「上託兜率品下」


これは、「一百八法明門」と呼ばれる釈尊(になる前に兜率天にいた護明菩薩)の説法の一部である。なお、曹洞宗では近代になって発見された、道元禅師の『正法眼蔵』「一百八法明門」巻が知られているけれども、同巻に於いて道元禅師は、その特徴ある教説を展開するほどには至っていない。

単純に『仏本行集経』或いは『天聖広灯録』に記された、釈尊の事績を紹介するに留めている。

それで、そもそも「法明門」とは何かというと、上記引用文からすぐに分かることだが、冒頭の2字が、我々が行うべき行為となっている。この場合は「正行」であり、仏の道理に従った、正しき行い(修行)である。それをすると「法明門」であるという。この場合は、衆生を幻惑している煩悩を断除して、真実の法に通達させる智慧の教えのことを指している。そして、法の道理が明らかにされた結果、「彼岸に至る」という表記がされる。

このような文言が、合計108記載されているのが、同経・同品の特徴なのである。

よって、非常に簡潔であるが、正しき行いをすれば、彼岸に至るというのが、この教えである。この場合の彼岸は、単純に迷いを脱した世界ということになるだろう。なお、「一百八法明門」の中には、「彼岸」に類似した「涅槃」は用いられていないようで、そのことがむしろ、涅槃の意義を高めているといえる。

ということで、我々は今、彼岸会の時間の中に生きているけれども、せっかくであるからこの7日間、仏教者として正しき行いをすることで、彼岸を彼岸として味わいたいものである。せめて、ご先祖のお墓がある寺院をお参りするくらいはして欲しいと願う。

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