3月7日 (火)
3月に入ってからは、多少の紆余曲折はありながらも少しづつ暖かくなってきている。春は確実に訪れてきている。
所用があって伊豆高原駅まで行ったついでに足を伸ばし、駅前から「桜並木通り」に至る道の両サイドに植えられた「大寒桜」の開花状況を確認しようと歩いてみた。
桜の樹の成長は早い。この桜の小さな苗木が植えられたのはいつだったろうか。時の流れを早く感じるようになった私にとってはついぞ数年まえだったように思える。
そのか細かった木が今は成木になり、かつては伊豆高原の代表的存在だった桜並木通りの桜のトンネルに肩を並べつつある。
桜並木のソメイヨシノは老木となり、以前のような豪華絢爛たる桜のトンネルは衰えを見せようとしているのに比して、このオオカンザクラはこれからの花盛りを予感させる若木の輝きをみせており、しかも開花時期はソメイヨシノより一月ちかくも早い。
やがては、ここも「桜の名所」になるであろう。
「年年歳歳花相似たり 歳歳年年人同じからず」劉希夷(唐詩選)というけれど、人類がかって経験したこともない超高齢化社会では人だけではなく「年年歳歳花同じからず」であることを実感する。
落花しきり……。
遠くに見る「大室山」も山焼き後の黒い山肌がやさしく青みを見せ始めているのに気付く。