チャウ子のそれでも本を読むのだ

チャウ子のごった煮風500字読書日記
地味に更新中^^;

あるキング

2009-09-30 12:46:28 | 小説 単行本
今回ご紹介するのは
「あるキング」
伊坂幸太郎著
徳間書店刊です



私は特別伊坂幸太郎ファンというわけではないので、
伊坂さんの作風がどんなものか
あまり理解しているとは言い難いのですが、
書店のPOPなどを見るとこの作品は
これまでの伊坂作品とは少し趣きが違うようです。

本書は山田王求というひとりの少年が
プロ野球選手となる過程を描いた物語です。

こう書くとどちらかと言えば
清々しいお話を想像されるかも知れませんが、
そういう系統の物語ではありません。

ドロドロさとまでは言いませんが、
決して明るさに満ちた物語ではありません。

私が今まで感じていた伊坂作品は、
テーマは明るくなくても
ところどころにクスッと笑える箇所がありましたが、
この作品はそういう箇所がなかったように思います。

しかしいつもの伊坂作品の軽やかさは健在。
私は野球が好きなこともあって
山田王求の両親の地元の弱小球団・仙醍キングスに対する
尋常ではない熱狂ぶりも手にとるようにわかりました。

この作品に伊坂ファンの方が
どういう評価を下すのかとても興味があります。


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