ダディの焼きもち

メーデーの準備のためにまたまたやってきたＮ君
準備なんかそっちのけでわしと遊ぼうとする
しかたないなあ
わし忙しいけど、Ｎ君と遊んでやろう
ダディを働かせればいいから

車まで３往復してどうにか獰猛愛玩犬仕様のマーチに載せてしまうと
Ｎ君は一目散にわしのところへ
何して遊んであげようか
ピッピ投げる
引っ張りっこ
わしは子守犬でもあるからね
お子様相手は得意なのよ


ワンコ大好きＮ君はわしと見つめあうだけでうれしいらしい
Ｎ君とわしが仲良く遊んでいると
黙ってられないのがお子ちゃまダディ…


楽しんでるわし達の邪魔をしたいのか
それとも仲間に入れてもらいたいのか
ちょっかいを出してくる


温厚なわしを怒らせるダディ
教育的指導をしようと振り向いた瞬間

「そうかそうか　ダディのとこへ来たいか」

心の端っこにもそんなこと思ってませんよ

Ｎ君に
「わしと殿様は仲良しじゃけえ」
わしのような立派なワンコの同居人として自慢したいんだな

おい　同居人
汁はつけるなよ
「週末に、お風呂入りたい」
と危険なことをマミイが言ってたからな
汁がついたとなれば、今すぐにでもお風呂コースになっちゃう


ああもう　好きにして

Ｎ君と遊んであげたいのに、いつまでも離してくれない同居人

マミイに助けを求めるべく、ＳＯＳ信号を出してるのに
「たまにはダディの相手して、マミイを休ませて」
わしが隣で添い寝してあげるほうが休息になりますよ

ご飯を食べた後、名残惜しそうに帰っていくＮ君

朝早いんだし、泊っていけばいいよ
１泊２食付でお友達価格の３万円でいいよ
今ならさらに、ダディの添い寝もサービス

サービスはいらないらしく帰っていく


Ｎ君忘れ物だ
ダディも忘れずに持って帰ってください
「ダディはいらないけど、殿様なら連れて帰りたい」
お目が高い
今なら、大食漢のマミイも付き人として連れて行きますよ

気が向いたら押してくれ

気が向いたらこっちもね

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