殿様の恩返し

昔、先週
安芸の広島に、おじいさんと、おばあさんが暮らしていました
ある日のこと、おばあさんは旅行にでかけ、おじいさんが寂しくお留守番をしていると、震える子を見つけました

「おお　よしよし寒かろう」
と言って、人の好いおじいさんはこたつに入れてくれました

少しずつ元気になっていく子が退屈だろうと、子供の大好きなお散歩に連れて行ったり、偏食の子が好きなおやつを買いに一緒に出かけたり仲良く暮らしていました
すっかりおじいさんに慣れた子はおじいさんの後ろをいつも付いて歩いてどこに行くのも一緒の楽しい日々でした

ふと気づくと子供がじーっと玄関ですわっています
「玄関は寒いだろう　こっちにおいで」
子供は寂しそうにうなだれます
その時でした
おじいさんの家に来ては、家捜しと称して、金目のものを盗んで、お小遣いまでせびる出来の悪い娘が戻ってきました
子供はおじいさんを守るために、出来の悪い娘をずっと見張ります
大きく、立派に成長した子供を恐れ、出来の悪い娘と、その連れ合いが盗むことを諦めて帰ることになりました
出来の悪い娘は、
「今回はこの子供だけもらっていこう」
その連れ合いも
「家で働かせればいいだろう」
泣き叫ぶおじいさんから、無理やり子供を引き離し、とうとう江戸まで連れて行ってしまいました

おじいさんのキレイなお家に戻りたい子供は、出来の悪い娘の汚家を一生懸命汚してやりました
暴力や、暴言を吐かれてもおじいさんのところへ戻りたいという強い気持ちで頑張っていました

まったく、思い通りに働かず、泣いてばかりいる子供に出来の悪い娘は
「鶴ですら恩返しのために、自分の羽を抜いて高額商品の布をお礼で渡すのに」
子供はいいました
「じゃあわしも抜け毛を集めて何か作りましょう　抜け毛をためるために掃除機はかけないでください」
こうして、抜け毛をためるために、さらに汚くなっていく汚家で仲良く暮らしましたとさ

これがじいちゃん家で過ごしたわしの全記録です

１日父に預け、相方の家族の用事を済ますと、熱烈歓迎してくれるかわいい殿様　
置いて行かれるのはイヤなんでしょうね　
こっそり隠れてタバコを吸いに庭に出ると勝手に玄関を開けて飛び出し、娘の大事な愛犬を預かっているという大きな責任を負わされていた父が慌てて追いかけ抱きかかえながら連れてきてくれ…　
わざわざ隠れて吸ってたタバコがばれて大目玉　
怒る父の後ろでニヤニヤしてる相方の顔は一生忘れないだろう
　
父が見送りに出てくれ、車の窓を開けた瞬間　
ガルルルルル～
父呆然
　
娘から怒られても殿様におやつを欲しがるだけあげ、足がしびれても膝の上で寝てる殿様を起こしてはとずっと我慢してくれた父に向かって　
ギャンギャンギャン
恩はあだで返す殿様の恩返し…　
父から、ショックのあまりこんなメール来るし　

いつもは殿様のことは、ちゃん付けなのに、呼び捨てにしてるし

父のショックは次の日も癒えず、帰って来た母をお迎えに駅まで行き、開口一番
「殿様には裏切られたよ」
あまりに沈んでるので、母はわざわざ電話してきて理由を聞いてきた　
あまりにくだらないと爆笑した

しかし、１日中殿様の尻拭いをしてくれた恩人への態度ではない　
和室に勝手に入り込みマーキングをやらかす　
しかも床の間　
お散歩もウオーキングのお供だけでなく、さらに２回も連れて行ってもらって、２回ともう○この片付けをしてもらう…　
何よりも、殿様の好きなおやつを用意してくれ、食べ放題させてくれる親戚などいないぞ


反省しろ


　

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