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「テレビ会議」の応用利用の難しさ 〜多国語観光案内編 その2〜

2018-06-20 20:38:18 | ユースケース

 

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前回の記事では、遠隔会議システムを「観光案内」に用いるために必要な、外国語を話せるガイドを用いた人的な仕組みについて記述しました。
そのようなとてもハードルの高いサービスの存在が前提となってはじめて、”遠隔会議システムを「観光案内」に用いる” ことが成り立つと考えます。

今回は、そのような人的サービスの存在に加えて、いよいよ「テレビ会議システム」として必要とされる技術要素について述べたいと思います。

  • ガイドとの接続・切断にまつわる部分
    • 遠隔地に待機している観光ガイドへの接続は、利用者側から行う
      • 当然操作が簡単であるほど良いが、 多国語対応を前提とすれば言語を選択し、ガイドの負荷軽減を考えればさらに「道案内」「買い物案内」「交通案内」など簡単な問い合わせジャンルの選択が必要。
      • 接続操作をしたときに、もし担当ガイドが他者の利用で埋まっていれば、その旨を接続希望者に表示して待ってもらう必要がある。
        • つまり、通常のテレビ会議、WEB会議システムとは根本的に異なる、「1:1接続を前提としてN人(対応ガイド候補数)の空いた人と接続できる」という仕組みが必要。
          これはACD(Automatic Call Distributor:着信呼自動分配装置)、コールキューイングといったコールセンターに特化した仕組みそのもの
          ガイド側画面にも、何人待ちという情報を出して、簡潔に切り上げることを意識させる必要もある。 
        • 電話ならばコールセンターの接続待ちほど利用者にとって無駄な時間はないが、電話と違ってビデオ会議は映像が出せる。接続待ちの場合はFAQを表示して自己解決を促す、ビデオ広告を表示する、などによって待ち時間も効果的な活用が可能
        • もし待ち時間に耐えられず利用者がそのままブースを去ってしまったら、無駄な接続が発生してしまう。電話であれば操作で切断されるがビデオ会議はそうはならない。
          ひょっとしたら待機者のカメラ映像がガイド側に表示される必要があるかもしれない。
    • 切断後は、利用者端末は自動的に初期画面(接続待機画面)に戻る必要がある。
  • 端末・ソフトウェア操作にまつわる部分
    • 利用者端末は接続開始さえすれば以後は何も触らなくても、すべて快適に利用できる必要がある
      • カメラ映像や資料表示エリアなどの表示レイアウト変更から、スピーカボリュームのアップダウンまで、ガイド側で利用者側の設定に関する全ての操作が可能である必要がある。
  • 「資料表示」にまつわる部分
    • 地図や観光案内図など、ガイドが資料を表示しながら説明することが効果的
      • 表示画像が鮮明で、表示速度が速いことが望ましい
      • 地図の上にフリーハンドでマークしたりなど、「書き込み」機能が必須
    • 説明に使った資料は利用者側でプリントアウトできる、またはスマホでダウンロードできることが望ましい

 

以上、思いつくがままに書きましたが、「映像と音声を遠隔地で共有する」というテレビ会議の要素技術にフィーチャーしたユースケースと考えがちな「遠隔観光ガイド」ですが、いかに本来の用途とはかけ離れたピンポイントなシステム要件が発生するか、ご理解いただけましたでしょうか。

一方で同時に、"資料共有"など、既存の受付システムなどでは実現し得ない、遠隔会議で培ったきめ細やかな機能をフル活用できそうなポテンシャルも感じられますし、なにせ数少ない右肩上がりの市場で自治体の予算も充てがわれそうな、魅力的な案件です。

システム要件は見えていますから、あとはいかに観光ガイド機能にフィットさせる方向で開発投資するかというメーカー決断だけです。
既にLiveOnなど一部のWEB会議製品では上記に挙げた機能が搭載されつつあります。

どの製品・サービスが抜け出すのか。TV会議メーカー、各種関係業界が一体となった大胆な行動を期待したいです。


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