てっきりてっくり

あっという間に1日が終わっちゃう

ハイペリオンの没落

2007年02月21日 | 読書
何故今頃、「ハイペリオンの没落」(ダン・シモンズ)かというと、読み直したからです。
ちなみに現在読んでいる本は、その続きである「エンディミオン」と、全く関係ない「順列都市」です。
「エンディミオン」は単行本なので持ち歩かず、家で読みます。
「順列都市」は文庫本なので持ち歩いて、外出先あるいは会社で読みます。
とは言うものの、なかなか外で本は読めません。
そんなわけで、「順列都市」1ヶ月以上かかって、まだ上巻の半分も読んでいないという有様です。

関係ない前置きが長くなりました。

さて、再読の「ハイペリオンの没落」ですが、いやあ、よかったですよ。
すっかり忘れているので、楽しめました。
おお、こんな展開か・・・って、情けないけど、嬉しいです。

「ハイペリオンの没落」は、しっかり「ハイペリオン」の続きです。
突然、「没落」から読むのは、マズいですので、よろしく。
そもそも、「ハイペリオン」は、あと50ページというところぐらいまで読み進むと、不安になります。
おいおい、こんな調子で話が終わるのかい?って。
はい、終わりません。
っていうか、これからじゃん?というところで、ページが尽きます。

なんだかよくわかんない巡礼の個人的な話とか、旅行記が延々と続く「ハイペリオン」ですが、「ハイペリオンの没落」は打って変わって、話がほぼ一直線に進みます。
うすうすわかってきたかな~という世界情勢も、きっちり書かれているので、そういう意味では「没落」の方がとっつきやすいという人もいるかもしれません。
なんというかドラマチックだしね。

少し残念なのは、キリスト教色が強いこと。
それ以外は、ほんと、よくできています。
基本的な筋立ては、ありきたりといえばありきたり(SFでは)ですが、大胆にして緻密な世界設定と、魅力的な人物描写で、ありきたり~と感じさせないパワーがあります。

そもそも、ソル老人が出てくるだけで、目頭が熱くなっちゃうんだもん、私の場合。
この辺りは、思いっきり作者に足元見られてる的な感じなんですが、仕方が無い。
・・・どうでもいいことですが、赤ちゃんにゲップをさせるときって、背中をさすったよね?トントンって叩いたっけ?
あー、いかんです。赤ちゃん育てなんて、忘却のかなたです。


ストーリーにあまり関係ない小道具の部分では、何と言ってもウェブがすごいです。
ウェブといっても、インターネットじゃないですよ。どこでもドアみたいな技術で作り上げられた(というか編み上げられたか?)世界のことです。
どこでもドアをこんな風に使いこなすのか~と感心しました。