調子が悪かったので、本を読みました。
「ハヤカワ文庫20周年記念アンコール」という帯がついている本です。
20周年って、いったい、いつの出版かというと、1990年でした。今から15年前か。。。
そうそう、このアンコールフェアには恨みがある。
本の流通システムに。
近所の小さな本屋にアンコールフェア参加作品のうちSFをほぼ全部予約注文したのに、半分ぐらいしか手に入らなかったという。
最初から大型書店に予約しておけばよかった。
というわけで、これは、1968年ネビュラ賞を取ってますね。
同年の作品に『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』もあります。
アレクセイ・パンシンという人が書いてます。。。知らないな。
タイトルからして、少年の成長物語ですが、違うんですよねー。
残念ながら、少女の成長物語なんですよね。
それに読み終わったみると、成長物語というより、社会に対する姿勢はどうあるべきか的なことが書かれていたという印象が強かったです。
舞台は、宇宙船。
宇宙船内で人々が生活しています。
おや?「宇宙の孤児」(ハインライン)の少女版かい?と思ったんですが、「宇宙の孤児」とは違い、自分達が宇宙船に乗っていることはみんな知ってます。
それに植民惑星もたくさんあって、交易っぽいこともしています。
地球は、人口爆発を原因とする戦争で滅んでしまいました。
それで人口抑制政策が積極的に取られています。
船では、14歳になると植民惑星で30日間生き延びるという試練を受けなくてはいけません。
このため12歳半から、そのための訓練が行われます。
ということで、この本は、主人公が12歳のところから始まっています。
そして、日常生活が淡々と続きます。
このあたり、あまりSF的なビックリ仰天は、ないです。
半分ぐらいまで読んでも、まだ『成長の儀式』にならないので、どうなってんの?と思いました。
とはいえ、楽しくサクサク読めますよ。
で、解説とあとがきによると、このパンシンという人はハインラインのファンだそうで、最初に『宇宙の孤児』?と思ったのも、あながち見当違いでもなさそうでした。
ただ後年のハインラインには反対していたようです。
たとえば、最近の社会でいうと、イラクは独裁政治で人権が無視されているから、わが国はそれに対してミサイルを撃ち込んでやっつけるのが良いというのがハインライン流だとすると、それに対する穏やかな反論がこの本です。ちょっと中途半端でぬるいですけどね。
このぬるさも、エンターテイメントを重視するという作者の姿勢のようです。
最初の設定の人口爆発の未来って、今になってみるとありえない気がしますね。
少子化って、アジア諸国でも随分進んでいるんでしょ。
ギスギスしてストレスが増えた社会では、そんなに子どもが生まれないってと思いました。
さて、次に読んだのは、少女からもう少し成長した女性の話ということで、イワン・ワトスン『川の書』。
今度、記事にします。
「ハヤカワ文庫20周年記念アンコール」という帯がついている本です。
20周年って、いったい、いつの出版かというと、1990年でした。今から15年前か。。。
そうそう、このアンコールフェアには恨みがある。
本の流通システムに。
近所の小さな本屋にアンコールフェア参加作品のうちSFをほぼ全部予約注文したのに、半分ぐらいしか手に入らなかったという。
最初から大型書店に予約しておけばよかった。
というわけで、これは、1968年ネビュラ賞を取ってますね。
同年の作品に『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』もあります。
アレクセイ・パンシンという人が書いてます。。。知らないな。
タイトルからして、少年の成長物語ですが、違うんですよねー。
残念ながら、少女の成長物語なんですよね。
それに読み終わったみると、成長物語というより、社会に対する姿勢はどうあるべきか的なことが書かれていたという印象が強かったです。
舞台は、宇宙船。
宇宙船内で人々が生活しています。
おや?「宇宙の孤児」(ハインライン)の少女版かい?と思ったんですが、「宇宙の孤児」とは違い、自分達が宇宙船に乗っていることはみんな知ってます。
それに植民惑星もたくさんあって、交易っぽいこともしています。
地球は、人口爆発を原因とする戦争で滅んでしまいました。
それで人口抑制政策が積極的に取られています。
船では、14歳になると植民惑星で30日間生き延びるという試練を受けなくてはいけません。
このため12歳半から、そのための訓練が行われます。
ということで、この本は、主人公が12歳のところから始まっています。
そして、日常生活が淡々と続きます。
このあたり、あまりSF的なビックリ仰天は、ないです。
半分ぐらいまで読んでも、まだ『成長の儀式』にならないので、どうなってんの?と思いました。
とはいえ、楽しくサクサク読めますよ。
で、解説とあとがきによると、このパンシンという人はハインラインのファンだそうで、最初に『宇宙の孤児』?と思ったのも、あながち見当違いでもなさそうでした。
ただ後年のハインラインには反対していたようです。
たとえば、最近の社会でいうと、イラクは独裁政治で人権が無視されているから、わが国はそれに対してミサイルを撃ち込んでやっつけるのが良いというのがハインライン流だとすると、それに対する穏やかな反論がこの本です。ちょっと中途半端でぬるいですけどね。
このぬるさも、エンターテイメントを重視するという作者の姿勢のようです。
最初の設定の人口爆発の未来って、今になってみるとありえない気がしますね。
少子化って、アジア諸国でも随分進んでいるんでしょ。
ギスギスしてストレスが増えた社会では、そんなに子どもが生まれないってと思いました。
さて、次に読んだのは、少女からもう少し成長した女性の話ということで、イワン・ワトスン『川の書』。
今度、記事にします。