マシンblog

ネコを散歩させるのは無理なのか?

ヘイトフル・エイトを観た。

2016-03-22 16:40:21 | 2016年

雪山のロッヂに偶然居合わせた8人、そしてそこで起こる殺人事件を描いた

サミュエル・L・ジャクソン主演、クエンティン・タランティーノ監督作品。

 

予告編を見て密室ミステリーと思っていたから、推理モノかと思ってたら割と違った…

 

ある犯人を推理する的な要素はあるけど、別にそこがメインでもないし、

しかも密室でも無い…。

まぁ、いつも通りタランティーノらしい会話劇が繰り広げられて話が展開してくので、

タラちゃん作品として良質な作品だった。

 

今回の作品は、タランティーノの長編8作目らしく、冒頭にわざわざ8作目だと明記してあった。

それでヘイトフル8なのね!

 

でも、話が進んでいくとロッヂにいるのは、あれ?9人?ってなるから

なんか別の意味があるのかとずっと疑問が頭の中を駆け巡ってしまった…。

 

後で、予告を見直したら御者のO.B.が入ってなかった。ヘイトフルじゃ無いってことかな?

 

それと、さすがタランティーノ作品だけあって、ヘイトフルな8人は本当に癖のあるキャラクターに仕上がっている。

特にカート・ラッセルかっこいい、それでいてカワイイ。なんか憎めない感じが良かった。

 

ただ、コーヒーが美味そうじゃないのと、シチューが美味そうじゃないのが残念だったな。

ミニーが淹れるコーヒーは最高ってなってるのにあんまりなのがなぁ…。

 

あと、マーキスのYESの言い方でニュアンスを変えてくる感じは好き。

マニックスとのリンカーンの手紙のくだりが良かった!ルースの表情もいいんだよなぁ!

 

今回、タラちゃんがこだわりで70mmフィルムで撮影されてて、かなりのワイド画面になってる。

4:3のテレビが16:9になった時ぐらいに横なが!ってなった。

でも、映画館でちょっと前の方の席で見るとパノラマ感あって、自分がスクリーンの中にいる感覚になれるのでオススメ!

部屋の隅のキッチンみたいなところに雪降ってたり、窓の向こうが吹雪いてたり、

もう一回、細かなところも見直したいなぁ。

 

最後に、この映画、ある男のアソコにぼかしが入らないんだけど、別にあそこはぼかしでもよかったんじゃなかろうか?

誰得なん? 映倫、仕事しろよ!

ただ、マーキスのアソコはサミュエル・Lサイズ・ジョンソンだって事は分かった。

 

マネー・ショート 華麗なる大逆転を観た。

2016-03-17 01:44:57 | 2016年

クリスチャン・ベール、ブラッド・ピット、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリングが共演し、

リーマンショックの裏で大儲けした投資家たちを描いたアダム・マッケイ監督作品。

 

恥ずかしながら、リーマンショック当時、新聞やニュースで見てたんですけど、

正直、これ観るまであんまり良くわかってなかった。

空売りって聞いたことあるけど架空の売りなの?ってレベルだった…。

 

そんな自分でも、今作を観てちょっと理解できた 笑

 

観てるうちに、空売りって株価が下がると逆に儲かる投資の事なんだなと。

ただ、空売りやモーゲージ債、CDS、CDOぐらいは知っておいたほうが中身に集中できるかも!!

 

原題のTHE BIG SHORTって大きな空売りって意味なんだって後で知ったわ!

じゃあ、マネー・ショートってお金の空売りって事?どういう事???

 

この作品、ドキュメントタッチなのにちょいちょい突然カメラ目線で観客に話しかけてくるんですよ。

それが、一瞬、ハッ?ってなるんですけど、これでコメディタッチなのかと理解!

監督がコメディ出身の監督らしく、俺たちシリーズを撮っている人なんだとか。

監督作品、一つも見てないんで、今後、掘り下げてきゃなきゃな!

 

あと、この作品の特徴が、たとえ上手。

 

経済用語や経済解説ってちょっと取っ付きにくいイメージだけど、

今作では、ある意味、池上彰的な分かりやすさになってて、

ブラックジャックの例えとか、ジェンガとか、シチューとか。上手い!キャスティングを含めて!

この監督って賢いんだろうなぁ。

 

クリスチャン・ベールの役のマイケルは、メタル好きなんだけどメタルTじゃないところが妙にリアルな感じがした。

もっとコメディーに寄せるなら、バンドTを着せるところじゃないかな?とか余計な事を考えてしまった。

 

スティーヴ・カレルは、どうしても面白い事をしてくれるんじゃないかと期待してしまって、

なかなか普通に見れないんだよなぁ。

 

それにしてもブラピがやってるプランBは、いい作品を選ぶよねー。

この原作も、マネーボールの人が書いてるんだってね。

 

村上春樹やNobuや永英明といった感じで、

ちょいちょい日本への目配せがあるのはなんなんだろう?

 

スティーブ・ジョブズを観た。

2016-03-11 02:44:01 | 2016年

マイケル・ファスベンダーがアップルコンピュータの創業者ジョブズを演じたダニー・ボイル監督作品。

 

以前、アシュトン・カッチャーがジョブズを演じた映画があったのだが、

アシュトンは顔がジョブズに似ていて、しっかり形から入っていた映画だった。

ちょっと前かがみな姿勢で歩くジョブズは、かなり似ていて笑った。

 

一方、今作のファスベンダーは見た目はまんまファスベンダー。

ちょっと久米宏感があった…。

あまり見た目を寄せることにはこだわっていなかったんだろう。

スカリーやウォズはなんとなく雰囲気あったけど…。

 

 

アップルといえば、大々的に行われる新作発表会で有名なのだが、

ジョブズのONE MORE THINGを聞きたくて、よく見たものである。

 

最初のマッキントッシュの発表会とブラックキューブの時とiMacの発表会の3回の本番直前を描いた今作。

発表会の様子はジョブズ本人のイメージが強すぎるから、映画から外したのだろうか?

 

てっきりトラブルが起きて右往左往する感じなのかなと思ったら、違った(ちょっとあるけどね)。

けれどもこの本番前を描くことでジョブズの人間性や周りとの関係を描いているのがすごい。

これがアーロン・ソーキンのなせる技か!

 

本番直前だからなのか、やたらと動き回るジョブズ。それを追いかけるカメラワーク。

スピード感がジョブズの時間に追われるビジネスマンとしての姿と重なり、

かつ、発表会場の舞台裏だけという場所が限定される話を躍動的に描かれているのは、さすがダニー・ボイル。

 

今回もピクサー時代のジョブズは描かれなかった…ちょっと残念。

 

あと、音楽がよかった!ダニー・ボイル作品は良質の音楽映画でもあるなぁ。

 

キャロルを観た。

2016-03-04 21:13:04 | 2016年

ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ共演のトッド・ヘインズ監督作品。

 

思いの外、がっつり同性同士のラブストーリーだった。

 

とにかくケイトとルーニーが美しい。

 

ケイト・ブランシェットはそこに立っているだけでカッコイイ。

確かに女性が惚れるのも分かるなぁというオーラがビシビシ!

50年代のファッションもキマってたなぁ。

 

逆に、ルーニー・マーラはドラゴンタトゥーのイメージが強く、

かっこいい女性って感じだったんだが今作は違った。可愛かったなぁ。

 

 

それと、やたらと窓枠で区切った構図とかフロントウィンドウ越しの2人とか

キメキメの画が多くて、オシャレでカッコいいんだけど、

その分、なんだか入り込めなかった。

二人の切ない演技は見入っちゃいましたが…。

 

あと、タバコをカッコよくふかすキャロルと列車とカメラが好きなオタク女子なテレーズ。

どちらも男性的な側面を演出してるのは意図的なんだろうなぁ。