佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

新潟オペラスタジオ公演「コシ・ファン・トゥッテ」

2013年05月06日 01時14分57秒 | クラシック

 

 5月4日、新潟市音楽文化会館にて

標記公演が開催されました。

 

 以前の能楽堂の公演を見ていたのですが、

今回はホール。広い空間でどうなるかなと

思っていました。

 

 チケット売れてないと出演者が言ってましたが、

お客さんなかなか良く入っていたと思います。

オケのメンバーは結構代わったそうで、

何よりホールということで演奏しやすそうでしたね。

最初は皆さん硬かった(聴衆含めて)ですが、

だんだん声がノッてきましたね。

お芝居も前回より練られていましたし、

舞台も簡素ながら無駄のない作りでした。

合唱もかなり歌を頑張っていたと思います。

 

 各人の歌については私ごときが何も言えないので、

全体を通じて少し言うとすれば、

サッカーで例えると、

ちょっと前に急ぎ過ぎた展開だったかなとは思いました。

その場面がこのオペラ全体の中で

どういう場面なのか、ということが、

その場面場面でもう少しはっきりしたらもっと良かったかなと。

仕掛けの説明メインなのか、どういう感情を歌っているのか、

それを受けてどう展開するのか、

それによって、より必要な伝えたい言葉や演技、

どういう感情が音楽で表現されているのか、

というのが場面場面でクリアになると、

オペラの構成としてもっと良かった気がしました。

ただ、これはtek310が理屈屋で

そうやって物事を組み立てるからなので、

全然違う楽しみ方や見方はあると思います。念のため。

縦に急いだというのは、音楽も場面も

前に前に進む力が強く感じられた反面、という印象です。

 

 

 そういう意味では、全体として少し真面目な感じが

強かった気もします。特にフェルランドとグリエルモは、

そのキャラの差とか、

怒りの気持ちももう少しあくまで喜劇の枠組みで出てきても

良かったかなと。

 

 まあ、言う方は勝手ですね(笑)。

色々カットせざるを得ない状況がそうしているのも

分かったうえで、

全体として良かったので敢えて書いている次第です。

お許しください。

とにかく、次回公演も決まっているようですし、

コンセプトのはっきりとした団体として、

違う演目をまた楽しみにしたいところです。

皆様おつかれさまでした。