佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

久々の個人レッスン~しばらくぶりの感覚~

2006年01月29日 00時32分02秒 | クラシック

(昨日のつづきは追って書きます)

 

 土曜日。

 

 先輩の高校合唱部の見学後、移動。

久しぶりに、声楽の個人レッスンを受けた。

 

 12月に見学させていただいて、受けてみようと決めたのだが、

 

 

 いやー、久しぶりにへこみました(苦笑)。

 

 

 実は、ちゃんと個人レッスンを受けるのは6年ぶり。

いつかと思いつつ、少し落ち着いた昨年後半、先生を探し、

紹介していただきました。

今までは合唱を中心に、ソロも随所で歌ってましたが、

練習場所の工面が難しく、ソロの実力向上が望めませんでした。

これではいかんと、レッスンを受けるに際し、

良い練習場所をと、カラオケボックス以外を昨年末からリサーチし、

今年に入って、ほぼ無料で、ある程度自由に使える場所を

見つけました。

ピアノはオンボロですが、ラッキーです。

そこで合唱団以外に週2,3日練習し、今日に挑んだわけです。

 

 凹みました (しつこい)。

 

 先生が悪いのではないのです。むしろ良かったのです。

良かったということは、非常に的確なことを言われたということ。

それで、ちょっとへこんだわけです。

 

 でも、この感じ、久しぶりでした。

しばらく、甘い環境で音楽してたなと思いました。反省。

 

 最近、合唱団員や先輩先生に対しては、

指揮者に教わるばかりでなく、

自分の歌を歌え、歌う人を育てろと声を大にして言ってましたが、

ちょっといい気になってましたね(反省×2)。

 

 その意見は変わりませんが、

やっぱり、圧倒的に実力の優れた方(先生)から、

教わるという行為を、忘れてはいかんなと思いました。

自分の師匠を持つということですね。

 どんな優れたプロでも、その師匠がいて、

その師匠にはそのまた師匠がいて。。。の繰り返し。

下手なアマチュアが学ばなくてどうする!(反省×3)

今日は痛切に思いました。

 

 まず声を診てもらいました。

寝不足のせいか、なかなか声にエンジンがかからず、

いくつか発声をこなすうちにほぐれてきました。

しかし、、、

 

 支えのメカニズムについて、教えていただきました。

これは、前に習っていた先生のと共通点があり、

呑み込めましたが、それを言われたという事は、

それが出来ていないのだな、と悟り。。。

 

 発声で高音の方、出ませんでした。

これは自分で練習していた時も、前より出ないなと思っていて、

練習で出ないのに今日出るはずもなく。

 それより、先生に指摘されたのは、

高音にいった時の声の裏返りかた。

それが、テノールの裏返り方とは明らかに違う、と。

 

 そう、テノールの先生です。

バリトンではなく、テノールの先生にしたのは、

高音を伸ばしたかったことがあったからです。

それは、でも、バリトン、テノールというよりは、

ただ単に高い声が出るようになりたかったから。

 

 持っていったトスティの曲を1曲。が、

2番の歌詞など、勉強不足。

それ以前に、声を出そう出そうとして、全部出す。

結果、表現に全く移行できておらず、

細かく指導を受ける。

正直、発声を診てもらう延長でと考えていたので、

表現を置いてけぼりにしていた。

勉強不足の自分に反省×4。

 

 レッスン後、印象を話して頂いたのだが、、、

 

 簡単に言うと、声に輝きが足りない、と。

「ブリランテが足りない」と先生がおっしゃっていたが、

高音の伸び、テノールが本来持つ伸びのようなものは、

今日聞いた限りでは、「ない」、と。

 

 これが一番へこんだのですが、

自分で分かっていたわけですね。

それをプロに改めて言われて、ちょっと落ち込んだわけです。

高音を伸ばしたいと思っていたわけですが、

それ自体を否定された気になってしまったわけです。

 

 イタリアものに、自分の声が合わないのは分かっていたことで、

そういう声自体の輝きがないこと、

昔から自分でコンプレックスだったので、

イタリアものを早々避けてドイツリートばかり歌っていたわけで、

それを改めようと、イタリアものに挑戦したが、

やはり人に聴かせるには厳しいということ。

 

 目指すところが大事だという話も。

 僕が、ドイツリートに傾倒していたのは、

声を聴いてみて分かる気がする、と。

でも、バリトンでも、歌いやすいモーツアルトオペラで言うと、

フィガロの伯爵や、ドンジョヴァンニは、

やはり声の艶やかさが必要だ、と。

 

 結局、話を聞きながら、僕の中でちょっと煮詰まったのですが、

今後は発声を中心に診てもらい、簡単な歌曲を1曲くらいもっていくことに。

バリトンでも、声の艶、輝きを作れるように、

そこを課題にして、レッスンしていくことになりました。

 

 先生は非常に優しかったのですが、

僕は、相手の発言の裏にあるニュアンスを読む人で、、、

そのニュアンスから、僕の「声自体」に対する評価を

僕が勝手に読み取ったというか。。。ということです。

 

 そう、あくまで、自分の声の可能性を探るために

レッスンを受けるので、どう思われようと、

とりあえず自分の声ととことん向き合っていこう、

そう決心しました。

 

 2月は行けず、3月は休み。なので次は4月。

せっかく練習できるところを見つけたので、

合唱団以外で週3回以上をノルマに練習していきたい。

へこたれずがんばります。

 

 繰り返しますが、先生はきついことは何一つ言っていないので(笑)。