定年楽農

第二の人生を農で楽しもう

戸別所得補償たぬきの皮算用その2

2009-12-20 21:00:01 | 経営
 私の経営する水田は、42aです 。
 先に県単位で発表された生産数量目標で、我が県は今年度より若干増加となりました。ということは、県単位では生産調整率が全国平均よりもよかったということか。
 ただ、我が市は平成21年度40%の転作が割り当てられていますが未達成です。
 私は転作できる環境にある水田がないために、転作していませんでした。
 しかし、県内他市町村が、麦、大豆などで大規模な集団転作などを行っていたおかげで、県レベルでは生産調整率が平均を上回っていたものと思われます。
 ところが、新しい「水田利活用自給力向上事業」では、当地方では、麦、大豆の交付金が10a当たり、これまでの40,000円から35,000円に下がってしまうのです。
 もし他市町村の集団転作が返上され、私も40%を転作しなければならないとなると、転作面積は42a×0.4=約17aとなり、作付面積は約25aとなります。
 したがって交付対象面積はこの25aのうち10aが控除されるので、15aとなります。
 平成21年12月16日の報道によると、交付額は10a当たり15,000円が見込まれているようです。
 私の場合の交付金は15,000円÷10a×15a=22,500円となります。これに米価が下がれば下がった分だけ上乗せされるようです。
 ところが私の水田は、稲以外の作物は作付けしづらいのです(09.11.11ブログ)
 転作の17aは、米粉用の水田と考えていましたが、認めてもらうには実儒者との販売契約が必要で、自宅の直売所では不可のようです。
 よって転作は調整水田とせざるを得ず、これは、年数回(のべ15時間程度)の畦草刈の労賃を12,000円とみて、年3回程度の圃場面の除草剤散布が6,000円、水利費4,000円等がかかるが、これに対する交付金はゼロとなり、経費だけマイナスとなる。
 ちなみに、私の平成21年の25aあたりの所得は40,600円(経費に労賃を含んでいない)でした。
 米価が今年と同じであると仮定して、これらをもとに試算してみると
  40,600+22,500-12,000-6,000-4,000=41,100円
 以上のことから、転作の面積にもよるが、40a程度の水田を経営している農家にとっては、交付金をもらっても、もらわなくても大差が無いこととなる。
 もし、米価が下がれば、交付対象の15aは下落分がもらえるが、控除の10aの部分で赤字が出ることになる。
 ちなみに、私の集落では、稲作をしている農家は70戸で、このうち55戸が40a未満です。
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