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【コピペ】NHKの報道(2011年10月17日あさイチ)

2012-07-27 12:46:09 | 色々なコピペ
NHKの報道(2011年10月17日あさイチ)

①映像は人の心や判断を決めるのにとても強い力があります。特に、特定の思想で国民を洗脳するときには映像は大変な武器になるので、歴史的にも多くの重要な場面で政治に利用されてきました。

日本ではNHKがもっとも歴史も深く強力な映像を提供していますが、NHKはもともと1920年代に誕生したもので、戦後、今の形になっています。

NHKの設立の目的はまだ日本が貧困で、情報が極端に少なかったので、全国津々浦々に電波を届けるということでした。

もちろん、地上波テレビ、BS、CS、ネット、携帯電話、iPhoneなどができた今日、NHKがその設立の目的を失ったのは明らかですが、一度できた組織は簡単には無くなりません。

でも、NHKが「良い番組」を提供してくれれば良いのですが、本来の目的を失った組織が「良い番組」を提供するというのは至難の業で、NHKの番組には理解できないある特徴があります。

それは「放送の素人のような内容の番組を作る」ということです。その典型的なものの一つが2011年10月17日の朝に放送された「あさイチ」という番組でした。

番組の内容は福島と福島以外のいくつかのご家庭を選び、そこで1週間にわたって食べた食材のベクレル(汚染度)を測定して放送するというもので、放送の結論としては、1)福島の家庭がもっとも食材の汚染がすくなかった、2)気にすると被曝して気にしないと被曝しない、というものでした。

②この番組は、1)学校で平均値と個別の値の関係を勉強しなかった人、2)因果関係を考えることを知らない人が制作し、3)映像のもつ力を理解していない(もしくは悪意のある)人が指導した、ということになるでしょう。

たとえば、3年A組の平均身長が160センチ、3年B組が165センチとします。でも、A組でも背の高い人は180センチあり、B組でも背の低い人は150センチの人もいます。

だから、A組から一人だけ、B組から一人だけを選んで写真を示し、「B組は背が低い」と言ったのとおなじなのが今回のNHKの「あさイチ」です。

福島から一つ、放射線の無いところから一つの例を出して、結論を出すなど言いようの無いほどひどい番組でした。

映像で断面を切り取ることは印象を深くするのに大切ですが、それを示すときには合わせて統計的なデータを示す必要があります。

あまりにひどい番組であることはNHKも知っているので、大学の先生を出して「私が先にやりたかった」と言わせるところなど、とても作為的です。

このような手法をとれば、集団の一つを選んでなんとでも言えます。

福島の家庭には汚染されていないものを、遠く離れたところのものは福島のものを食べさせたのか、あるいは九州の原発から放射性物質が漏れていると言いたかったのかと考えられます。

③次に、「因果関係」を当たらなければなりません。つまり、「汚染された畑からとった野菜がなぜ汚染されていないか?」ということです。

すでに学問的には「移行率」、つまりどのぐらい汚染されていたらそれが植物にどのぐらい移るかという研究があるのですから、「汚染されている畑でとれた野菜が汚染されず、汚染されていない土地のものが汚染されている」ということはあり得ません。

もし、放送があったように福島の野菜から放射性物質が検出されず、汚染されていない地域から検出されたなら、慎重に調べなければなりませんので放送できないはずです。

また、映像というものを扱うときには、平均値と個別の値、因果関係などを正確に調べ、さらに映像を見る人に間違った印象を与えないように万全の注意をしなければなりません。

これは放送法で3条で、{三  報道は事実をまげないですること}と厳しく定められているからです。

私もNHKに出たことがあるのですが、放送の前後にかなり厳しく事実関係を調べ、論理の整合性をあたります。

もちろん、この番組もしているでしょうから、意図的であることが判ります。

さらに、「気にしていると被曝する」と指定ましたが、このようなことを放送するのはきわめて悪質です。

たとえば、台風報道、インフルエンザ報道など危険が迫ってくる場合、「注意すること」が被害を減らすことにつながるからです。

これからNHKは台風報道にさいして、「注意しない方が安全です」と言わなければなりません。

以上、この放送はまったくひどい放送で、なんの参考にもなりません。

NHKが故意に子供に被曝をさせようとしているとしか解釈のしようがありません。

またネットなどに出ている説明ではカリウムの放射線を小数点8桁ぐらいだすなど、専門家が測定した結果ではないことを示しています。

これでNHKに受信料を払えといっても無理というものです。

(平成23年10月18日)武田邦彦