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被災外国人に自助の動き=災害に備え結束-支援団体がリーダー育成

2012-10-15 10:59:05 | 多文化共生
(以下、時事ドットコムから転載)
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被災外国人に自助の動き=災害に備え結束-支援団体がリーダー育成・被災3県

東日本大震災後に立ち上げたフィリピン人女性グループ「サンパギータ・ファイティング・レディース」で日本語を教える同国出身の佐々木アメリアさん(左端)=3日午後、宮城県南三陸町志津川の仮設店舗街

 東日本大震災から1年7カ月が過ぎ、被災した外国人らが、震災の教訓から自助を目的に結束を固めつつある。中心となるのは、日本人の夫を持ち、日本社会に溶け込んできた女性たち。今後の災害に備え、言葉や制度の違いに悩む外国人を支援できる人物を育成しようと、岩手、宮城、福島の被災3県の支援団体も動き始めた。
 結束が早かったのは、キリスト教教会に通うフィリピン人だ。宮城県南三陸町の自宅を津波で流された佐々木アメリアさん(58)は昨年7月、国花の名を冠した比人女性グループ「サンパギータ・ファイティング・レディース」を結成。漢字の読み書きができなかったり、夫が震災で失職したりした女性のため、日本語や介護士の資格を学ぶ教室を開いている。2期生の高橋アンナリザさん(32)は、同県女川町の夫の実家が流失。「家族のためにいつか介護の仕事をしたい」と教科書に向かう。
 3県で国別の人数が約1万人と最も多い中国人は、ネットワークの弱さに悩まされた。日本人と結婚し、帰化した仙台市の小関一絵さん(51)は震災直後、大使館と県内に住む中国人との連絡役を任されたが、「交流していた人が少なく、安否確認や情報提供が十分できなかった」と明かす。「連絡網があればもっと情報を伝えられたはず」。震災の混乱が落ち着くのを待ち、8月に「宮城県華人華僑同舟会」を立ち上げた。
 こうした組織化の背景には、震災前からの支援団体の取り組みもあった。宮城県国際化協会は、日本での生活に必要な法律知識や冠婚葬祭マナーを学ぶ「みやぎ外国籍県民大学」を2010年度に設置。佐々木さんや小関さんらも受講者だった。
 これに倣い、岩手県国際交流協会は1月、外国人向けに防災対応や通訳技術の研修会を開いた。参加した延べ83人は、災害時に避難所で同胞を助けたり、病院での問診通訳をしたりする役割を任されるという。
 福島県国際交流協会も9月、行政サービスなどを学び、地域の中心人物に成長してもらおうと講座を始めた。同協会は「震災時は協会も被災し、十分に支援できなかった。外国人の自助体制を強化するには人材育成が欠かせない」としている。(2012/10/13-05:21)

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