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ホームレスらに手紙 岐阜・多治見の児童40人

2009-03-31 09:17:24 | 多文化共生
(以下、中日新聞から転載)
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ホームレスらに手紙 岐阜・多治見の児童40人

2009年3月30日 夕刊

炊き出しの際に配られたカラフルなメッセージカード=名古屋市内で
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 名古屋市中区の若宮大通公園で今月下旬、炊き出しに集まった約300人のホームレスら1人1人に、励ましの手紙が手渡された。書いたのは岐阜県多治見市の笠原小5年生の児童ら。失業などで苦しむ大人が多くいるのを知り、自分たちが授業で収穫した米も贈った。「泣かせるよなぁ」「頑張る気になった」。厳しい路上生活を送る人たちからは、感謝の言葉があふれた。

 笠原小では毎年、5年生が総合学習で学校近くの水田で米作りを体験する。収穫したばかりの昨年10月は、景気の急激な悪化で、職や住居を失う労働者の問題が連日、報じられていた。5年3組の児童を中心に「この米を役立てたい」との声が上がった。

 今月23日、名古屋市でホームレスを支援する民間非営利団体(NPO)「ささしま共生会」の運営委員松本普(ひろし)さん(61)を学校に招き、米約100キロを贈呈。心の空腹も満たしてもらおうと、40人の児童が8枚ずつ「きっとしゅうしょく先は見つかる」「あきらめないで」などとカードに書いた手紙も渡した。

 その日の夜、炊き出しの際に手紙を受け取ったホームレスや失業者は、食い入るように見つめた。約1週間前に建築関係の仕事を失った男性(50)は「じんときた。今どきこんな子供たちがいるんだね」。

 昨年暮れに派遣切りに遭った男性(33)は、保育士になるのが夢という女児がしたためた「頑張って」という手紙をもらい、「気合が入った。ポケットに入れて持ち歩きます」と大事そうにしまった。

 共生会は、贈られた米も炊き出しで提供する。松本さんは「『返事を書きたい』と喜ぶ人もいた。年度末で炊き出しに並ぶ人がまた増えているが、厳しい生活を思いやる子供たちの気持ちが届いた」と語る。

 5年3組の鈴木珠夏(じゅな)さん(11)は「たくさんの人が勇気づけられたのならうれしい」。担任の加納貴美子教諭(34)は「子供たちには、困った人がいる時に自分のことと考え、行動を起こせる人になってほしい」と話した。

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