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犯罪白書:65歳以上の高齢女性の万引き急増 刑務所へも

2013-11-15 12:17:30 | ダイバーシティ
(以下、毎日新聞から転載)
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犯罪白書:65歳以上の高齢女性の万引き急増 刑務所へも
毎日新聞 2013年11月15日 10時29分(最終更新 11月15日 11時19分)

 法務省は15日、「女性の犯罪・非行」を特集した2013年版の犯罪白書を公表した。昨年、刑法犯で検挙された65歳以上の高齢女性は全年齢層の27%を占め、1993年の6%から20年間で大幅に増えた。特に万引きで検挙される高齢女性が目立っている。

 白書によると、昨年の女性刑法犯6万431人のうち65歳以上は1万6503人で、万引き(窃盗罪)が82%(1万3482人)を占めた。高齢男性の刑法犯のうち万引きは47%で、女性の方が際だって高い割合だった。

 昨年、窃盗罪で刑務所に入った高齢女性は、やはり全罪名の82%に相当する234人。93年の18人から13倍に増え、万引き常習者が相当の割合になるとみられる。

 万引きを含む窃盗には、薬物や性犯罪のような全刑務所共通の改善指導プログラムがなく、個々の施設が独自の再犯防止指導をしている。全国の9女子刑務所のうち、独自の指導をしているのは5施設。法務省矯正局は「高齢女性の窃盗の背景にはさまざまな要因があり、全国一律のプログラムは難しい」としている。

 太田達也・慶応大法学部教授(刑事政策)は「高齢女性の犯罪増加の背景は経済的困窮や福祉の問題だけでなく、家族や近隣、行政から孤立し、心理的な閉塞(へいそく)感とともに支援を受けられなくなっていることが考えられる。万引きなど比較的軽い罪で起訴猶予となる者も、刑務所から釈放される者も、社会の中で孤立しないよう見守る仕組みが必要だ」と指摘している。【伊藤一郎】