多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

災害弱者を救う活動広がる

2012-07-17 15:17:19 | ダイバーシティ
(以下、防災グッズマガジンから転載)
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災害弱者を救う活動広がる
 2012年7月17日 08:00 

聴覚障害者からのSOSに応える
愛媛県の手話サークル連絡協議会は、災害時に聴覚に障害を持つことを表す「バンダナ」とSOSカードを作成しており、普及を目指している。

バンダナは紫とピンクの生地に、「耳がきこえません」「手話ができます」などの文字が書かれている。聴覚障害者はもちろん、手話ができて介護が可能な人も一目で分かる。

東日本大震災の際にも、障害を持つ災害弱者への支援が問題になた。バンダナとSOSカードの文章とイラストにより、コミュニケーションを円滑にする狙いがある。


※イメージ
重症心身障害児専用ロッカー無料で提供
埼玉県草加市の草加市子育て支援センターには、災害に備えて在宅治療中の重症心身障害児の薬や流動食を備えるロッカーが無料で提供されている。

常温と冷蔵のロッカーが設置され、医療器具や吸引チューブなど、災害で家屋が倒壊したり医療機関が利用できないときのために備えている。東日本大震災後に、市へ自宅以外の保管場所を作ってほしいとの要望が寄せられてそれに応えた。

利用者は、自宅に近い場所で必要なものを保管しておけるので安心だとしている。

災害弱者と呼ばれる障害を持った人や高齢者、その家族は、健常人よりも大きなストレスを抱えている。震災経験を元に、何が必要なのかを検討し実現する自治体が一つでも増えることを願う。

職場の理解や工夫で能力発揮 発達障害者の

2012-07-17 15:16:51 | ダイバーシティ
(以下、佐賀新聞から転載)
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職場の理解や工夫で能力発揮 発達障害者の就労

 発達障害者の就労を支援する試みが続いている。障害の特性などから、現場で戸惑うケースがあるとして採用が敬遠されがちだが、支援団体や専門家は「職場の理解やちょっとした工夫があれば十分に能力を発揮できる」と話す。佐賀市の女性が保育士として働く現場を訪ねた。

 「これがあるから次にやることが分かり、不安にならないんです」。6月、みなみ保育園(佐賀市川副町)に勤務する水町咲子さん(23)はスケジュール表を見せながら笑顔を浮かべた。保育室の掃除や花の水やり、ピアノ演奏…。予定は午前9時半から午後4時半まで埋まっていた。

 水町さんは佐賀短大(現・西九州大短期大学部)保育科で学んだ。発達障害で、作業の流れを把握したり、相手の意図や場の雰囲気をつかんだりするのが苦手。臨機応変な対応も求められる保育士には「向いていない」と言われたこともあった。それでも、施設での訓練や、みなみ保育園での実習を経て保育士免許を取得。トライアル雇用後、今年1月に正式採用された。

 スケジュール表や作業の手順書は実習中に作り上げた。上司の具体的な指示がない場面で「どうしていいか分からなくなり、尋ねるタイミングもつかめない」(水町さん)こともあるが、職場は熱意を買っている。池田政徳副園長は「家でも紙芝居の読み聞かせやピアノを練習するなど、とても熱心。的確に指示をすれば対応できるし、今後も応援していきたい」と話す。

 水町さんに対する接し方を職場に助言しているのは、障害者就業・生活支援センター「ワーカーズ・佐賀」(佐賀市)。主任就業支援員の石井有紀さんは「困っている原因を言葉にするのが難しいのが特性。決まりに当てはまらない場面で戸惑うケースもあるが、丁寧に説明をすれば対応できる」と障害に対する理解を促している。

 日本学生支援機構の調査では2011年度、発達障害と診断され、全国の大学や短大、高等専門学校に在籍した学生は1453人。診断書はないものの、教育上の配慮を受けた学生は3373人いた。10年度に卒業した障害のある学生の就労状況調査(回答率76%、卒業者総数1370人)では、発達障害と診断された学生124人中、就職できたのは33人だった。就職率は26・6%で、視覚障害、聴覚・言語障害、肢体不自由の40~60%に比べて厳しい状況となっている。

 発達障害のある人や保護者を支援している「元気塾」の石井奈帆子さん=佐賀市=は「子どもたちには働く意欲があり、得意なものを生かす視点を大切にしてほしい。苦手なことも、雇う側から少し手助けしてもらえれば社会貢献できる」と話す。

 宮城県のNPOここねっと発達支援センターの佐藤秀明理事長は「病院事務や行政書士、特別支援学校の先生になって活躍している人もいる」と事例を紹介。「理解者と支援者に恵まれたことが大きい。就職先を決めることだけに力を注ぐのではなく、本人のやる気を引き出す自尊心の回復にも力を入れてほしい」と提言する。
2012年07月17日更新