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看護師めざすインドネシア人、熊本市で改善訴え

2011-07-28 09:56:18 | 多文化共生
(以下、熊本日日新聞から転載)
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看護師めざすインドネシア人、熊本市で改善訴え
2011年07月28日

EPAに基づく外国人看護師候補受け入れ制度の改善を求めるダナ・フィトリ・アマリアさん(左)=熊本市の市国際交流会館


 日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき2008年に来日したインドネシア人看護師候補のうち、国家試験に合格しなかった人たちが近く在留期限を迎え、帰国する。熊本市の病院で働くダナ・フィトリ・アマリアさん(28)もその一人。27日、同市内で会見し、制度の改善を訴えた。

 ダナさんは母国で2年間、看護師として働いた後、「医療技術の進んだ日本で働きたい」とEPAの制度で来日。09年2月から同市の西日本病院で看護助手として働きながら、看護師国家試験に3度挑戦。しかし、夢はかなわなかった。

 試験は専門用語も多く、日本語に習熟していない外国人にとって合格は厳しい。厚生労働省によると、EPA制度で来日した看護師候補525人のうち、これまでに合格したのは19人。10年度の合格率は4%だった。

 ダナさんは「日本語の問題を、日本人と同じ時間に解くことは外国人にはとても難しい」と、問題文の英語併記や、外国人受験者には試験時間を延長するなどの配慮を要望。受け入れ先によって勉強できる時間的余裕やサポート体制に差があることにも疑問を投げかけた。また、受け入れ先でトラブルが発生した場合の支援機関の必要性も訴えた。

 「患者さんの気持ちの分かる看護師になって日本で働きたかった」とダナさん。支援する「コムスタカ-外国人と共に生きる会」の中島眞一郎代表は「本当に外国人看護師を養成する制度になっているのか」と問題提起した。(楠本佳奈子)